璃々ちゃん救出作戦
7月30日にて恋姫の二次創作が投稿可能となりましたのでピクシブと並行して投稿します
祭さんのお使いで益洲にやって来た一刀
だがそこで益洲の太守である黄忠(真名は紫苑)の娘の璃々が袁紹(真名は麗羽)に捕らわれていると聞いて一刀は劉備軍と黄忠の戦いを阻止すべく璃々が捕らわれている砦に忍び込んだのだった。
砦の中
一刀「さて、砦の中に入れたのはいいが捕らわれた娘はどこにいるのだろう? 」
一刀はあてもなく砦の中を探し回る
すると
?「ヒック…! 」
ピクンッ!
砦の何処かで泣き声が聞こえたのを一刀の耳がキャッチした。
一刀「あそこか! 」
シュッ!
直ぐ様声のした方へ急ぐ一刀
その頃、とある部屋では
?「ヒック… 」
紫色の髪をしたピンクの服を着た五、六才くらいの小さな女の子がしくしく泣いていた。
彼女こそ捕らわれている紫苑の娘の璃々である。
見張り1「おい、泣いてんじゃねえぞこのガキ!♯ 」
璃々「お母さん…私のせいでお母さんが…ヒック… 」
見張り1「だから泣くんじゃねえよ!首の骨へし折られたいのか!♯ 」
見張りが怒鳴ると
見張り2「よせよ、人質を傷物にしたら袁紹様からきつい罰を受けるぞ!? 」
見張り1「へんっ!心配すんな、袁紹様にはガキが自殺したって報告すりゃいいさ! 」
スッ!
そして見張り1が部屋に手を触れたその時!
麗羽「誰に自殺したと報告すりゃいいさですって!♯ 」
バンッ!!
いきなり麗羽が現れた。
見張り2「え…袁紹様!? 」
見張り1「い…今のは言葉のあやでして!? 」
麗羽「お黙りなさい!人質に傷ひとつつけたらあなた達の首をはねますから覚悟しなさい!♯ 」
見張り1・2『も…申し訳ありません!? 』
ペコリッ!
麗羽に頭を下げる二人
麗羽「それよりこの部屋の鍵はどちらが持ってますの? 」
麗羽が聞くと
見張り2「それなら俺が… 」
スッ!
見張り2が懐から鍵を出した瞬間
麗羽「そう、それなら… 」
ブォンッ!!
見張り1・2『へっ? 』
バッコーンッ!!☆ミ
見張り1・2『ぎゃふんっ!? 』
バタリッ!
見張りはいきなり麗羽に攻撃されて倒れてしまった。
麗羽「ふんっ!小さな子供に乱暴しようとした当然の報いだ! 」
ドロンッ!
そして麗羽の体から煙りが出ると
パッ!
麗羽の姿は忍者服の一刀に変わった。
実はあの麗羽は一刀の変装である。
ガチャリッ!
一刀は奪い取った鍵で牢を開けると
ブチンッ!! ハラリッ!
璃々ちゃんが縛られていた縄を切った。
一刀「これでもう大丈夫だ 」
璃々「お兄ちゃん誰? 」
璃々が聞いてくると
一刀「俺の名は北郷一刀、忍だ 」
璃々「しのび? 」
幼い璃々ちゃんに忍の言葉の理解は難しかった。
一刀「そんなことよりここから脱出だ。危ないから懐に入ってなさい 」
璃々「うん 」
スッ!
一刀は璃々を懐に入れた。
だがさすがに子供一人を懐に入れた状態ではうまく隠しきれず
バァーンッ!!
見た感じ肥満体型や妊婦のようにお腹がふくれてしまった。
一刀「とにかくこれで誤魔化すしかない! 」
さすがに誤魔化すのも無理な気がするのだが
シュシュッ!
一刀「変化! 」
ボウンッ!!
麗羽「これで行くぞ! 」
一刀は来た時と同じように麗羽に変化して脱出しようとするが
ボテンッ!
璃々ちゃんが入っているお腹だけは膨らんだままであった。
麗羽「ともかくこれで行くしかない! 」
シュッ!
一刀は璃々ちゃんが落ちないよう早歩きで廊下を走る!
だが
バッタリ!
当然今のままでは見つかってしまった。
兵「え…袁紹様、そのお腹は一体!? 」
兵が膨らんだ麗羽のお腹を気にしていると
麗羽「こ…これは、五ヶ月になる赤ちゃんがいますの/// 」
兵「えっ!?懐妊ですか!?それはどうも、いい子を産んでください! 」
麗羽「えぇ頑張りますわ!? 」
ダダーッ!!
麗羽はそのまま立ち去った。
璃々「(お兄ちゃん、かいにんって何?) 」
麗羽「(子供にはまだ早い!) 」
璃々「(?) 」
ちなみに懐妊とは妊娠である。
そしてようやく出口にたどり着いたところで
猪々子「いや〜、それにしても麗羽様も悪人ですね〜、子供を人質にして黄忠に劉備軍の相手をさせるなんて 」
麗羽「おーほっほっほっ!わたくしは頭がいいのよ、敵わない相手には別の誰かを差し向けるのは当然ですわ! 」
斗詩「それって頭がいいというより悪知恵が優れてるんじゃ 」
本物の麗羽達がやって来た。
麗羽(一刀)「(まさか本物がやって来るなんてな!?このままではすぐ見つかってしまう!?少しの間隠れて…) 」
ところがその時!
くきゅ〜っ!!
麗羽(一刀)「!? 」
璃々「(お腹空いちゃった) 」
璃々ちゃんのお腹の音が可愛く響いた。
麗羽「今の音は何ですの? 」
猪々子「あっちから聞こえてきましたよ 」
スッ!
音の正体を確かめるべく麗羽達が迫ってくる!
麗羽(一刀)「(やばい!?斯くなる上は力ずくで…!?) 」
スッ…
一刀が戦おうとクナイに手を出したその時!
兵「大変だ!?人質の娘がいないぞ!? 」
麗羽「何ですって!? 」
斗詩「とにかくいきましょう!? 」
ダダーッ!!
麗羽達は声が聞こえた城の奥の方に向かっていく
麗羽(一刀)「やれやれ助かったな!? 」
スッ!
そしてその隙に一刀は外に出ると
ボンッ!!
変化の術を解いた。
一刀「璃々ちゃん、お母さんのいる厳顔さんの居場所ってわかる? 」
璃々「ん〜とね、ちょっとあっち 」
スッ!
璃々ちゃんが指を指すと
一刀「了解! 」
バサッ!
一刀は一枚の大きな布を広げ
一刀「危ないからしっかり捕まっててくれ! 」
璃々「うんっ! 」
璃々ちゃんに言うと
一刀「ハァーッ!! 」
ダダーッ!!
屋根の上を走りまくり
ピョンッ!!
屋根から飛び降りた!
ピューッ!!
当然のごとく落ちる一刀だが
バサッ!!
さっき取り出した一枚の布を両手足でつかんで背中に広げると
ぶわりっ!!
一刀の体は宙を浮いて空を飛んでいた。
これが忍法・ムササビの術である。
ひょこっ!
そして一刀の懐から璃々が頭を出した。
璃々「うわ〜っ!?璃々が空を飛んでる!? 」
一刀「これならすぐ着く、危ないからそれ以上出ないようにね 」
璃々「うんっ! 」
それからしばらくして
焔耶「桔梗様、全軍いつでも出撃準備完了です! 」
桔梗「うむ、ご苦労じゃ! 」
紫苑・桔梗・焔耶率いる益洲軍が劉備軍と戦うための準備をしていた。
紫苑「桔梗、あなたまで巻き込んでごめんね 」
桔梗「なぁに、親友であるお主の頼みなら聞けぬからのぅ 」
紫苑と桔梗が話をしていると
焔耶「桔梗様、紫苑様、大変です!? 」
桔梗「どうした焔耶? 」
焔耶が大慌てでやって来た。
焔耶「空から謎の物体がこちらに!? 」
そしてその時!
ぶわりっ!
一刀「ようやく着いたぞ 」
璃々「わぁい♪ 」
一刀が紫苑のいる場所にやって来たのだが
一刀「では璃々ちゃん、母の特徴を教えてくれ 」
一刀が聞くと
璃々「ん〜とね、おっぱいが物凄く大きいの♪ 」
一刀「お…おっぱいが大きい!? 」
ダラーっ!
璃々「お兄ちゃん? 」
思わず想像して鼻血を出す一刀
一刀「だ…大丈夫だからね!? 」
一刀が璃々に言うと
璃々「あっ!焔耶お姉ちゃんだ! 」
バンッ!!
璃々ちゃんは丘の上に焔耶がいるのを発見した。
一刀「(あの者は胸がでかい!?でもお姉ちゃんってことは母ではないのか?) 」
一刀が思っていると
焔耶「構えーっ!! 」
ジャキンッ!!
焔耶「放てーっ!! 」
シュシュシュンッ!!
突然飛んでいる一刀達めがけて矢が放たれた!
一刀「うわっ!? 」
璃々「わっ!? 」
ササッ!!
必死に避ける一刀だが
ビリッ!! ピューッ!!
矢が布に当たってしまい墜落していった。
璃々「落ちる〜!? 」
一刀「(くっ!?俺だけならなんとかなるが璃々ちゃんがいるからあまり派手なことはできない!) 」
そして一刀が考えた策は
一刀「璃々ちゃん、しっかり捕まっててくれ! 」
璃々「うんっ! 」
ギュッ!
一刀は璃々にしっかり捕まるように言うと
スゥーーッ!!
大きく息を吸い込んで
一刀「風遁・風船人間の術! 」
ボウンッ!!
自分を風船のように膨らました。
バインッ!!
そのおかげで自分をクッションのようにして衝撃を吸収した一刀
プシューッ!!
そして空気を吐き出すと
一刀「璃々ちゃん無事か? 」
一刀は璃々の無事を確認すると
もぞもぞっ ひょこっ!
璃々「お兄ちゃんが守ってくれたから大丈夫だよ♪ 」
懐の中から璃々が顔を出した。
一刀「それはよかった。ではここでお別れだ 」
スッ!
一刀は璃々を懐から出すと別れを告げた。
璃々「まだ離れたくない、いっそのこと璃々とずっと一緒にいよ! 」
璃々が言うと
一刀「残念だが俺には守る者がいる。またどこかで会えるから心配しなくて結構だ 」
ポンッ!
一刀は璃々の頭に手を乗せると
一刀「ではさらばだ! 」
シュンッ!
一刀は消え去っていった。
璃々「お兄ちゃん… 」
そしてこの後、璃々ちゃんは自分で母である紫苑のところに歩いていきみんなを驚かせたという
ちなみに助かった理由については璃々ちゃんいわく『黒い服着たお兄ちゃんに助けてもらった』とのこと
そして黄忠軍は璃々ちゃんが無事だったので劉備軍との戦争をやめて下ったという
一刀はようやく任務を終えみんなの待つ呉に帰ろうとするのだが
一刀「無い!?無いっ!?祭さんに買ってくるよう言われた酒がない!? 」
確かに懐に入れていたはずの酒が無くなっていた。
実は璃々ちゃんを懐に入れていたため酒が璃々ちゃんの服の中に入ってしまったのである。
一刀「まずい!?遅れた上に酒がないと知られたら!? 」
怒りまくる祭さんを想像して恐怖に怯える一刀
そしてその頃、
麗羽「きーっ!!劉備と黄忠を戦わせて弱った方を攻めるわたくしの完璧な作戦が失敗するなんて!? 」
猪々子「しかも人質逃がしたのが麗羽様だもんな 」
斗詩「その人って余程の変装の達人なんだね 」
二人が感心していると
麗羽「こうなったら腹いせに貧乏太守の公孫賛を攻めますわよ!♯ 」
麗羽が言った瞬間
猪々子「それは止めた方がいいですよ!? 」
麗羽「何故ですの?あんな貧乏太守なんて怖れる必要ないでしょ 」
斗詩「麗羽様、噂を知らないんですか!? 」
麗羽「噂? 」
猪々子「公孫賛軍には天使と悪魔がいるんっすよ!? 」
麗羽「天使と悪魔ですって? 」
そしてその頃、幽洲にある公孫賛の城では
白蓮「しかし平和だね〜、それもこれも最近雇ったあいつのおかげで敵が攻めてこないからな〜、感謝感激だよ 」
幽洲太守・公孫賛(真名は白蓮)がのんびりと窓から外の様子を見る。
その視線の先には
?「では皆さん今日も一日頑張ってくださいね! 」
ぷるんっ♪
兵達『うおーっ!! 』
黄緑色の髪をした紫苑や祭さんくらいある爆乳の持ち主が兵の指揮をとっていた。
彼女は公孫賛軍客将(雇われ将軍)の風切吹音、彼女こそ公孫賛の天使と悪魔であり、一刀と同じく忍者であった。




