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美羽の宝探し・前編

この作品ですっかり忘れられた美羽の活躍です

ある日のこと


雪蓮「美羽ーっ!!待ちなさーい!!♯ 」


美羽「ひぃーっ!? 」


ドドォーッ!!


朝早くから雪蓮が美羽を怒りながら追いかけていた。


だが雪蓮に身体能力で劣る美羽が永遠に逃げられるわけがなく


雪蓮「捕まえた! 」


ガシッ!


美羽「ひぃっ!? 」


数秒後に捕まってしまった。


何故雪蓮がこんなに怒っているのかというと


雪蓮「美羽、あなたまた倉に置いてた蜂蜜を勝手に食べたでしょ!蜂蜜は一週間に一壺って言ったでしょ!♯ 」


美羽「つ…つい、お腹が空いて…!? 」


雪蓮「言い訳しない!お仕置きしてやるから覚悟しなさい!!♯ 」


ガバッ!!バサッ!ずりっ!!


雪蓮は美羽を小脇に抱えてスカートをあげてパンツを脱がすと


雪蓮「今度やったら一ヶ月に一壺にするから覚悟しなさい!!♯ 」


バチバチンッ!!


美羽「みぎゃーっ!? 」


雪蓮は美羽のお尻を叩きまくった!


美羽(袁術)は元は雪蓮達呉の主君だったのだが呉の謀反にやられてしまい現在は側近の七乃と共に呉の給仕をしている


美羽がお尻を叩かれてからしばらくして


ジンジンッ!!


美羽「う〜、孫策め〜、よくも妾のお尻を!お尻が死んだらどうしてくれるのじゃ〜! 」


お尻を大きく腫らした美羽が言うと


七乃「大丈夫ですよお嬢様、お尻が死ぬ時はお嬢様が死ぬ時ですからお嬢様が生きてる限りは死にませんよ〜♪ 」


フォローになっていない


美羽「妾をよくもこんな目に遭わせおって!今まで大事に扱っていた恩を(あだ)で返すなんてひどいのじゃ! 」


大事に扱っていたというのは美羽だけであり実際は賊が出てくれば雪蓮に退治を命じ、夜遅くに雪蓮を呼び寄せては子守唄を歌わせる等濃き使っていたりする。


こんな地獄を味わうくらいなら呉を出ればいいと思うのだが外に出れば美羽と七乃だけじゃ危ないし、蜂蜜が食べられなくなるので我慢していたのだ。


すると


七乃「そういえばお嬢様、先程命じられて倉の整理をしていましたらこんなものを見つけましたよ 」


スッ!


七乃が一枚の古い封筒を取り出した。


その封筒には


『我が宝を子孫達に残す


袁安邵公 』


という手紙と地図が入っていた。


七乃「袁安さんといえばお嬢様の従姉妹の袁紹(麗羽)さんの高祖母(麗羽の祖母の祖母)にあたる人で大臣の一人だった人ですよ!?その方の宝ならきっと蜂蜜がこの城の倉に入らないほど買えますね〜♪ 」


と七乃が言うと


美羽「おぉーっ!!ついでにその宝で妾が再び孫策を手玉に取ることができるのじゃ!見てろよ孫策め、今までの無礼として今度は妾がお尻を叩いてやるのじゃ!七乃、早速いくのじゃ! 」


という美羽だが


七乃「お嬢様〜、待ってくださいよ〜、私達だけで行ったら熊や山賊に襲われちゃうじゃないですか 」


武力のない二人ではその通りである。


美羽「ならどうするのじゃ? 」


七乃「簡単ですよ〜、強い護衛を用意すればいいんです 」


美羽「さすが七乃なのじゃ!でもそんな奴いたかえ? 」


七乃「一人いるじゃないですか、強くて私達に敵意を持っていない人が 」


美羽「? 」


美羽には七乃のいう人物が誰なのかわからなかった。


それはともかくその人物のところにいくことにした。


一刀「んで俺のところに来たと 」


七乃のいう人物は一刀であった。


七乃「お願いです〜、私達だけじゃ心細いので〜 」


美羽「一緒についてきてたもう 」


二人は一刀に頼むが


一刀「悪いが断る!これから蓮華様の護衛をしなければならないのでな 」


サッ!


一刀がその場を去ろうとすると


七乃「仕方がありませんね、こうなったら奥の手です! 」


ダッ!


七乃は一刀に向かうと


ギュッ! むにゅっ♪


一刀「ぶはっ!? 」


後ろから抱きついてきて胸を当ててきた。


七乃「一刀さんが色仕掛けに弱いのは知っていますからね〜♪一緒に来てくれないともっとすごいことをしますよ〜 」


むにゅにゅっ!


七乃が更に抱きついてくると


一刀「わ…わかった!一緒に行くから離れぬか!/// 」


一刀は了承するしかなかった。


そして


美羽「では宝探しに出発なのじゃ〜! 」


七乃「おーっ! 」


張り切る二人とは裏腹に


一刀「おーっ… 」


弱々しく言う一刀であった。


一刀「(帰ったらお仕置きは確実だな…) 」


実は美羽達が出るのを誰にも伝えていないため帰ってきたらお仕置きを受けるため気楽に宝探しをする気分ではない一刀であった。(一刀が出ることは伝えているが近くの探索と嘘をついてきている)


そして一行は森の中を歩くことになったのだが


出発してから30分後


美羽「つ…疲れたのじゃ!? 」


まだそんなに歩いてないのに美羽が疲れてしまった。


七乃「お嬢様〜、宝までまだ半分も届いてないんですからもうちょっとだけ頑張りましょうね 」


美羽「もう一歩も歩けないのじゃ! 」


だだをこねる美羽に


一刀「仕方ない、ほら、俺の背中に乗れ 」


スッ!


美羽に対しておんぶの体勢をとる一刀


美羽「うむっ! 」


ぴょんっ!


素直に一刀の背に乗る美羽であった。


七乃「お嬢様〜、気分はどうですか? 」


美羽「うむっ、らくちんなのじゃ♪ 」


一刀「やれやれ… 」


最初からこれでは先が思いやられる一刀であった。


そして一行が歩いていると


バッ!


一行は分かれ道に遭遇した。


七乃「地図によると北の方角ですけどどっちが北でしょう? 」


方角を知るには太陽の位置でわかるらしい(太陽は東から西に沈むため)が生憎今日は曇り空なため太陽が隠れていた。


他の方法として時計の短針と長針で方角がわかるらしいがこの時代に時計はないので無理であった。


そして方位磁石なんて用意しているはずがなかった。


だが


一刀「ならば忍具の出番だな、袁術、ちょっと降りてくれ 」


美羽「? 」


一刀は美羽を背中から下ろすと


スッ!


荷物の中からコップサイズの竹と鉄でできた小型小舟を取り出した。


トクトクッ! スッ!


そして竹に水を入れて小舟を浮かばせると


ぷかっ!


小舟が浮き出した。


一刀「北はあっちだな 」


スッ!


そして一刀は小舟の先端を指差した。


七乃「何でわかるんですか? 」


七乃が聞くと


一刀「これは耆著(きしゃく)という忍者の磁石です 」


この小舟は磁気を帯びているため水に浮かべると磁石の代わりになるのだ。(ちなみに磁石は鉄に電気を食らわせるとできるらしい)


美羽「さすが一刀なのじゃ!褒美として妾の真名の美羽を預けるぞよ♪ 」


七乃「お嬢様が預けるなら私も真名の七乃を預けます♪ 」


二人から真名を預かった一刀は先に進むと


ザーッ!!


急に雨が降りだしてきた。


だが傘なんて持ってきているはずがなく、森の中なので雨宿りできそうな場所も見当たらない


そこで


ギュッ!


美羽「七乃、一刀の奴、三本の木に縄を結んで何をしているのじゃ? 」


七乃「お嬢様、私にはわかりませんよ 」


一刀は三本の木に縄を結び合うと


一刀「よっ! 」


バサッ!


忍び装束の(はかま)を広げて縄にかけた。


忍者の袴は広げると一枚の大きな布になるのだ。


そしてあっという間に簡易テントが完成したのであった。


一刀「あとは雨が止むのを待つのみだな 」


美羽「早く止むといいのう 」


七乃「きっとすぐに止みますよ 」


三人がテントで雨が止むのを待っていると


一刀「(今頃、城ではパニックになっているだろうな、小助よ、すまないな!?) 」


その頃、孫呉の城では


雪蓮「何ですって!!美羽と七乃が一刀を連れて出掛けたですってー!!♯ 」


ギューッ!!


小助『く…苦しい!? 』


小助の首を絞める雪蓮


雪蓮「美羽め、帰ってきたら覚悟しなさい!!私の手が疲れるまで尻叩きしてやるんだから!一刀も覚悟しなさい!!鼻血出しまくってもエッチな攻撃しまくるんだからね!!♯ 」


その頃


一刀「(ぞくっ!?) 」


何やら悪寒を感じる一刀であった。


やがて雨が止み、宝に向けて進む一行だが


ぐきゅーっ!!


美羽「お腹が空いたのじゃ〜 」


七乃「朝食を食べたきりですからね 」


ちなみに現在はお昼である。


一刀「干し芋ならあるが食べるか? 」


スッ!


一刀は美羽に干し芋を差し出すが


美羽「いらぬ!妾は蜂蜜水が飲みたいのじゃ!どこかに蜂蜜はないかのう? 」


きょろきょろっ!


美羽が辺りを見渡すと


バァンッ!!


都合がいい展開に、蜂の巣を発見した。


美羽「蜂の巣!蜂蜜がたっぷりなのじゃ♪ 」


ポイポイッ!


小石を投げて巣を落とそうとする美羽


一刀「よせっ!?そんなことしたら蜂が怒るぞ!? 」


美羽「大丈夫なの…じゃっ! 」


ポイッ!


美羽が渾身の力を込めて投げた小石は


スカッ!


見事に巣から外れてしまった。


だが


ゴツンッ!☆ミ


黒い何かに見事命中した。


美羽「七乃、あの黒いものは何なのじゃ? 」


七乃「あれはですねお嬢様… 」


七乃が話そうとすると


熊「ウガーッ!!♯ 」


バッ!


黒いものの正体、それは(くま)であった。


七乃「あれは熊ですよ 」


美羽「ほぅ、あれが熊か 」


のんきな二人を


一刀「言ってる場合か!?逃げるぞ! 」


ガバッ!! ダッ!


一刀は美羽と七乃を小脇に抱えて走り出した!


熊「グォーッ!!♯ 」


ダダーッ!!


それでも熊は一刀達を追いかけてくる!


普通の人間ならば走る熊から逃げることは不可能だが忍者の一刀だから可能なのであった。


七乃「何してるんですか一刀さん?忍術で熊を退治すればいいじゃないですか 」


一刀「ダメだ!猛獣とはいえ勝手に襲ってくるならまだしも、原因がこちらにあるなら退治してはいかん!? 」


美羽「一刀〜、熊が来るのじゃ〜!? 」


熊から必死に逃げる一刀達


果たして宝を見つけることができるのか!?


後編へつづく!


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