小さな新星達の大冒険・後編
悪人を懲らしめて有名になろうと企む幼い一刀達
そしてついに彼らは親や教官に内緒で悪人・毒島草三郎のいる町へとやって来た!
シュババッ!!
幼い葵「ちょっとジュン、その悪人の家はまだなの? 」
幼い吹音「少し疲れちゃいました!? 」
幼いとはいえ一刀達は忍なので屋根を飛びながら悪人の家に向かっていた。
幼いジュン「もうちょいだって!ここら辺で一番高い家に… 」
と家を探していると
幼いジュン「あれだ! 」
バンッ!!
ジュンは五階建てのビルを指さした。
幼い玲「あれは本当に家なのか?回りに堀(敵の侵入を防ぐため城の回りに溜めた水)まであるだなんてまるで城じゃねぇか!? 」
幼い源治「・・・悪趣味 」
幼い一刀「とにかく行こう! 」
早速侵入しようとする一刀達だが
ウーウーッ!!
幼いジュン「この音はパトカーだ!?みんな!一旦隠れろ! 」
もしかしたら自分達を捕まえにきたのではないかと思って一旦茂みに隠れる一刀達だが
ピンポーンッ!!
警官「毒島さん!あなたには脱税の疑いがありますので扉を開けてください! 」
呼び鈴を鳴らして開けるよう言う警官だが
毒島『そんなの儂は知らん!とっとと帰りなさい!これ以上長くいると無理矢理にでも追い払わせてもらう! 』
ピッ!
部屋にいる毒島がスイッチを押すと
ウイィンッ!!
扉から大きな足が出現し
ドッカァーンッ!!☆ミ
警官「うわぁーっ!? 」
パトカーごと警官をぶっ飛ばしてしまった!
幼いジュン「やばいな!?正面から入るのは無理そうだぜ!? 」
幼い吹音「お巡りさんをぶっ飛ばすだなんて!? 」
現実なら公務執行妨害である。
幼い玲「じゃあどうやって入るんだよ!! 」
幼い源治「・・・大凧を使って空から… 」
幼い葵「そんなのまだ習ってないわよ! 」
新星とはいえまだ幼い一刀達は習ってない術もあったのだった。
幼い一刀「じゃあ堀を渡るしかないな 」
幼い玲「冗談じゃない!俺は泳げないんだぞ!! 」
幼い源治「・・・俺だって!? 」
ちなみに源治はカナヅチのためだが玲は筋肉質なため浮かばないのが理由である。
幼い一刀「誰が泳ぐって言ったよ。これを持ってるだろ 」
ガササッ!
一刀は荷物をあさると
パンパカパーンッ!!
幼い一刀「水蜘蛛〜♪(青い猫型ロボット風) 」
水蜘蛛…忍具の一つであり、水の上を歩くことができる。ただしバランスがとりにくい
そして
すいすいっ!
幼い玲「うわっ!?揺れる!? 」
幼い葵「ちょっと暴れないでよ!? 」
幼い源治「・・・絶対手を離すなよ!? 」
一人ではバランスがとりにくいため六人が一列で繋がって進む一刀達
その後、一刀達は見事に堀を渡ると
幼い一刀「ハァッ!! 」
シュッ! カキッ!
幼い一刀「んしょっ!んしょっ! 」
鍵縄をかけて塀を上り、侵入したのであった。
幼い玲「案外簡単に侵入できたな 」
幼いジュン「この調子で一気に悪人退治をしちまおうぜ♪ 」
調子にのる一刀達だがそうもいかない
何故ならば…
ウゥゥーッ!!
一刀達『えっ!? 』
バンッ!!
一刀達の回りに番犬である三匹のドーベルマンが現れたからだ!
幼い源治「・・・お…俺、ドーベルマンって初めて見たよ!? 」
幼い玲「言ってる場合か!! 」
ウゥゥーッ!!
一刀達に対してあきらかに敵意を向けるドーベルマン達
そして一刀達は…
たたかう
ぼうぎょ
にげる←
ピッ!
一刀達『逃げろーっ!? 』
ダダッ!!
子供らしく逃げるを選択した一刀達
だがこれがいけなかった
ワンワンワンッ!!
番犬だけに限らないが犬の目の前で走ると犬が吠えて追いかけてくるからである。
幼い吹音「誰かマキビシ持ってないですか!? 」
幼いジュン「持ってたら使ってるっての!? 」
必死でドーベルマン達から逃げる一刀達だが
幼い一刀「しまった!?行き止まりだ!? 」
とうとう追い詰められてしまった!
ウゥゥーッ!!
幼い玲「ひぃっ!? 」
幼い源治「・・・お…俺は食ってもうまくないぞ!? 」
みんながこわがるなか
幼い葵「こうなったらあたしがいくわ! 」
幼い吹音「葵ちゃん!? 」
バンッ!!
葵が自らドーベルマン達の前に立った!
そして
バウッ!!
一刀達『葵!? 』
ドーベルマン達は一斉に葵に向かっていくが
幼い葵「待てっ!! 」
ビシッ!!
葵がドーベルマン達に向かって叫んだ瞬間
ピタッ!!
ドーベルマン達の動きがぴたりと止まり
幼い葵「眠り団子を食らいなさい! 」
ぽいっ! ぱくっ!
ドーベルマン達に見事眠り団子を食べさせたのだが
☆×〇%〜!?
バタンッ!!
葵の料理はコロッケ以外は毒料理であり、眠り団子を食べたドーベルマン達は気絶してしまったのだが
幼い葵「一発で眠るだなんてすこい効き目ね!? 」
当時の葵は自身の料理の腕を知らなかった。
幼い吹音「た…助かりました!? 」
幼い玲「すげぇな葵! 」
幼い葵「えへっ♪ 」
実は葵は犬相手なら言霊という能力が可能であり、当時でも待てや伏せ等の簡単な指示ならできたのだった。
幼い一刀「とにかく中に入ろう! 」
全員『おーっ! 』
その後、家の中に入る一刀達であったが
毒島「やれやれ騒がしいからどんな侵入者かと思ったらガキが六人か 」
あれだけ騒いでバレないわけがなかった。
黒服「毒島様、ガキをどうしますか? 」
毒島「ガキ相手に儂が出ることもないだろう。この家の防犯設備とお前達に任せる! 」
黒服「かしこまりました! 」
ここからが一刀達にとって本当の戦いであったのだった!
幼い玲「草三郎はどこにいるんだろうな? 」
幼い吹音「定番的に最上階でしょうか 」
幼い葵「エレベーターでも使えればいいんだけどね 」
忍び込んだ者がエレベーターを使うはずがないので階段を探す一刀達
すると
幼い一刀「あっ!階段だ! 」
ついに階段を発見した!
幼い源治「・・・にししっ!俺が一番に上るぜ♪ 」
ダッ…
階段に向かおうとする源治だが
幼いジュン「待て源治!? 」
ジュンが源治を止めた!
幼い源治「・・・何だよ!そんなに一番に上りたいのかよ! 」
幼いジュン「そうじゃねぇ!見てろ! 」
シュッ!
ジュンが階段に向かって手裏剣を投げると
ズバンッ!!
ジュン以外『あっ!? 』
何と!?階段の手前で手裏剣が破壊されてしまった!
幼いジュン「こりゃ赤外線レーザーだな 」
一歩間違えれば源治は切り裂かれたであろう。
幼い源治「・・・しかしよく気づいたな!? 」
幼いジュン「俺は赤外線とかを感知できるからな♪ 」
雷遁の使い手であるジュンは電気の流れを感じ取って赤外線を感知できるのだ。
幼い玲「だけどこの先をどうやって渡るんだよ? 」
それが問題であるが
幼いジュン「それはもう攻略ずみだ!一刀、お前の目で赤外線を調べてくれ 」
幼い一刀「わかった! 」
じーっ…
一刀は目を凝らして通路を見てみると
幼い一刀「赤外線は全部で三つ。一つ目はあっちからこっち、二つ目は… 」
一刀は目を凝らすことにより望遠鏡のように遠くを見たり、赤外線を見ることができるのだ。
幼いジュン「ふむふむ! 」
そしてジュンは一刀からの情報をメモしていくと
幼いジュン「計算完了!みんな、俺の動いた通りに動いてくれ! 」
幼い葵「何だかわからないけど 」
幼い吹音「今は信じるしかありません! 」
スッ!
一刀達はジュンが右にいくと右に、しゃがみながら歩くとしゃがんでいった。
その結果
幼いジュン「赤外線レーザー攻略だぜ! 」
幼い一刀「助かったな!? 」
子供の頃から頭のいいジュン
幼い源治「・・・さぁ階段を突き進もうぜ! 」
ダダッ!!
そして一刀達は階段を突き進むのだった。
黒服A「まさかガキが赤外線レーザーを攻略するだなんて!? 」
黒服B「だが次の罠で全員ぺしゃんこになるぜ!少しかわいそうだがこの家に忍び込んだのが運のつきだ 」
そして一刀達は
幼い一刀「階段はここで終わりか 」
幼いジュン「まだ上があるってのに!? 」
幼い玲「別の通路を探していくしかねぇな 」
スッ!
一刀達は階段を諦めて別の通路に移動するのだが
ズズズッ…!!
幼い一刀「んっ?何だか音がしない? 」
幼い源治「・・・気のせいだろ 」
一刀が何やら音を感じとると
ゴォッ!!
一刀達『うわぁーっ!? 』
ズッシーンッ!!
突然上から太い鉄板が落ちてきて一刀達を潰してしまった!
黒服A「フッ!その鉄板は大人が二人がかりでようやく持てるものだ。ガキのあいつらに持てるはずがない! 」
と黒服は思っていたが
ズズズッ…!!
黒服A「えっ!? 」
鉄板が少しずつ上がってきたかと思うと
幼い玲「おりゃーっ!! 」
ガバァッ!!
何と!?玲が鉄板を持ち上げていたのだ!
子供の頃から大人以上の力を持つ玲
幼い玲「みんな、無事か!? 」
幼い一刀「うんっ!? 」
幼い吹音「助かりました!? 」
玲の怪力により助かったみんなであった。
ズッシーンッ!!
そして玲が鉄板を放り投げると
幼いジュン「どうやら床を歩くと罠が作動するらしいな!? 」
幼い一刀「だった打ち釘を使って壁を歩くしかないね 」
打ち釘…忍具の一つであり、木の棒に逆しの字状の金具があり、これを壁のでっぱりに引っ掛けて移動する。
カッ! カッ!
その後、一刀達は打ち釘を使って部屋を攻略したのであった。
幼い源治「・・・手が疲れる〜!? 」
幼いジュン「頑張れ源治!生きてたらいつか巨乳が揉めるぞ! 」
幼い源治「・・・ここで絶対死にはしない!! 」
一方、黒服達は
黒服A「何てガキ共だ!?まさかあの部屋を攻略するだなんて!? 」
黒服B「次の階は罠がないぞ!?毒島様にバレたら給料ゼロだ!? 」
黒服A「もはやこうなったら俺達でガキ共を捕まえるしかない! 」
ついに行動する黒服達
一方、一刀達は
幼い一刀「ふぅっ!?ようやく最上階の一階前にたどり着いた!? 」
幼い玲「次の階にラスボスがいるわけだな♪ 」
幼いジュン「じゃあ次の階段目指して頑張ろうぜ! 」
一刀達『おーっ!! 』
更に気合いを入れる一刀達であったが
いざ、最上階の一階前にたどり着くと
びっしりっ!!
一刀達『げっ!? 』
その階は黒服の集団で埋め尽くされていた。
黒服A「ガキ共、ここまで来たのは誉めてやるがどうやらここまでのようだな 」
黒服B「この先には行かせないぜ! 」
ジャキンッ!!
武器を構える黒服達
幼い源治「・・・あ〜っ!?俺ってばちょっと忘れ物しちゃった!? 」
スッ…
一人だけ逃げようと企む源治だが
黒服A「そうはいかん! 」
ピッ!
黒服がリモコンのボタンを押した瞬間!
ガシャンッ!!
幼い源治「・・・ひぃっ!? 」
一刀達が上ってきた側の階段にシャッターがかけられ、退路をたたれてしまった!
幼い玲「子供相手に本気になるだなんて大人げないぞ!! 」
黒服A「うるさい!ガキは大人しく家でゲームでもしてろってんだ!! 」
ズンズンッ!!
黒服達が一刀達に迫ったその時!
幼い一刀「(んっ!あっちのシャッターは閉じられていないな) 」
一刀が出口であるもう片方のシャッターが閉じられていないことに気づくと
幼い一刀「そうだ!みんな! 」
ひそひそっ!
一刀以外『わかった! 』
何やらひそひそ話をする一刀達
黒服A「何の相談してるんだ?悪いが今さら泣いて謝っても許してやらないぜ! 」
黒服は一刀達に向かって言うが
幼い一刀「誰が泣くもんか!これでも食らえ!! 」
ぽいっ!!
黒服に向かってゴムボールを投げる一刀
黒服A「やっぱりガキだな、こんなもんが大人に通用するもんか! 」
ぱしんっ!!
黒服はゴムボールを簡単に弾いた瞬間!
ぼわんっ!!
黒服A「なっ!? 」
ゴムボールが割れて中から物凄い煙が出てきた!
実はこれは煙玉である。
もくもくっ!
黒服達『げほげほっ!? 』
そして一刀が繰り出した煙玉で黒服達が煙たがっている間に
幼い一刀「いまだ!全力で駆け抜けろ! 」
シュババッ!!
口にハンカチを巻いた一刀達は全速力で駆け出していき
幼い一刀「到着!? 」
幼い玲「間に合ったぜ!? 」
幼いジュン「疲れたぜ!? 」
幼い源治「・・・はぁはぁ!? 」
幼い吹音「セーフです! 」
すたたっ!!
見事一刀、ジュン、玲、源治、吹音は走りきったのだが
こてんっ!!
幼い葵「あうっ!? 」
葵以外『葵!? 』
葵がうっかり転んでしまい
黒服A「ガキ共め!もう容赦しねぇぞ!!♯ 」
ガシッ!!
幼い葵「あぁんっ!? 」
葵が黒服に捕まってしまった!!
幼い吹音「葵ちゃん!?いま助けてあげますからね! 」
ガシッ!!
そう言って吹音が鉄扇(小型サイズ)を握った瞬間!
幼い吹音(裏)「おんどりゃ!何さらすんじゃいボケェッ!!♯ 」
バンッ!!
鉄扇を握った瞬間、吹音のもう一つの人格が現れた。
黒服A「が…ガキのくせに何て迫力だ!? 」
さすがの黒服も吹音の迫力に驚いたようだ。
幼い吹音(裏)「さっきから聞いとったらガキガキ言いおって!!そのガキを捕まえるのにどんだけ時間かけとんじゃい!!♯ 」
黒服A「うっ!? 」
幼い吹音(裏)「おまけに幼女を捕らえるだなんて、お前はロリコンかい!!♯ 」
黒服A「ちっ…違う!? 」
幼い吹音(裏)「ロリコンちゃうっつうならさっさと葵を離して下がらんかい!!♯ 」
黒服A「は…はい!? 」
パッ! ささっ!!
黒服は吹音に言われたように葵を離すとそのまま去っていった。
幼い一刀「いまだ葵!こっちに! 」
幼い葵「うんっ!? 」
ささっ!!
解放された葵は一刀達の元へたどり着くと
幼い吹音(裏)「ったく!お前らみたいな大人がおるから地球が乱れとるんじゃ!わかったらその場で一時間正座でもしとけ!!♯ 」
黒服達『は…はい!? 』
ざっ!!
素直に従う黒服達
幼いジュン「吹音、もういいからな! 」
サッ!
そしてジュンが吹音から鉄扇を奪うと
幼い吹音「さぁ行きましょう! 」
たたっ!!
元の人格に戻った吹音を先頭にして一刀達は扉の先にある階段をかけ上がるのだった。
黒服B「追わなくていいのか? 」
黒服A「別にいいんじゃね 」
追跡をやめる黒服達であった。
そして一刀達は
幼い一刀「ついに最上階に到着だ! 」
幼い玲「ラスボスはどこだ?俺がぶっ飛ばしてやるぜ!! 」
最上階にたどり着いた一刀達はラスボスである毒島草三郎を探していると
幼い源治「・・・おいみんな、あれを見ろ!? 」
源治が何かを発見した!
その何かとは…
バァンッ!!
膨大な量の札束であった!
幼い玲「すげぇ金だな!? 」
幼いジュン「ざっと見ても1億以上はあるぞ!? 」
幼い葵「あれだけあれば素敵な服が数着買える♪ 」
幼い源治「・・・エロ本が一万冊以上買えるぜ♪ 」
ダダッ!!
幼い一刀「ちょっとみんな!? 」
幼い吹音「正気に戻ってください!? 」
金に目を奪われた四人は札束の山へと向かい、それを追いかける一刀と吹音
だがその時!
ガシャンッ!!
一刀達『えっ!? 』
いきなり一刀達は鉄の檻に閉じ込められてしまった!
すると
毒島「まったく、ガキ六人を捕まえられないだなんて使えない部下を持つと苦労するわい。奴らは全員クビだな 」
バンッ!!
毒島草三郎が現れた!
幼い一刀「あいつは毒島!? 」
幼い玲「この野郎!こっから出しやがれ!! 」
力を込めて檻を破壊しようとする玲だが檻は破壊されない。
毒島「無駄だ!その檻は車が激突しても車のみが傷つく特製の檻だ。ガキの力で壊れるわけがない 」
さすがの玲でも無理であった。
毒島「その身のこなしからしてお前達は警察の特殊訓練を受けたガキ共だろ!脱税を繰り返して溜めた儂の全財産1兆円を奪うためにな! 」
幼い源治「・・・1兆円だと!? 」
あまりの桁のでかさに驚く源治
幼い葵「ちょっとあんた!あたし達を捕らえてどうするつもりよ! 」
毒島「決まってる!ここまで来たことを賞して 」
ピッ!
毒島がリモコンを押すと
バァンッ!!
そこには多数入った鮫の巨大水槽が出現した!
毒島「鮫のエサにしてやろう 」
一刀達『ひぃっ!? 』
いくら一刀達が新星の忍者とはいえまだ子供なので鮫の相手ができるわけがなかった。
だがその時!
幼い源治「・・・フッ!ようやく俺の出番が来たようだな! 」
スッ!
源治が懐に手を入れると
バァンッ!!
幼い源治「・・・この源治特製焙烙火矢の出番だぜ! 」
焙烙火矢…忍者の爆弾
そしてこの源治特製焙烙火矢は通常の十倍の火薬が入っているため威力も十倍なのだ!
幼い一刀「いいぞ源治! 」
幼い玲「やっちまえ! 」
幼い源治「・・・おうともよっ! 」
シュッ!
毒島「なっ!? 」
毒島目掛けて焙烙火矢を投げる源治だが
ぽかんっ!
毒島「いてっ!? 」
幼い源治「・・・あれっ?何で爆発しないんだ? 」
焙烙火矢は毒島に命中したのに爆発しなかった
何故ならば…
幼い吹音「あのぅ、火をつけてないからじゃ!? 」
幼い源治「・・・あっ!? 」
幼い玲「馬鹿野郎!!♯ 」
焙烙火矢は火をつけないと爆発しないのだった。
だがしかし
ぽんぽんっ!
スッ!
源治が投げた焙烙火矢はそのままある穴に入っていった。
その穴とは…
毒島「なっ!?あの穴は焼却炉に繋がってるんだぞ!? 」
一刀達『えっ!? 』
そしてその直後であった。
ドッカァーンッ!!
焼却炉に落ちた焙烙火矢が爆発してしまったのだ。
ビューッ!!
一刀達『うわぁーっ!? 』
一刀達は爆発により檻が壊れ、子供なので体重の軽い一刀達は爆風により脱出したのであった。
ゴゴゴッ…!!
毒島「儂の家が!?金が!? 」
一刀達と出会ったがゆえに家が崩れ、札束も次々と燃えてしまう悲惨な目に遭う毒島であった。
一方一刀達は
プオォーッ!!
帰りの新幹線の上
幼い一刀「一応一件落着かな? 」
幼い吹音「悪人は退治できましたしね 」
あれは退治といえるのだろうか?
幼い葵「もうあんな目は懲り懲りよ!? 」
幼いジュン「金も全部燃えちまうなんて!? 」
幼い玲「1兆円ありゃ当分は遊んで暮らせるのによ 」
金を獲得できなかったことにショックしてしまうが
幼い源治「・・・フフフッ! 」
幼いジュン「源治、そんなに笑ってどうしたんだ? 」
幼い源治「・・・笑いたくもなるさ、これを見な! 」
スッ!
すると源治は懐から6つの札束(600万円)を取り出した!
幼い玲「六百万円だと!? 」
幼い葵「こんな金どうしたのよ!? 」
幼い源治「・・・フフフッ!爆風で飛ばされる前にこっそり奪ったのさ 」
泥棒である。
幼いジュン「六百万か!六人で分けても一人百万円だぜ♪ 」
幼い玲「百万円ありゃ一生自由に暮らせるぜ! 」
暮らせない
喜ぶもの達だが
幼い源治「・・・ちょっと待て!誰がやるといった!これは全て俺のもんだ! 」
独り占めしようとする源治
幼いジュン「ずりーぞ源治! 」
幼い玲「俺の活躍で鉄板に潰されなかったんだろうが! 」
幼い葵「あたしの活躍で侵入できたんじゃないの!! 」
金を取り合う四人
幼い一刀「ちょっとみんな落ち着いて!? 」
幼い吹音「こんなところで暴れたら… 」
止めようとする二人だが少しばかり遅かった。
ビッ…バッサァーッ!!
四人『あぁーーっ!? 』
四人が奪い合っていたせいで札束の帯に亀裂が入ってしまい、札は全て飛ばされてしまった。
幼い源治「・・・俺の金が〜!? 」
ショックを受ける一刀達であったがこの後、更なる悲劇が待っていた!
一刀の実家
幼い一刀「た…ただいま!? 」
あの後、すぐに実家に戻った一刀達
刹那「おかえり一刀、合同鍛練は楽しかった? 」
幼い一刀「う…うん!? 」
最後の騒動さえなければ楽しかったとは言えない
どうやら今日の騒動は知られていないため安心する一刀だが
刹那「一刀、母さんに何か隠してない? 」
幼い一刀「(ドキッ!?)か…隠してないよ!? 」
この時、一刀の嘘をつくと目が動く癖が発動していたのだが刹那は目を見なくとも
刹那「じゃあ、これは何なのかしらね? 」
ピッ!
刹那がビデオのスイッチを入れた瞬間
バンッ!!
そこには新幹線から金がばらまかれる映像が写され、肉眼やズーム機能でも見えないが忍の目を使って見ると新幹線の上に一刀達六人の姿があった!
幼い一刀「あわわ!? 」
刹那「一刀、母さんに黙って勝手なことをしましたね!♯ 」
幼い一刀「ご…ごめんなさい!? 」
刹那「ダメです!!罰としてお尻叩き千回です!!♯ 」
そしてこの頃、他の家でも尻叩き、ゲンコツ、よくても長時間の説教が行われていた。
そして一刀は今回のことを教訓にして真面目になったという
パシーーンッ!!
幼い一刀「いた〜い!? 」
現在、呉の城・蓮華の部屋
蓮華「そんなことがあったのか!? 」
一刀「一生の恥だよ/// 」
だがもしその出来事がなければ現在の一刀の性格は真面目ではなかっただろう
一刀「さぁ孫登、話終えたから寝ようね 」
一刀が孫登を見ると
すやすやっ
話が終わったからなのか、孫登はいつの間にか寝ていた。
蓮華「いつの間にか寝ちゃったわね 」
一刀「あの蓮華、この話は… 」
蓮華「わかってる。秘密にしておくわ 」
一刀「ありがとうございます! 」
蓮華に感謝する一刀だが
この時、部屋の外にて
雪蓮「聞いちゃった♪聞いちゃった♪ 」
雪蓮が耳を立てて話を全て聞いていたのであった。
翌日、雪蓮が辺りに話したことにより一刀の恥的な話は呉内の城だけでなく、町にまで広まったという。
一刀「何でみんな知ってるの!? 」
次回は更に月日が流れます