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小さな新星達の大冒険・前編

今回は結構前の話です


それはある夜の日のこと


呉の城・城壁


カッ!


城壁に向けて鍵縄がかけられると


神楽「よっと! 」


神楽が上ってきた。


更に


シャオ「神楽、誰もいない? 」


神楽「大丈夫ですから上ってきてください 」


シャオ「わかった! 」


シュルシュルッ!


後からシャオが上ってきたのだった。


シャオ「よしっ!侵入成功! 」


神楽「こんなことしちゃって、後でひどい目に遭わされても知りませんよ 」


シャオ「何よ!神楽はそれでもシャオの護衛なの!! 」


神楽の役職はシャオの護衛である。


と二人が騒いでいると


?「いたぞっ! 」


シャオ「やばい!?見つかっちゃった!?逃げるわよ神楽!? 」


神楽「えっ!?ちょっと!? 」


神楽の手を引いて誰かから逃げるシャオ


シャオ「はぁはぁ!? 」


神楽「素直に謝れば許してもらえるんじゃ…!? 」


シャオ「神楽は甘い!謝ったって許してもらえないんだから!! 」


誰かから逃げる二人だが


バンッ!!


シャオ「しまった!? 」


行き止まりに遭遇してしまった!


?「もう逃げられないぞ! 」


じわじわとシャオの方に進んでくる誰かだが


シャオ「神楽!こうなったらやっちゃって!! 」


神楽「えっ!?あの人を相手にできるわけないじゃないですか!? 」


シャオ「神楽はシャオの護衛でしょ!こういう時に役立ちなさい!! 」


シャオからきつく言われた神楽は


神楽「どうなっても知りませんよ!!ハァッ!! 」


バッ!!


破れかぶれな気持ちでシャオに迫る人物に向かう神楽だが


?「邪魔じゃ! 」


バシンッ!!


神楽「がっ!? 」


簡単にやられてしまった。


シャオ「うそっ!?神楽が簡単に…!? 」


?「さぁ小蓮様、覚悟はよろしいですかな!!♯ 」


シャオ「い…いやーっ!? 」


一方その頃


蓮華の部屋


孫登「きゃっきゃっ♪ 」


蓮華「ほ〜ら孫登、おねむしようね〜 」


蓮華が孫登を寝かせようとするがなかなか孫登は眠らない


一刀「やはりお昼寝をしまくったからだな 」


赤ちゃんだけに限らないが多く昼寝をすると夜になってもなかなか眠れないことがある。


蓮華「でも眠ろうね〜♪ 」


孫登「きゃっきゃっ♪ 」


なかなか眠ろうとしない孫登


すると


シャオ「誰か助けて〜!! 」


部屋の外からシャオの叫び声が聞こえてきた!


一刀「今の声はシャオ 」


蓮華「何かあったのか? 」


ガチャッ!


一刀と蓮華が部屋から出ると


シャオ「ごめんなさ〜い!もうしないから許して〜!? 」


祭「小蓮様、その台詞は何度も聞きましたぞ!!♯ 」


バンッ!!


そこにはシャオを小脇に抱える祭がいた。


祭「おぉ、権殿に北郷ではないか 」


蓮華「祭、またシャオが何かしたのか? 」


祭「うむ!小蓮様ときたらまた遅くまで外出してさっき帰ってきたところじゃ 」


ちなみに今日に限った話ではない


祭「さて、お仕置きとして尻叩きを100回でもしますかのぅ♯ 」


シャオ「100回も叩かれたらシャオのお尻が危ないじゃん!?神楽、シャオの護衛なら助けなさいよ〜!! 」


神楽に助けを求めるシャオだが


神楽「あーあーっ!!聞こえません!? 」


シャオ「ちょっと!! 」


耳を塞いで大声を出す神楽


シャオ「だったら一刀!シャオを助けてよ〜!! 」


今度は一刀に助けを求めるシャオ


蓮華「(まずいな!?優しい一刀のことだから祭を言いくるめてシャオを助けるかもしれん!?) 」


シャオを甘やかしてはいけないためもしもの時は主君命令で救援を拒否させようと考える蓮華だが


ぽんっ!


一刀はシャオの頭に手を置くと


一刀「シャオ、お仕置きは受けなきゃダメだよ 」


シャオ「えっ!? 」


一刀「それじゃあ祭さん、後はお願いします 」


祭「う…うむっ!?それじゃあ小蓮様、お仕置きといきますかのぅ! 」


シャオ「や〜ん!?一刀の薄情者〜っ!! 」


神楽「せめて少しは痛くないよう祈っててあげますよ 」


そして三人は移動するのであった。


蓮華「意外だな一刀、一刀のことだからシャオをかばうかと思ったが!? 」


まさかの一刀の行動に驚く蓮華


一刀「俺も昔に親に内緒で出掛けて痛い目に遭ったからね、シャオにはいい薬だと思ってね 」


蓮華「その話は初耳だな 」


真面目な一刀が母に怒られるなんて蓮華には想像できなかった。


じーっ…


一刀「(しまった!?余計な話をしてしまった!?) 」


蓮華から話を聞きたいという視線を感じた一刀は


一刀「あ〜えぇと、ほら孫登を早く寝かさなきゃね〜!? 」


孫登を使って話から逃げようとする一刀だが


孫登「あ〜っ♪ 」


キラキラッ☆


一刀「うっ!? 」


孫登も話を聞きたいと目を輝かせていた。


蓮華「一刀、こうなったら孫登は話を聞かせるまで眠らないわよ 」


一刀「弱ったな!? 」


娘に自分の失敗談を話すのはさすがに恥ずかしかった一刀だが


蓮華「孫登も聞きたいよね〜♪ 」


孫登「ね〜♪ 」


一刀「うっ!? 」


前回一刀が使った手を使われては話さなくなければならなくなった一刀


一刀「わかったよ!ここじゃなんだから部屋の中で! 」


そして観念した一刀は蓮華の部屋で昔話をするのであった。


一刀「あれは俺達新星がまだ新星になったばかりの7歳の時だった 」


一刀は現在17、18歳なので約十年前の話である。


ここで話は過去に遡る。


約十年前


神宮寺神宮・鍛練場


幼い一刀「ハァッ!! 」


北郷一刀


当時7歳にして新星の頂点に立った男(まだ小助はいない)


この日も一刀達新星は合同鍛練をしていた。


そして合同鍛練を終えた帰り道でのこと


幼い源治「・・・なぁ、俺達新星っていったら忍の中の忍だよな 」


幼い玲「まぁそうかもな、俺なんてうちの近くで忍が経営している八百屋に行くといつも負けてもらってるぜ 」


別に新星だからという理由ではないと思うのだが


幼い吹音「うちの近くに住むお爺ちゃんも今年の新星はかわいいといってました♪ 」


幼い葵「でもさぁ、あたし達って新星の割には任務がヘボいよね 」


大人の忍なら用心警護や潜入捜査等の忍らしい任務が出るのだが


一刀達は新星とはいえ子供なので簡単な荷物運びやペット探しくらいしかなかったのだった。


幼い一刀「だが小さなことからこつこつ積み重ねていけばいずれは立派な忍になるはずだ!そしていつかは良き主君に仕えたい! 」


忍とはいえ7歳の子供にしては真面目な台詞である。


とその時!


幼いジュン「だったらさぁ、俺達だけで物凄い任務やってみないか♪? 」


一刀達『物凄い任務? 』


幼いジュン「そう!俺達だけで物凄い悪人を捕らえれば俺達は忍界のスーパースターだぜ♪ 」


一刀達『スーパースター… 』


当時の一刀達は新星を忍界の英雄、最強忍者だと勘違いしていた。


幼い源治「・・・うほーっ!!スーパースターになれば爆乳お姉さんのおっぱい揉み放題だぜーっ!! 」


幼い頃から今と変わらない性格の源治


幼い玲「スーパースターになれば厳しい鍛練しなくて毎日楽な生活が送れるじゃねぇか!! 」


幼い一刀「悪人を倒す英雄か、いいな! 」


幼いジュン「だろっ!悪人のリストアップはもうすでにできてるぜ! 」


幼い葵「じゃあ早速明日から悪人を成敗しに行きましょう! 」


一刀達『おぉーっ!! 』


意気込む一刀達であったが


幼い吹音「あ、でも明日も合同鍛練の日ですよ 」


一刀達『あっ!? 』


合同鍛練のことをすっかり忘れていた。


幼い玲「夏芽姉ちゃん、合同鍛練サボると恐ろしいからな!? 」


幼い葵「かといって他の日だと都合悪いし!? 」


普段は滅多に出会わない一刀達が集結するのは合同鍛練の時しかなく、明日で合同鍛練はしばらく終わりであった。


幼いジュン「だが俺の計算が正しければ明日の合同鍛練の教官は銀錬さんのはずだ! 」


幼い一刀「それじゃあ何とか言いくるめて鍛練を休ませてもらおう! 」


一刀達『おぉーっ! 』


当時の一刀は結構悪い子であった。


神宮寺神宮・教官室


早速銀錬に頼みにいく一刀達であったが


さらさらっ!


銀錬『いけません!!何の用かは知りませんが忍者の卵であるあなた達が鍛練をサボるだなんて言語道断です! 』


甲神銀錬…当時15歳にして現在のように鎧甲冑を身に付けている女


一刀達『お願いします銀錬先生〜♪ 』


銀錬『ダメったらダメです!! 』


少し甘めな銀錬ならば許可してくれると思ったのだがそうもいかなかったようだ。


すると


幼い一刀「銀錬先生、僕達はまだ子供なのに毎日毎日鍛練ばかりでみんなで遊びに行くことすらできないんですよ! 」


幼い吹音「たまには息抜きくらい必要じゃないですか! 」


幼いジュン「テレビで見たことあるけど息抜き無しでひたすら勉強や鍛練しまくる奴に限って不良になっちゃうんだよな〜 」


銀錬『えぇっ!? 』


新星の六人が全員不良になってしまう!?


それだけは避けたかった銀錬は


銀錬『確かに息抜きも必要かもしれませんね、わかりました!特別に明日は休みにします! 』


一刀達『(やった!) 』


心の中でガッツポーズする一刀達


幼い葵「それじゃあ親から連絡がきた時は鍛練していると伝えてください 」


銀錬『わかりました 』


そして去る一刀達だが


幼い玲「なぁ、前から気になってたけど銀錬さんの中身って何だろうな? 」


幼い源治「・・・一度だけ声を聞いたことがあるが声からして渋いおっさんだろ 」


当時の一刀達は銀錬の中身が女であることを知らなかった。


そして次の日


〇×駅


幼い一刀「じゃあ母さん、今日も鍛練しておくからね 」


刹那『頑張るのよ 』


ガチャッ!


電話で親に連絡した一刀達は


幼いジュン「よし!みんな、必要なものは持ってきたな 」


幼い吹音「はい! 」


幼い源治「・・・準備万端! 」


幼い玲「おうともよ! 」


幼い葵「ところで悪人を退治しにいくわけだけど、誰を退治しに行くの? 」


幼いジュン「それはこいつだ! 」


バンッ!!


ジュンはみんなにしわしわの顔をした中年太りの男が描かれた新聞の記事を見せてきた。


幼い一刀「この男、最近のニュースにも出てた!? 」


幼いジュン「おう!名前は毒島草三郎(ぶすじま くささぶろう)。警察に隠れて悪事や裏金を持っている極悪人だ!だが奴の家のある駅まではずいぶん遠いから新幹線で行こうぜ! 」


だがここである問題が発生した。


当時7歳の一刀達が新幹線に乗れるほどの金があるわけないのだが


一体どうやって乗るのかというと


ブオォーーッ!!


確かに一刀達は新幹線に乗っていた。


だが座席に座っているわけではなく


幼い一刀「しっかりつかまれ!!手を離したら死ぬよ!? 」


全員『OK!? 』


何と!?一刀達は新幹線の上に乗っていたのだ!


※読者は絶対真似しないでください!!


幼い吹音「風圧で飛ばされる〜!? 」


幼い玲「しっかりしろ!? 」


幼い葵「髪が乱れる〜!? 」


幼いジュン「口開けると死ぬぞ!? 」


幼い源治「・・・帰りもこんな目に遭うのか〜!? 」


幼い一刀「(この任務、絶対成功してみせる!) 」


果たして一刀達の運命は!?


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