雪蓮狂乱
今回は戦いが起きる少し前の話
魏が呉に攻めようとするなか雪蓮を毒矢から守った一刀が代わりに毒矢を食らって苦しむ。
近くにいた兵士から雪蓮は毒矢は魏が仕組んだものと思い込んで蓮華を一刀に残して戦場に向かってしまう。
だが実際は黒龍の部下である虎丸、狼丸、蠱毒三人衆(蠱武羅、鈴目蜂、我魔蛙)の仕組んだ罠であった。
一刀は毒を受けた体で戦おうとするが毒の影響と蓮華を人質にとられたことで本領を発揮できずボコられてしまう。
何とか自分で脱出した蓮華が駆け寄るも一刀はひどいダメージであった。
そんな一刀を容赦なく襲う虎丸達だったが
そこへ一刀の助太刀として一刀と同じ新星の雷魔ジュン、土門玲、火神楽源治が現れた!
玲「テメェら、ぶっ飛ばしてやるから覚悟しやがれ!♯ 」
源治「・・・俺の完璧体をもつ女(蓮華)を傷つけた罪は鉄よりも重い! 」
ジュン「華琳に罪を着せやがって、お前ら死刑確定だな!♯ 」
理由はそれぞれだが闘志を燃やす三人
ジュン「孫権さん、あんたは一刀を連れて木の後ろにでも隠れてな 」
蓮華「わかった。すまない 」
ガシッ!
蓮華は言われた通り一刀を連れて木の後ろに移動する。
ジュンとは面識がない蓮華だったが彼が敵ではなく味方だと理解したようだ。
さて、ここで話は少し戻り、舞台は魏との決戦の場にかわる。
呉軍陣地
穏「冥琳様〜、魏が近づいてきています〜!? 」
亞莎「敵軍の方が兵数が上です!? 」
冥琳「そんなことはわかっている!それより出掛けた雪蓮と迎えにいった蓮華様はまだ戻らぬのか! 」
呉の王である雪蓮と雪蓮がいない時に指揮する蓮華がいなくてはまともに兵が動かなかった。
思春「くっ!北郷も帰ってこない! 」
祭「やむを得ん、儂が皆を連れ戻してくる! 」
明命「ダメなのです!雪蓮様達に続いて武官の祭様までいなくなったら兵の指揮に影響します! 」
残ったメンバーの誰が行ってもそうなるので迎えにいくことができないのだ。
だがこのままでは呉は苦戦してしまう
呉軍が困っていたその時!
スッ!
思春「雪蓮様!? 」
バンッ!!
雪蓮が陣地に戻ってきた。
冥琳「やっと帰ってきたか、蓮華様と北郷はどうしたのだ? 」
スッ!
だが雪蓮は話を聞かずに通りすぎる。
そして雪蓮はただ一人で魏のいる場所に向かおうとする
冥琳「待て雪蓮、どこに行く! 」
冥琳が止めると
雪蓮「決まってるじゃない、あの曹操の首を切り落としてやるのよ♪ 」
笑顔で恐ろしいことをいう雪蓮
冥琳「一体何を言ってるんだ!攻めるにしてもまだ準備が…!? 」
ガシッ!
冥琳は雪蓮を止めようと肩を掴むが
雪蓮「離して冥琳、でないと一刀の敵討ちがとれないのよ 」
ゴゴゴーッ!!
冥琳「しぇ…雪蓮!? 」
表情はいつも通りだが雪蓮は冥琳が怯える程の物凄い覇気をまとっていた。
思春「んっ!雪蓮様、今さっき北郷の敵討ちと申されましたが何が… 」
その答えを聞く前に
ダッ!
雪蓮はたった一人で戦場に向かっていった!
雪蓮「兵士はいらないから、私一人で魏を滅ぼしてやるからね! 」
冥琳「待て雪蓮!? 」
その頃、魏の本陣では
華琳「何ですって!?我が軍に知らない者が五人もいたですって!? 」
兵「はい!現在我々で抜け出したものを捜索中です! 」
華琳「まさか我が軍に偽の兵が紛れ込んでいたなんてね!? 」
こちらはこちらで大変であった。
すると
兵「そ…曹操様、報告します!? 」
一人の兵が慌てて華琳のもとに駆けつけてきた。
華琳「そんなに慌ててどうしたの? 」
華琳が話を聞くと
兵「そ…孫策がたった一人で我が陣に向かってきております!? 」
華琳「何ですって!? 」
おかしな話である。
戦場にて大事な総大将がいの一番に戦場を駆け抜けるなんておかしな話だからだ。
だが実際に華琳が戦場を見てみると
ズバズバンッ!!
雪蓮「おーほっほっほっ!!私に近づく者は死になさい! 」
雪蓮がまるで狂ったように魏の兵士達を切りつけていた。
しかも兵士の報告通り一人で乗り込んできたのだが次々と魏の兵士達が斬られていく!
その時!
ジュン「孫策さんだっけ?暴れるのはそこまでにしな! 」
バンッ!!
仲間が次々と斬られるのを見てられなかったジュンが雪蓮の前に立ちはだかった。
雪蓮「誰であろうと私の邪魔はさせない! 」
バッ!! ガキンッ!!
ジュン「おもっ!? 」
雪蓮の一撃を受け止めるジュン
雪蓮「なかなかやるじゃない、だけとこれならどうかな! 」
シュシュッ!!
ジュンに対して剣の突きを繰り出す雪蓮
ジュン「おわっ!? 」
サッ!
とっさにジュンは避け出すが
ブォンッ!!
ジュン「なっ!? 」
ドカッ!!
ジュン「がはっ!? 」
突きと同時に繰り出された雪蓮の蹴りを食らってしまった。
ジュン「(突きをしながら蹴りをするなんてこの人は相当の実力者だな、だったら俺も本気を出さなきゃ…) 」
ゴッ…
ジュンは本気を出すために力をためる
だがその時、不意に雪蓮の顔が見えてしまった。
そして今の雪蓮の表情は
ほろりっ
戦場だというのに涙を流していた。
ジュン「(涙を流すなんてどうやらこの人に何かあったようだな、だったらここは…) 」
スッ! ガシッ!
ジュンは雪蓮の腕を握った!
雪蓮「離しなさいよ! 」
暴れる雪蓮だがジュンは手を離さなかった。
それどころか
シュシュッ!
ジュン「雷遁・意思電受信! 」
ビビッ!!
印を結んで術を発動させた。
この術は相手が思っている記憶を自分に流す術である。
そして雪蓮の記憶を受信すると
『私をかばって一刀が!?』
『犯人は魏の兵士、魏を許すわけにはいかない!』
一刀が危ない目に遭い、それを魏の兵士がした仕業だと思い込む記憶が流れてきた。
ジュン「(魏が不意打ちなんてマネをするはずがない!…てことはいなくなった五人の仕業、華琳に罪を着せるなんて許せん!) 」
バッ!!
ジュンは雪蓮から距離をとって離れると
ピィーッ!!
ジュン「神速丸! 」
バサバサッ!!
神速丸『何か用かよ相棒? 』
ジュンの相棒の鷹の神速丸が現れた。
ガシッ!
ジュンは跳んで神速丸の足にしがみつくと
ジュン「ゴーッ!! 」
バサバサッ!!
そのままどこかに向かっていった。
魏の本陣
華琳「何ですって!?ジュンがどこかに飛び立ったですって!? 」
兵「はい、見ていた奴がそうおっしゃっています!? 」
桂花「あの全身精液変態男ったら大事な戦いに何してるのよ! 」
春蘭「おそらく怖くなって逃げたのだろう肝っ玉の小さい奴め! 」
華琳「まぁジュンに対しては戻ったらお仕置き決定として、今は戦いに集中するのよ! 」
魏軍『了解! 』
ということが起きていたのだ。
次回、戦い開始!




