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孫呉の大事件

今回は呉ルートを知っている人ならばわかる悲しみの事件です

それはある日のこと


一刀の離れ


一刀「ん〜っ!今日もいい朝日だ。こういう日には何かいいことあるかもな 」


小助『やめなって、そんなこと言う奴は大抵ろくな目に逢わねえぞ 』


一刀がいつものように小助と離れから出てくると


バッ!


雪蓮「か〜ずと♪ 」


一刀「うわっ!?雪蓮!? 」


近くの茂みから雪蓮が現れた。


雪蓮は離れの仕掛けの攻略法を知らないため待ち伏せるしかなかった。


雪蓮「ねぇ一刀、今すぐ私と出掛けましょうよ♪ 」


と雪蓮は言うが


一刀「申し訳ないが今日は孫権様の護衛があるので… 」


普段孫権(蓮華)の警護は思春と週代わりで行われており今週は一刀の番なのだが


雪蓮「断ったらおっぱい挟みの刑よ♪ 」


一刀「すぐにいきましょう!? 」


この手を使う雪蓮に勝てるはずがなかった。


普通の男ならば間違いなく断るのだが女に免疫の少ない一刀がおっぱい挟みをされれば命にかかわる危険があるのだ。


雪蓮「それじゃあ早速行きましょう♪ 」


一刀「はいはい、小助、悪いが孫権様に伝えておいてくれ 」


小助『任せなって 』


ダッ!


そして一刀と雪蓮は出掛けていった。


その後しばらくして


蓮華「冥琳! 」


冥琳「どうしました蓮華様 」


蓮華「一刀の姿が見えないがどこに行ったか知らないか? 」


冥琳「さぁ、知りませんが 」


冥琳が言うと


小助『一刀なら朝早くから雪蓮と出掛けたぜ 』


スッ!


小助が二人の前に現れた。


蓮華「なにっ!まったく姉様ったら仕事を置いてどこに… 」


冥琳「それですが蓮華様、雪蓮は昨日のうちに今日の分の仕事を終わらせましたよ 」


蓮華「えっ!? 」


冥琳の言葉に驚く蓮華


何故ならあの雪蓮が今日の分の仕事を終わらせたからである。いつもなら三日前に出された仕事を三日後に終わらせるほど仕事にのんびりな雪蓮だからだ。


だが冥琳は雪蓮の行動を理解していた。


昨日の夜


冥琳「さて、急にあの書物が読みたくなったから取りに行くとするか 」


冥琳が書物を求めて廊下を歩いていると


冥琳「んっ!政務室の明かりがついている 」


だれかの消し忘れかと思って冥琳が中を覗いてみると


さらさらっ!


そこには仕事をしている雪蓮がいた。


冥琳「しぇ…雪蓮が仕事している!?どうしたんだ雪蓮、病気にでもかかったのか!? 」


雪蓮「どういう意味よそれ♯ 」


冥琳の言葉に突っ込む雪蓮


雪蓮「失礼ね!私だってたまには政務するわよ! 」


たまにはでは困るのだが


雪蓮「だって明日は用があるんだから 」


雪蓮が言うと


冥琳「(明日?確か明日は…) 」


ということがあったのだ。


そして現在


小助『しかしいつも仕事をサボる雪蓮が進んで仕事するなんて、こりゃ近いうちに台風でもくるんじゃねえか? 』


蓮華「小助、それは言いすぎだぞ。いくらなんでも台風だなんて… 」


その直後


兵「大変です!?魏が攻めてきました!? 」


兵が急ぎの報告をしてきた。


冥琳「くっ!台風のかわりに魏が来るなんてな、蓮華様、急いで雪蓮達を呼んできてください! 」


蓮華「冥琳、姉様達の居場所を知っているのか!? 」


冥琳「えぇ、きっとあそこにいるはずです。だって今日はあの日なんですから 」


そのしばらく前、一刀達はというと


河原


雪蓮「さぁて、まずは魚釣りよ♪ 」


スッ!


ウキウキ気分で釣竿を一刀に渡す雪蓮


雪蓮「ねぇ一刀、どっちが多く釣れるか競わない? 」


一刀「えっ 」


雪蓮「負けた方は今日一日何でも言うこと聞くこと♪それじゃあ開始よ♪ 」


一刀「ちょ…ちょっと雪蓮!? 」


一刀の了解も得ずに勝手に勝負を開始する雪蓮


雪蓮「(フフっ!一刀のことだからどうせ主君のために釣りを覚えましたとでも言うんでしょうけど、江東の爆釣王と呼ばれた私に勝てるわけがないわ!) 」


我に勝機あり!と確信する雪蓮だが


数分後


雪蓮「・・・ 」


一刀「よっ! 」


ぱしゃっ!


さらに数分後


雪蓮「・・・ 」


一刀「ほっ! 」


ぱしゃっ!


数時間後


雪蓮「・・・♯ 」


一刀「もう魚籠(びく・取った魚を入れる籠)に入りきらないな、リリース(釣った魚を川に返すこと)するか 」


次々と釣りまくる一刀に対して雪蓮は一匹も釣れなかった。


それもそのはず、ただ闇雲に竿を投げる雪蓮と違って一刀は的確に魚のいる場所に投げているのだから


すると雪蓮は


ポイッ!


雪蓮「や〜めた!私は木々を集めてくるから一刀は魚をお願いね 」


一刀「は…はぁ 」


自分から勝負を挑んできて勝負を放棄する雪蓮。


しばらくして


パチパチッ!


雪蓮が火をつけた焚き火で一刀が釣った魚を食べる二人


一刀「うむっ!やはり川魚は美味しいな 」


一刀が魚の感想を言うと


雪蓮「ねぇ一刀 」


一刀「んっ? 」


雪蓮「何で蓮華を真名で呼ばないの? 」


一刀「ぐふっ!? 」


雪蓮の言葉に喉を詰まらせる一刀


雪蓮「あなたもわかってるでしょ、真名を言う許可をもらったのに言わないのは侮辱行為に当たるって 」


雪蓮の言う通り、一刀は未だに蓮華を孫権と呼んでいた。


その答えとして一刀は


一刀「俺は大切な人から大事なものを預かる資格なんてないんです 」


雪蓮「えっ? 」


雪蓮はてっきり『主君の真名は受け取らない主義です』とでも言うのかと思っていたが予想と違っていた。


一刀「俺は昔、大切にしなければいけない人に危害を与えてしまい、それ以来大切な人から大事なものを受け取らないようにしたんです 」


この話については後に話すとしよう


それを聞いた雪蓮は


雪蓮「なるほどね、わかったわ♪それじゃあ暗い話はおしまいにして行きましょう一刀♪ 」


ぐいっ!


一刀「し…雪蓮!? 」


雪蓮は一刀の手を引いて先に進む


そしてたどり着いた先は


バンッ!!


回りに草が生えまくった墓石であった。

すると雪蓮は


スッ!


懐から酒瓶を取り出すと


とくとくっ!


何と!?墓石に直接かけた!


一刀「バ…バカな!?あの床に落ちた酒さえもなめようとする酒好きな雪蓮が墓石にお酒をかけるだなんて!? 」


いつもの雪蓮ならば絶対しない行動に驚く一刀


雪蓮「どういう意味よ!♯ 」


と昨日の夜と同じように突っ込む雪蓮


すると雪蓮は


雪蓮「この墓石は亡くなった母様の墓石なのよ、そりゃもう私以上の酒好きで戦の時にも酒を飲む『江東の酔いどれ虎』と呼ばれていたわ 」


この墓石は雪蓮達孫三姉妹の母、孫堅文台の墓なのだ。


それにしても雪蓮以上の酒飲みって一体!?


雪蓮「そして今日は母様の命日なの、だからあなたをここにつれてきたのよ、母様に報告したくてね 」


いつもの雪蓮とは一味違うような雰囲気であった。


そして雪蓮は墓石に向かって拝むと


雪蓮「母様、袁術から江東を奪還し、呉も豊かになりました。(もう少ししたらあなたの孫をつれてくるかもしれないから待っててね♪) 」


最後の方は一刀に聞こえないように言う雪蓮


雪蓮「さてと、墓参りも済ませたし帰りましょ 」


一刀「あれだけでいいのか!? 」


と思いながらも雪蓮に逆らえるはずがない一刀であった。


雪蓮「(それにしても今日は何だかよくないことが起きそうな予感がしたんだけど、気のせいかしら、私の勘もあてにならなくなったわね) 」


実は今朝になって雪蓮はよくないことが起きそうな予感を感じていたのだ。


その頃、呉を攻めようとする魏の本陣では


華琳「フフッ!今頃孫策達は慌てているでしょうね 」


華琳が本陣にて孫呉の様子を見ていた。


ジュン「なぁ華琳、本当に奇襲せずに真っ向から攻めるんだろうな 」


魏に仕える忍・雷魔ジュン


一刀と同じ新星(ルーキー)であり親友でもあった。


華琳「わかってるわよ、奇襲なんて私がするわけないし、あなただって何度も注意してきたからね 」


真面目な華琳らしい答えであった。


華琳「あなたもこれから戦が始まるんだから兵の準備をしてきなさい! 」


ジュン「了解! 」


シュッ!


ジュンは華琳の元を去る。


ジュン「これから戦が始まるのか、別の主君に仕えているとはいえ一刀と戦うことになるなんてな、まぁ例えこっちが勝ったとしても一刀だけは生かしてやるからな 」


とジュンが部隊に戻ると


凪「どういうことだ! 」


凪が叫んでいた。


ジュン「どうしたんだ凪? 」


ジュンが事情を聞くと


凪「隊長、実は我が隊に見知らぬ者が混じっていたようです 」


ジュン「どゆこと? 」


真桜「実は兵の数を数えとったんやけど、残り5人足らへん思ってたら足りへん5人が急にやってきてん 」


兵「俺達、見知らぬ誰かに捕まったんですよ!そんでもって目を覚ましたらここの近くだったんで駆け出したんですよ!? 」


沙和「つまり、知らない誰かが5人も紛れ込んだということなの〜 」


兵達はみんな同じ鎧を着ていて顔を隠せる兜を着ているため鎧を着れば疑われずに入ることができるのだ。


ジュン「(じゃあそのいなくなった5人はどこに?) 」


ジュンが考えているその頃


ガサッ!


?「あれが孫策か 」


?「あいつを殺れば魏と呉は大戦争になるわけね 」


?「おまけに呉は君主を失ってもろくなるゲロ 」


怪しげな三人組が茂みから雪蓮を見ていた。


?「そんなことよりさっさと殺れ! 」


?「あのお方が貴様らを直々に指名したのだから失敗は許されぬぞ! 」


別の二人組が三人組に言うと


?「貴様ら負け犬に言われなくてもわかっておる。この毒矢を食らえば巨象だって1時間で死ぬからな 」


ぐぐっ!


三人組の一人が雪蓮に矢を構える!


雪蓮は気づいてなかったが


一刀「!?殺気! 」


一刀は矢が放たれる前にいち早く気づき


一刀「雪蓮!? 」


ダッ!


雪蓮の元に急ぐが


ビシュンッ!!


矢は放たれてしまった!


一刀「(今から叫んでも間に合わない!?角なる上は…) 」


そして一刀がとった行動は…


ドンッ!!


雪蓮「いたっ!? 」


バタリッ!


一刀は雪蓮を突き飛ばした!


雪蓮「痛いじゃないの一刀!いきなり何を… 」


くるっ!


雪蓮が一刀を怒鳴ろうと後ろを振り返ると


そこには…


バンッ!!


一刀「ぐっ!? 」


雪蓮の代わりに心臓近くに矢を食らった一刀がいた!


以前感想にて募集した結果、雪蓮は死なないでほしいと多数ありましたのでこの小説の雪蓮は死にません。



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