拠点 茜VS明命
茜と明命の対決です
ある日のこと
ギュッ!!
茜「よしっ!! 」
部屋で忍者服に着替えた茜が気合いを入れていた。
水希茜…元黒龍軍の中忍だが一刀に命を助けられ恋をし、慕うようになる
そんな彼女も一刀が主君と認める蓮華の護衛という職についていた。
だが今の気合いは蓮華の護衛に気合いが入っているわけではない
茜「今日は一刀様は休みだと聞いたから鍛練に付き合ってもらおっと♪ 」
一刀に鍛練をしてもらうため気合いを入れていただけであった。
茜「では一刀様の部屋に出発! 」
シュッ!
勢いよく飛び出す茜だが
ぐいんっ!!
茜「ぶべっ!? 」
バタンッ!!
服が閉じた扉に引っ掛かってしまい倒れてしまう茜であった。
その後、何とか一刀の離れの前にたどり着く茜
茜「では早速♪ 」
スッ…
そして茜が一刀の離れに入ろうと足を進めたその時!
スッ…
茜の隣に同じように進もうとする人物がいた。
その人物とは…
明命「茜さん!? 」
バンッ!!
茜と同じく一刀の弟子を名乗る明命であった。
茜「あら明命ちゃん、何でここにいるの? 」
明命「そういう茜さんこそどうしてここに? 」
と互いに質問し合う二人だが本当は何故この人も来ているのか理由がはっきりしていた。
茜・明命『(この人も一刀様に鍛練を頼む気だな!!) 』
そして二人は
スッ! スッ!
それぞれ得物である鞭と短剣を取り出すと
茜「どうやら目的は同じようね、ならば勝負で決めましょう 」
明命「のぞむところなのです!一刀様との鍛練は私のものなのです! 」
スッ! スッ!
茜・明命『ハァーッ!! 』
バッ!
そして二人は対決を開始した。
その後、しばらくして
ゴツゴチンッ!!☆ミ
茜「いた〜い!? 」
明命「一刀様、何故ぶつのですか!? 」
一刀「何故だと…バカ者!!仲間同士で争う者がいるか!おまけに庭をめちゃくちゃにしおって!!♯ 」
ボロリッ!!
城の庭は二人が暴れたせいで半壊していた。
あの後、外が騒がしいと感じた一刀が外に出てきて二人を静めたのだった。
一刀「罰として二人には庭の修理を命ずる!終わるまで鍛練には付き合わん!!♯ 」
茜・明命『ひ〜ん!? 』
悪いことに悪いことが重なる。これを『泣きっ面に蜂』という
そしてその後、一刀は出掛けてしまい二人は命じられた庭の修理を行ったのだが
茜・明命『((明命ちゃん・茜さん)のせいでこんなことに(なった・なってしまったのです)!) 』
互いに睨み合う二人
とその様子を一部始終見ていた者がいた。
雪蓮「(うふふ〜♪何だか面白そうな予感がするわ♪) 」
仕事を抜け出していた雪蓮だ。
雪蓮「(いつもうるさい鬼の冥琳は祭と一緒に遠出してるし、冥琳のいない間に鬼の居ぬ間に洗濯でもしましょ♪) 」
鬼の居ぬ間に洗濯…怖い人がいない間に息抜きすること
スッ!
そして二人に近づいた雪蓮は
雪蓮「ねぇ二人とも、一刀の一番弟子ってどっちなの? 」
と聞くと
茜・明命『それは私です! 』
と同時に言う二人
茜「明命ちゃん、何を言ってるの?私の方が忍者歴長いんだから私が一番弟子だよ! 」
明命「茜さんこそ何を言ってるのですか?一刀様に直々に稽古をつけてもらっている私の方が一番弟子なのです! 」
ムムーッ!!
二人がまた言い争おうとしたその時!
雪蓮「だったらどっちが一番弟子か私が見極めてあげるわ♪ 」
雪蓮のお遊び半分が発動してしまった。
だが後に雪蓮は二人を競わせたことを後悔することになる。
しばらくして
バァーンッ!!
二人は動きやすいよう小助が広めた体操着に着替えていた。(下はブルマ)
呉では一刀が女の服を書けないので小助があらゆる服を広めている。
ちなみに体操着の理由は雪蓮が『一刀の一番弟子を決める戦いだから天の服の方がいい』という判断である。(本当は遊び心)
そして茜VS明命の一刀の一番弟子をかけた対決が始まろうとしていた。
一回戦・縄抜け
雪蓮「今から二人をきつく縛るから早く脱出できた方の勝ちよ 」
茜「承知! 」
明命「わかりましたなのです! 」
ギュッ!!
そして二人をきつく縛る雪蓮だが、実はこれには雪蓮の企みがあった。
雪蓮「(いま縛ったやり方は今度一刀に試そうと思った縛り方なのよね♪悪いけど実験させてもらうわ♪)それでは始め! 」
茜・明命『ふんっ!! 』
ぐっ!!
縄抜けしようと関節を外そうとする二人
本来、縄抜けの術は関節を外すことにより脱出する術なのだが、二人はまだ縄抜けに関しては未熟なので関節を外すことがうまくできなかった。
茜「(う〜ん、一刀様は簡単に脱出できるのに何でできないの!?) 」
勝負は引き分けかと思われたが
シュルリッ!!
明命「縄抜けなら思春様と毎日鍛練しているのです! 」
明命が茜より先に脱出した。
雪蓮「(明命が脱出できるんじゃあの縛り方はダメね)勝者、明命! 」
茜「悔しいーっ!! 」
まずは明命が一勝した。
二回戦・走り込み
雪蓮「次は走り込みよ、城から門まで先に着いた方の勝ち。着いた方は合図として色違いの狼煙をあげるのよ 」
という雪蓮だが、これにも雪蓮の企みがあった。
雪蓮「(城から門までの時間がわかれば冥琳から脱走できるかもしれないしね♪)それでは始め! 」
パンッ!!
雪蓮が手を叩くと
シュバッ!!
二人は物凄い早さで駆け出していった!
タタタッ!!
さすがに互いに忍者なだけあって早さは互角のようだ。
明命「(このままでは引き分けかもしれないのです!?) 」
と感じた明命は
明命「(そうだ!近道をするのです♪) 」
サッ!
まだ街を知らない茜に対して明命は街をよく知っているため茜に気づかれないよう近道を行くことにした。
明命「これで私の二勝なのです♪ 」
勝利を確信する明命だったが
ニャ〜ン♪
走る明命の前に猫の群れが現れ
明命「はふ〜♪ 」
勝負を忘れて猫とじゃれ合う明命
明命は目の前に猫が現れるとたとえ任務中であっても猫の相手をしてしまうのだ。
そして明命が猫とじゃれあっている間に
パンッ!!
明命「あぁっ!? 」
茜の狼煙があがってしまった。
しばらくして
雪蓮「これで一勝一敗ね、なら最終戦は… 」
最終戦は酒に合う肴料理対決と言おうとする雪蓮だが
明命「ここまで来たら最後は忍術で決着をつけましょう! 」
茜「のぞむところ! 」
雪蓮「えっ!?ちょっと待って…!? 」
二人が勝手に試合内容を決めてしまい、止めようとする雪蓮だが
明命「ハァッ!! 」
シュッ!
茜「ていっ!! 」
シュッ!
雪蓮「えっ!? 」
シュルルーッ!!
二人は話を聞かず、二人の投げた手裏剣が止めようとした雪蓮に襲いかかる!
カカカッ!!
雪蓮「あ…危ないじゃないの!? 」
そして二人の投げた手裏剣は雪蓮を壁に打ち付けた。
明命「やりますね!? 」
茜「そっちこそ!? 」
カンッ!!
そして今度は刀を出して切りかかる二人
雪蓮「誰かこの二人を止めて〜!? 」
もはや雪蓮にこの二人を止めることなんてできなかった。
その頃、一刀は
一刀「申し訳ありませんでした!! 」
蓮華「もうわかったから謝らなくてよい 」
昼間に明命達が庭を破壊したことを蓮華に謝っていた。
蓮華「あの二人だって一刀に鍛練を受けたいのだ。時間をやるから鍛練してやるがよい 」
一刀「ありがとうございます! 」
一刀が頭を下げたその時!
亞莎「蓮華様、一刀様、大変です〜!? 」
慌てた亞莎が二人の前に現れた。
蓮華「亞莎、そんなに慌ててどうしたのだ? 」
事情を聞いてみると
亞莎「明命と茜さんが庭で暴れてるんです!? 」
蓮華「なにっ!? 」
一刀「何だと!? 」
ダダッ!!
そして亞莎から話を聞いた一刀と蓮華が庭に向かうと
ぼろ〜っ
庭はまるで戦争でもあったかのように半壊していた。
そして庭の中央には
明命「はぁはぁ…!? 」
茜「はぁはぁ…!? 」
ボロボロに傷ついた二人が疲れていた。
雪蓮「助けて〜!? 」
そして壁には雪蓮が打ち付けられていた。
蓮華「姉様はともかく一刀、二人を止めろ!二人を止められるのは師であるお前しかいない! 」
一刀「御意! 」
シュッ!
蓮華に指示され二人のもとに向かう一刀
茜・明命『ハァーッ!! 』
ダッ! ぐいっ!!
そんな一刀にも気づかず、二人は互いの胸ぐらを掴みあうと
ビリリーッ!!
互いに引っ張りあい、体操着は破れてしまった。
その結果
ぷるんっ♪
二人のおっぱいが近づいてきた一刀の目に映ってしまった。
実は二人は雪蓮の口車に乗ってしまい動きやすいようにとブラとさらしを着用していなかったのだ。
そしてこの後は読者の皆さんでも思い付くように…
ブバーッ!!
一刀の鼻から鼻血が勢いよく放たれ
ベチャッ!!
茜「きゃっ!? 」
明命「前が見えないのです!? 」
一刀の鼻血が二人の目にかかり、二人は正気を取り戻した。
その後
ゴツゴチンッ!!☆ミ
茜「いた〜い!? 」
明命「ひどいのです〜!? 」
一刀「ひどくない!!♯ 」
上着を着用した二人は立ち直った一刀にゲンコツを食らってしまった。
一刀「仲間同士で争うなとあれほど言っただろう!!回りを見てみろ! 」
スッ!
一刀が回りを指差すと
ボロリッ!!
辺りが見事に壊れまくっていた。
一刀「罰として二人には修理を命じる!費用は二人の給金から差し引くからな!! 」
茜・明命『そんな〜!? 』
またもやショックをうける二人だが
一刀「修理が終わったら鍛練してやるから頑張るがよい 」
と一刀が優しい言葉をかけると
茜「頑張ります! 」
明命「お任せください! 」
シュッ!
直ぐ様、修理に取りかかる二人
茜「明命ちゃん、忍術を使う私と引き分けるなんてすごいね 」
明命「茜さんだってなかなかの体術なのです 」
どうやら戦って二人の仲が深まったようであった。
これでめでたしめでたし…
かと思いきや
冥琳「雪蓮、二人が争ったのはお前が関係しているらしいな 」
雪蓮「いや…それは…!? 」
冥琳「罰として一ヶ月の禁酒を命じる!!♯ 」
雪蓮「そんな〜!? 」
帰ってきた冥琳に説教を食らう雪蓮であった。




