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茜の過去

呉に奇襲にやって来た黒龍軍の中忍・水希茜


彼女は一刀を殺しにやって来たのだがドジな性格により危うく死にそうになったところを一刀に救われ恩義を感じてしまうのだった。


そしてその後、呉のみんなが集まり、茜の尋問が開始されたのだが


じーっ…


茜「(うぅ…見られまくっているよ!?) 」


この場にいない一刀と蓮華以外のみんなに見つめられる茜


ちなみに一刀と蓮華はというと


蓮華「一刀!主君命令ダ!大人シク斬ラレナサイ!!♯ 」


一刀「そ…それだけは聞けません!? 」


ダダーッ!!


前話にて茜が一刀に抱きついているのを見た蓮華は嫉妬してヤンデレ蓮華(通称:ヤン華)と化して一刀を追いかけ回していた。


それで仕方がないのでこのまま尋問を始めることになったのだ。


冥琳「北郷の知り合いではないようだが貴様は何者だ? 」


と冥琳が聞くと


茜「(うっ!?このまま黒龍様の仲間です。何て言ったら黒龍様からお仕置きが来るだろうし、嘘をつくにしてもまともじゃないと…) 」


この場を打開できる答えを探す茜に


シャオ・明命『(じーっ!!) 』


シャオと明命が強い視線を向けていた。


茜「(まさか怪しまれてるの!?) 」


だが実際は


ボインッ!!


シャオ「(おっぱいでかすぎよ!!) 」


明命「(巨乳は敵なのです!!) 」


茜の蓮華程ある胸に嫉妬していただけであった。


とその時


亞莎「あれっ?手甲に何か書いてありますけど 」


茜「(げっ!?) 」


バンッ!!


亞莎が茜の手甲に何かが書かれているのを見つけた。


忍は手甲や額あてに自分の所属する軍の印をつけるものが多い。そして茜の手甲には黒龍軍の証しである『卍』の印が刻まれていた。


ちなみに一刀は十文字であり、他のみんなもそれぞれ刻まれているのだ。


そして忍は無闇に忍を襲わないよう印を記憶しているので卍を見た時点で黒龍軍だとバレてしまうのだ。


穏「あれ〜?その印はどこかで見た気がしますね〜 」


ちなみに一刀は呉のみんなにもどの印がどこの忍なのかを事前に教えている。


茜「(やばい!?もし黒龍軍だとバレたら八つ裂きか拷問かも!?) 」


それだけは避けたい茜がとった行動は


ビッ!


茜「あっ!一刀さんが孫権さんを押し倒してる!? 」


呉全員『なにぃっ!? 」


呉の全員が茜が指をさした方向を見ている間に


シュッ! ガリガリッ!


苦内(くない)を取り出して手甲を削る茜


冥琳「って、北郷がそんなことするはずないだろう! 」


祭「そうじゃった!? 」


シャオ「うっかり振り向いちゃったよ!? 」


くるっ!


そして全員が茜を見つめた時には


バンッ!!


茜の苦内によって『卍』が『田』に変わっていた。


茜「私は田の所属なんです!?ちなみに田は田舎に暮らす忍の集団なんですよ!? 」


必死で嘘をつく茜


この場に忍者がいればすぐにバレていたが


明命「なるほど! 」


亞莎「そういうわけでしたか!? 」


一刀がこの場にいないため信じるしかなかった。


冥琳「まぁどうやら敵意はないようだし、こんな遅くに外に出すのもあれだ、部屋を与えてやるから休むがよい 」


茜「ありがとうございます! 」


雪蓮「冥琳ったら優しいじゃない 」


冥琳「まぁ、仮に敵ならば北郷が倒しているだろう。それをしないということは敵意は感じないというわけだ 」


ということであった。


それからしばらくして


茜の部屋


すくっ! ギィッ!


茜は寝台から起き上がって窓を開けると


茜「(呉のみんなはよそ者の私に対しても優しい、だからこそここを出なくちゃならない!) 」


シュッ!


窓から飛び出していった!


そして茜がたどり着いたのは近くの森


茜「ここならたぶん大丈夫 !? 」


バサッ!!


とここで茜が胸元を広げると


ぷるんっ♪


そこには見事なおっぱい…ではなく!


チクタクッ…


胸に時間が映し出されており、時間は10:00であった。


別に今が十時というわけではなく、これは…


茜「黒龍軍は裏切りを許さない。本気で裏切りを考えたら半々日(約6時間)後、胸に起爆装置の起動が開始される!? 」


何故こういう式なのかというと裏切った先をまとめて爆発させるためである。


茜「その威力は数キロに及ぶ、ここなら城に迷惑はかけない 」


茜がわざわざ森に来たのはそのためであった。


チクタクッ… 08:15


そしてこうしている間にも時間が経つなか


ぽたりっ…


茜の目から涙が流れた。


茜「何で私ったら黒龍軍に入っちゃったんだろう 」


自分の生い立ちを悔やむ茜


幼い頃、水遁流派で生まれた茜は新星決定戦の時に出場し、実力は一族トップとまで言われていたのだが


バシッ!!


幼い茜「あぅっ!? 」


幼い吹音「おらおらっ!あたしの勝ちだぜ! 」


くじ運悪く大会序盤にて、後の新星ナンバー2である吹音に負けてしまった。


(このことを吹音は覚えていない)


そしてその後、新星決定戦は一刀の優勝で幕を閉じたのだった。


幼い茜「あの男の子(一刀)、茜と大して歳がかわらないのに優勝するなんてすごい!?茜も頑張って立派な忍者になるもん! 」


と意気込む幼い茜


だが、この後、悲劇が彼女を襲うのであった。


茜の親が共に出向いた先で事故に遭って死亡してしまい、一人になった茜は引き取ってくれる親族もいないため一人で生きていくしかなかった。


だが一族の党首である両親がいなくなった途端、里の人は新星になれなかった茜にひどい仕打ちをしまくった。


石を投げられたり、落とし穴に落とされたりというようないじめを幼い茜は受け続けた。だが茜はいつかは認めてもらうと信じて抵抗しなかった。


そんなある日、茜が魚釣りを終えて里に帰ってみると


バンッ!!


里のみんなが倒れていた。


そして茜が見つめた先には


バンッ!!


黒いコートに身を包み、黒の甲冑(かっちゅう)を着た年齢三十代くらいの白髪の男がいた。


この男こそ黒龍である。


幼い茜「お…お前が里のみんなを痛め付けたのか!? 」


ガクガクッ!!


黒龍の迫力にビビりまくる茜だが


黒龍「そうだ。と言ったらどうする? 」


黒龍が言った瞬間


幼い茜「よくも里のみんなをーっ!! 」


バッ!


幼い茜は苦内を片手に黒龍に飛びかかるが


パシンッ!!


黒龍の片手に弾かれてしまった。


黒龍「並のやつなら恐怖を感じて失神するというのにたいした童(わらべ・子供)だ。ほめてやるぞ 」


と黒龍が言うと


幼い茜「お前なんかにほめられたくない! 」


すくっ!!


倒された茜が起き上がった。


黒龍「何故里を救うために頑張る?里の者はお前にひどい仕打ちをしたではないか 」


と黒龍が聞くと


幼い茜「それでも私は里の者だ!里のために戦うのが忍というものだ! 」


バッ!


茜が黒龍に向かっていくと


黒龍「では、親を殺した者が里の者だと知ってもまだ里のために戦うのか? 」


幼い茜「なにっ!? 」


ぴたっ!!


黒龍の言葉に茜は動きを止めた。


黒龍「俺は死体から情報を得ることができるのさ、それでわかったことがある。それは里の者がお前が新星になれなかったためにお前の親を殺したことさ! 」


黒龍の言葉を聞いた茜は


幼い茜「そんな!?嘘に決まっている!? 」


口ではそう言いながらも完全に戦意喪失していた。


そんな茜に


黒龍「お前はなかなか見所がある。俺の元にくれば今より数段強くなれるぜ 」


そしてこの時、親を殺されたことで茜の心が黒く染まっていたため


幼い茜「うん!強くなる 」


黒龍のささやきに耳を傾けてしまった。


その後、茜の強さは上忍レベルなのだが、茜自身殺生ができないため万年中忍であった。


そしていまに至る!


茜「(この起爆を阻止する方法はただ一つだけある。それは…) 」


ジャキンッ!!


茜は苦内を取り出すと


茜「(かけられた者が死ぬことだ!) 」


ギィンッ!!


茜が苦内を自分の喉に切りつけようとしたその時!


シュッ! キィンッ!!


突如、手裏剣が飛んできて苦内を弾いた!


その直後、木の上から


一刀「バカなマネはよせ! 」


バァンッ!!


一刀が現れた。


茜「あんた、何でここに!? 」


一刀「走り回っていたら偶然お前を見つけてな、あとをつけたわけさ 」


実は一刀はまだヤン華に追われていた。(現在は何とか撒いた)


一刀「自害なんてバカなマネはよせ! 」


一刀は言うが


茜「ほっといてよ!あなたにこれが何とかできるの!? 」


スッ!


一刀に胸元を見せる茜


一刀「(ブバッ!!) 」


いきなりのことだったので鼻血を噴く一刀だったが


一刀「なるほど『自源爆弾』の印か 」


すぐに鼻血をふいた一刀は冷静になると


シュシュッ!!


印を結ぶと


一刀「少し痛いけど我慢しろよ 」


茜「えっ? 」


いきなり一刀は


一刀「『自縛解錠の印』!! 」


ドンッ!!


手のひらを茜の胸に勢いよく押した!


茜「ぐえっ!? 」


これを食らった茜は苦しみだすが


ぴたっ…00:10


数字が残り十秒となったところで進むのが止まり


シュ〜…


消滅した。


茜「いったい何が起きたの!? 」


不思議がる茜に一刀は


一刀「新星頂点の者のみに教えられる秘術だ。今のように呪いを打ち消す力がある。ただし、呪いによって気の量が異なり、さらに… 」


スッ!


一刀が左腕を見ると


ジューッ…


左腕が焼き焦げたようになっていた。


一刀「術者は何かしらの代償をうける。まぁ、これくらいなら10日もあれば治るな 」


一刀が先ほどやったことを説明すると


茜「何を考えてるの!何故私を助けるんだ!私は黒龍軍なんだぞ! 」


茜が一刀に向かって叫ぶと


一刀「お前が黒龍軍だということは最初からわかっていたさ 」


茜「えっ!? 」


一刀「戦いの最中、手甲の卍が見えたからな 」


一刀は茜と戦っている最中、手甲を見て所属組を見ていたのだ。


茜「なら何故私が黒龍軍だと知りながら助けた! 」


茜が理由を聞くと


一刀「お前の目はまだ完全に闇に染まっていない目をしていたから助けたまでだ。闇に染まっていたら助けなかったさ 」


一刀は理由を説明した。


茜「(この人は戦いの最中に目まで見ていたというの!?私なんて相手をよく見るので精一杯だったのに!?まだまだ私は未熟だな、ならば) 」


すると茜は


茜「二度も命を助けてくれた命の恩人である一刀様に仕えます♪この命、一刀様のために尽くします♪ 」


ぎゅっ!


一刀「なっ!? 」


茜は一刀の腕に抱きついてきた。


茜「私はもう黒龍軍ではありません。これからは一刀様のもとで忍術を学びます♪ 」


一刀「ちょ…ちょっと待て!? 」


茜「一刀様が望むなら、エッチな格好しますし、夜伽の相手もしますから♪ 」


一刀「(ブバッ!!)そ…そんなこと言うか!!あまりくっつくな、いつもの展開だとこの後…!? 」


?「ドウナルトイウノダ? 」


ドキンッ!? ギギギ…


声が聞こえ、一刀がブリキ人形のように首を後ろに向けると


バァンッ!!


そこにはヤン華がいた。


蓮華「一刀、私ガイナイ間二女二抱キツカレテイルナンテ、キツイ仕置キガ必要ナヨウダナ♯ 」


一刀「こ…これは誤解でして!? 」


蓮華「許サン!問答無用ダ!♯ 」


一刀「うわぁーっ!? 」


茜「待ってくださいよ一刀様〜♪ 」


ダダーッ!!


こうして、夜通しで蓮華から逃げまくる一刀であった。


翌朝、茜は改めてみんなに紹介され呉の一員となったのだが


一刀は蓮華に対して100回土下座しても許してもらえなかったという

次回、一刀に蓮華の罰がくだる!

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