拠点 蓮華の手料理作戦
今回の拠点は真・恋姫†無双の呉√おまけからとっています
ある日の呉の町に
バンッ!!
町人の服を着た蓮華が町を歩いていた。
蓮華「(いつもの服だと私だと気づかれてしまうからな、たまにはこうやって町に買い物に行かなくてはな) 」
これは自分が王族だとバレずになおかつ民の声を聞く蓮華なりの手段である。
ちなみに雪蓮はいつもの服で町にやって来ては大暴れ(主に酒屋)している。
そして回りの人は呉の次期王・蓮華が歩いているなんて気づかずに
男「そこの彼女、暇なら俺と逢い引き(デート)しない? 」
こんなことを言ってくる男もいるのだが
蓮華「すまないが私は用があるのでな 」
プイッ!
軽く男を拒否る蓮華
男「ちょっと、そんなこと言わなくてもいいじゃん! 」
ぐいっ!
男は強引に蓮華を誘おうとすると
チリーンッ♪ シュッ!
男「えっ!? 」
何処からか鈴の音が聞こえ
ボカンッ!!☆ミ
男「がはっ!? 」
男はいきなり倒された。
蓮華「ありがとう思春 」
思春「これくらいお安いご用です。では私はこいつを警邏隊に連れていきますので失礼! 」
シュバッ!
思春は男を連れて去った。
蓮華の護衛は一刀と思春がしており、時には影から見守っているのだ。(ちなみに一刀は現在修行中)
蓮華「さて、後は思春に任せて私は買い物を… 」
蓮華が買い物しようと町を歩こうとすると
バンッ!!
一冊の本が蓮華の目に入った。
その本は今、女性に人気の高い雑誌『阿蘇阿蘇』であった。
そしてその表紙には
『男は胃袋で落とせ!手料理で愛しの男をイチコロ♪』
と書かれていた。
蓮華「これって… 」
スッ!
普段ならばこんな雑誌を見ない蓮華なのだが思わず手に取った。
そしてページをめくっていくうちに妄想していた。
〜蓮華の妄想〜
蓮華「はい一刀、いつも頑張ってくれるお礼に手料理を作ってやったぞ 」
一刀「ありがとうございます孫権様、ではいただきます! 」
ぱくっ!
蓮華の料理を食べた一刀は
一刀「おいし〜い〜♪こんなおいしいもの初めて食べました!感激です! 」
蓮華「べ…別にあなたのために作ったんじゃないんだからな/// 」
〜妄想終了〜
蓮華「あぁん一刀! 」
勝手に妄想する蓮華だが
ざわざわっ…
蓮華「はっ!?/// 」
ここが町中であることをすっかり忘れていた。
しばらくして呉の城
蓮華「(まったく私は何を考えているのだ!一刀は私の従者だ。それなのに恋人のような扱いを…///) 」
ぽ〜っ…
さっきまでの妄想を思い出して顔を赤くする蓮華
すると
一刀「おいしいです! 」
厨房から一刀の声が聞こえてきた。
蓮華「(何だ?) 」
スッ!
蓮華が気になって覗いてみると
一刀「祭さんがこんなに料理上手だったなんて知りませんでしたよ! 」
祭「フッ!儂だって単なる飲んだくれではない、料理の一つや二つ作れるわい 」
一刀が祭の作った料理を食べていた。
祭「しかし儂が久々に料理を作ろうと厨房に入ったら偶然お主に出会うなんてな 」
一刀「はい、鍛練を終え料理を作ろうとしまして 」
祭「お主は料理まで作れるのか!? 」
一刀「はい、主君に手料理を食べさせるために訓練されてきましたので 」
ちなみに一刀の料理は絶品であり、一度通りかかった兵士が口にしたところ、あんなおいしいものは食べたことがないと評価したという。
祭「いい心がけじゃのぅ、今時の男や女は料理の一つや二つくらい作れなければのぅ! 」
ピクンッ!
この祭の言葉に反応する蓮華
祭「そういえば北郷、儂のうまい料理が食いたければお主と結婚してやってもよいぞ、そうすれば毎日うまい料理が食べられるしのぅ/// 」
何を思ったのか、祭さんは一刀にプロポーズをしだした。
この言葉に一刀は
一刀「ハハハッ!ご冗談を、俺と祭さんじゃ歳が一回りも違いますよ 」
カチンッ!!♯
この一刀の言葉に祭はキレた。
祭「お主はどうしてそう鈍いんじゃーっ!!♯ 」
ギギギッ!!
一刀「がはっ!? 」
怒りの祭は一刀をフェイスロック(腕で相手の顔を締め付ける関節技)で絞めまくる!
しかも
むにゅっ♪
一刀「あのう祭さん、胸が当たってますけど!? 」
祭のような巨乳女性がこの技をやると胸が当たるのだが
祭「わざと当てとるんじゃ!お主にはこの方が効率的じゃからのう!♯ 」
むにゅにゅっ♪
一刀「がはっ!? 」
ブバッ!!
更に胸を当ててくる祭の行為に鼻血を出す一刀
だが誰も助けてはくれない
さっきまで見ていた蓮華が移動したからだ。
結局一刀は厨房にやって来た冥琳に止められるまで祭からお仕置きを食らったという(一刀が悪いため祭に罰はなし!)
そして蓮華はというと
蓮華「(一刀もやはり手料理の方がいいのか…よし!) 」
自分の部屋に向かう途中である決心をした。
次の日のお昼前
厨房
ドサッ!
厨房には料理の本をたくさん用意した蓮華がいた。
蓮華「よしっ!料理はあまりしたことないがこれだけ本があれば何か作れるだろう! 」
本があるだけで料理ができるなら世の中は楽である。
一族が武闘派なため蓮華は料理した経験が少ないのだ。
蓮華「まずは鍋に油を入れて… 」
スッ…
中華鍋に油を入れようとする蓮華だが
バシャシャーッ!!
ボォーーッ!!
蓮華「きゃっ!? 」
油を入れすぎてしまい鍋が火を噴いた!
しばらくして
シャオ「ふんふふ〜ん♪ 」
久々に登場したシャオが廊下を歩いていた。
シャオ「ちょっと!それは作者のせいでしょ!♯ 」
まぁそれは置いといて
シャオ「置いとくな!♯ 」
シャオが歩いていると
モワ〜
シャオ「うっ!?この臭いは何なの!? 」
厨房から異臭がしてきた。
その臭いのもとが気になったシャオが厨房を覗いてみると
蓮華「おかしい、ここは塩を入れるはずなのに甘い…ってこれは砂糖ではないか!? 」
蓮華が料理に苦戦していた。
それを見たシャオは
シャオ「蓮華お姉ちゃんが料理してる!? 」
ガタガタッ!!
ひどく驚いていた。
何故なら昔、シャオは蓮華の作った料理を食べたことがあるのだがとても味が悪く、その日は腹痛で動けなかった。
シャオ「そしてお姉ちゃんが料理を食べさせる相手といえば一刀しかない!?一刀が死んじゃう!? 」
ダッ!
一刀を無事に逃がすためシャオは一刀のもとに向かった。
一刀の離れ
シャオ「一刀ーっ!! 」
ダーッ!!
シャオは離れの階段を一気に駆け上がろうとするが
ガタタンッ!!
シャオ「ぶぎゃっ!? 」
ずるるーっ!!
離れの階段はある動作をしないと坂になるためすべり落ちてしまった。
その時
ギィッ!!
一刀「何事かな? 」
気配に気づいた一刀が離れから出てきた。
シャオ「あっ!一刀、今すぐ遠くにでも… 」
シャオが最後まで言おうとするが
蓮華「どうした小蓮? 」
ババンッ!!
時すでに遅く、蓮華が一刀を呼びに来てしまった。
一刀「これは孫権様、何か用ですか? 」
蓮華「用というわけではないが、その…作りすぎたのでお前に私の料理を処分するため食べてほしくてな/// 」
素直に食べてほしいと言えない蓮華であった。
一刀「ありがたき幸せです!今すぐ行きます! 」
スッ!
小助を肩に乗せて離れから出る一刀
シャオ「(ヤバイよ!?一刀のことだからマズイなんて言わずに全部食べちゃうだろうし、下手したら一刀が死んじゃうよ!?急いで医者を呼ばなきゃ!?) 」
ダッ!
急いで医者を呼びにいくシャオ
厨房
蓮華「ほら、食べるがよい/// 」
スッ!
蓮華が一刀に出したのは
ドロ〜っ!!
黒いオーラをまとった野菜炒めであった。
小助『(これって食えるのかよ!?) 』
一刀「(たとえ不味くてもおいしいと言わねば!?) 」
黒いオーラを放つ野菜炒めを不気味に思う小助
一刀も多少不気味に思っていた。
蓮華「言っておくが一刀、主君の私が作ったものは全ておいしいです。というのはダメだからな! 」
答えを先に読まれていた!?
一刀「わかりました。いただきます! 」
ぱくっ!!
一刀が料理を食べた直後
シャオ「医者の知り合いなんていないよ〜、あぁーっ!? 」
厨房にやって来たシャオが驚いていた。
ごくんっ!!
シャオ「(一刀が死んじゃう〜!?) 」
小助『(相棒!?) 』
蓮華「(!?) 」
料理を作った蓮華ですらも驚くなか一刀は
一刀「おいしいです! 」
シャオ「へっ!? 」
はっきりおいしいと言った。
忍者は表情を変えずにものを食べる訓練があるが小助がそれに気づいていないので一刀はそれをしているわけではなかった。
蓮華「本当においしいのか!? 」
一刀「本当ですとも!ただ少し火力を押さえて、調味料を加えればもっといいものができますよ 」
蓮華「わかった!次作る時にはそうしよう♪ 」
ご機嫌な蓮華であった。
シャオ「でもどうして一刀は平気だったの!? 」
それが一番の謎なのだが
小助『シャオちゃんよ、毒の解毒作用って知ってるかい? 』
シャオ「何それ? 」
一刀がどうして平気だったのか小助は知っているようだ。
小助『毒を食らって完治した人は最初に食らった毒以下の毒は効かないって話さ。同じように一刀は食らって腹を壊した料理が孫権姉ちゃんの料理より下手だったってわけさ 』
つまり最初に一刀が腹痛を起こした料理の威力を10とするならば蓮華の料理の威力は7〜8であり効かなかったのだ。
シャオ「じゃあ蓮華お姉ちゃんより料理の下手な人がいるの!?気になるなぁ〜!? 」
小助『誰だろうね? 』
小助はもちろんそれが誰なのかわかっていたが黙っておくことにした。
その頃、蜀の地
葵「へっくし!! 」
葵が大きなくしゃみをした。
葵「誰かが私の噂してるのかしら?もしかして一刀かな/// 」
葵が顔を赤くしていると
あられ『葵〜 』
葵の相棒である忍犬のあられが現れた。
葵「どうしたのあられ? 」
あられ『どうしたもこうしたもないよ!葵が作った料理をつまみ食いした恋がお腹が痛いって苦しんでるんだよ!? 』
葵「えっ!? 」
氷堂葵…料理が壊滅的でありその腕前は蓮華以上であった。




