三国合同肝試し大会
前回の花見から数日が経ち
今回の舞台は…
どよ〜ん…!!
墓場であった。
何故この場に三国の者達+αが集まったのかというと
雪蓮「それでは只今より三国合同の肝試し大会を始めま〜す♪ 」
ことの始まりは雪蓮からであった。
実は一刀と蓮華が二人きりになっている間、花見会場はというと
わーわーっ!!
どんちゃん騒ぎで賑わっていた。
そんな中
遥「こんなに騒ぐのは久し振りですね♪ 」
遥がお茶を飲んでいると
ジュン「遥、お茶ばかり飲んでないでたまには酒を飲まなきゃな♪ 」
とくとくっ!!
遥のコップに酒を入れるジュン
遥「あっ!?私、お酒はちょっと!? 」
ジュン「固いこというなって!隊長命令だ!遥副隊長、酒を一気に飲みなさい! 」
魏での遥の役職は凪達と同じ副隊長である。
隊長命令と言われ、遥は言われたら断れない性格なため
遥「じゃ…じゃあ本の少しだけ!? 」
ぐいっ!!
仕方なく酒を飲む遥
ジュン「(うししっ大成功♪遥が酒を飲むとどうなるか知りたいしな♪脱ぐのかな?それとも子作りを迫るのかな?) 」
遥の反応を楽しみにするジュンだが、この実験を機に後にとんでもないことが起こるとはこの時のジュンは別に思っていなかった。
そして遥が酒を飲み終えると
遥「…おいこらジュン 」
ジュン「えっ? 」
遥「私が大人しいからって調子にのってんじゃねぇぞ!!/// 」
ぐいっ!!
いきなりジュンの胸ぐらをつかむ遥
ジュン「ど…どうしたんだよ遥!? 」
遥「どうしたもこうしたもないわい!!お前、私が大人しいからって毎日仕事をサボりおって!!ちゃんと仕事せんかい!!今度サボったらお前の尻にお菊ちゃんぶちこんで口まで通したるからな!わかったらさっさと返事せんかいこのボケェッ!!/// 」
ジュン「は…はいわかりました!? 」
あまりの遥の迫力にビビりまくるジュン
実は遥は酔うと不良のような口調になるのだ(酔いが覚めてもこの記憶がある)
そして遥が酔っていると
雪蓮「遥ちゃ〜ん♪ 」
そこに雪蓮が現れた。
遥「なんじゃい雪蓮/// 」
雪蓮「ちょっとあなたに手伝って欲しいことがあるのよ♪報酬あげるから手伝って♪ 」
遥「ふざけんな!!何で私があんたなんかを手伝わなきゃならんのじゃ!!/// 」
雪蓮「あ〜ら、意外と心が狭いのね、それじゃあ華琳の心の狭さがわかっちゃうわ 」
遥「華琳様は関係ねぇだろうが!!わかったよ!そこまで言うんじゃ黙ってられねぇ、この霊王遥、私にできることなら何だってしてやろうじゃねぇか!!/// 」
そして雪蓮が遥に頼んだこと、それは肝試しのお化け役であった。
雪蓮「やっぱ墓場にはお化けや妖怪が出ないとね 」
ちなみに何故雪蓮が肝試しを思い付いたのかというと
雪蓮「(最近一刀と蓮華がくっつきすぎだし、私だって子作りしてイチャイチャしたいけどみんなの目がある。だけど暗い墓場でなおかつ二人っきりになれる肝試しなら一刀と急接近できる♪隙をみてこの極秘入手した媚薬を飲ませてあげるわ♪) 」
子作り会議で決められた順番を破ると様々な罰が下されるのだがそれは雪蓮達が一刀を襲った場合であり、一刀が順番を飛ばして襲った場合、雪蓮達に罰は下ろされないのだ。
華琳「まったく、くだらないことばかり考えるんだから 」
桃香「まぁたまにはいいじゃないですか、あれっ?蓮華さんの姿が見えませんけどどうしたんでしょう? 」
妊婦である蓮華を肝試しに参加させるのは危険だということで今回は城で思春と共に留守番をしていた。
雪蓮「それではルールを説明するわね♪ルールは簡単、二人一組になって墓場を突き進み、一番奥にある一際大きい墓石に目印をつけるのよ。ちなみにペアの組み合わせはこのクジを引いてね♪ 」
スッ!
といってクジの入った箱を二つ取り出す雪蓮だが
冥琳「待て雪蓮、細工はしていないだろうな? 」
雪蓮「(鋭い!?)いやぁね、細工なんてしてないに決まってるじゃないの!?何なら私が最後に引くわ!? 」
という雪蓮だが実はやはり細工をしていた。
実は箱の中の上に一つずつ貼り付けたクジが入っており、他の者がそれに気づかず最後に引いた二人がペアになるようになっていた。
雪蓮「それじゃあ三国合同肝試し大会スタートよ! 」
そして雪蓮の陰謀が漂うなか、肝試し大会が開始されたのだった。
翠・タンポポペア
タンポポ「お姉様、お漏らししてない? 」
翠「ば…馬鹿言うな!!たががお化け相手に漏らすわけないだろ!! 」
という翠だが足が震えまくっていた。
翠「だいたいお化けなんて作りもんなんだし、本物が出るわけじゃないんだからビビるわけねぇじゃん!この馬の頭だって作り物だろうし… 」
ポンッ!
と近くにあった馬の頭に触れる翠だが
ケケケッ!!
実はこの馬の頭、作り物ではなく妖怪・さがり(木から馬の頭が降りてきて驚かす妖怪)であり、それを見た翠は…
翠「〇×△☆Φ!? 」
ダダーッ!!
じょろろ〜っ!!
声にならない言葉を出した翠は漏らしながら逃げるのであった。
タンポポ「あっ!やっぱり漏らしちゃったね♪ってタンポポも怖いよ〜!?お姉様待って〜っ!? 」
ダダーッ!!
そして翠の後を追いかけるタンポポであった。
焔耶・源治ペア
源治「・・・(フッ!展開的に理央とペアになるかと思ったが今日の俺はついてるぜ!)焔耶、怖かったら抱きついてきていいんだぜ! 」
焔耶「誰が貴様なんかに抱きつくものか!!私は妖怪なんて怖くない!私が怖いのは犬と怒った桔梗様くらいのものだ! 」
焔耶が源治に言い放つと
源治「・・・そうか、だったら… 」
シュシュッ!!
それを聞いた源治は印を結ぶと
源治「・・・変化! 」
ボンッ!!
顔だけ犬に変化する源治
その直後…
焔耶「うわぁーっ!?来るなっ!!寄るなっ!? 」
ザザーッ!!
焔耶は腰を落としながら源治から去っていく
源治「・・・フフフッ!寄らせたくなければ乳を揉ませることだな! 」
焔耶「な…何でお前なんかに!? 」
源治「・・・わぉんっ♪ 」
焔耶「うわぁーっ!? 」
たとえ源治だとわかっていても、犬の顔なため恐怖する焔耶
焔耶「わかった!?胸ならいくらでも触らせてやるから近寄るなぁ〜っ!? 」
源治「・・・やった♪では早速… 」
スッ…
とうとう焔耶が降参して胸を差し出すことになり、変化を解いた源治が焔耶のおっぱいを揉もうとしたその時!
理央「げ〜ん〜じ〜さ〜ん!!一体何をしているんですか?♯ 」
桔梗「まったく、焔耶もだらしないのぅ 」
源治「・・・り…理央!?桔梗様まで!? 」
バンッ!!
後から来た理央・桔梗ペアが源治達と合流してしまった。
理央「浮気は許しません!!この場で強制子作りです!!♯ 」
源治「・・・ぎゃーっ!?妖怪より怖いーっ!? 」
自業自得である。
神楽・玲ペア
玲「テメェ、体触ったりしたらぶん殴るからな!♯ 」
神楽「触りませんよ!(触ったら命に関わるからね) 」
妖怪を気にせず歩く二人
神楽「(何で僕が玲先輩なんかと…) 」
と神楽がぶつぶつ言いながら前を見ずに歩いていると
にゃおっ♪
こてんっ!!
神楽「うわっ!? 」
バタンッ!!
ずるっ!!
神楽はすねこすり(足に絡み付く丸い猫のような妖怪)によって転んでしまい
神楽「いたた!?…ん?何だこれは? 」
転んだ神楽の手にはジャージのズボンが握られていた。
このズボンは…
玲「テメェ、言った直後からやるだなんて命が要らねぇようだな♯ 」
玲のズボンであり、神楽が転んだことによってズボンをずり落とされた玲のパンツが丸見えになっていた!
神楽「こ…これは不可抗力で…!? 」
玲「問答無用だこのヤローッ!!♯ 」
ドガバキンッ!!☆ミ
神楽「ぎゃーっ!?僕って最近こんなオチが多いですねーっ!? 」
怒った玲によってボコボコにされる神楽であった。
美羽・七乃ペア
美羽「七乃〜、怖いのじゃ〜!? 」
七乃「大丈夫ですよお嬢様 」
七乃に美羽が抱きつきながら歩いていると
美羽「ところで七乃、妖怪とやらはどれくらい恐ろしいのじゃ? 」
妖怪の恐ろしさを知らない美羽
七乃「そうですね〜。わかりやすく言うとお嬢様が恐れている雪蓮さんすらも裸足で逃げ出すくらい恐ろしいんですよ 」
美羽「何と!?あの孫策にも怖いものがあったのか!よしっ、妖怪を捕まえて日頃妾をいじめる孫策を怖がらせてやるのじゃ! 」
七乃「さすがお嬢様、自分が恐れている妖怪を捕まえようだなんて怖いもの知らずですね〜♪ 」
美羽「わははっ!もっと誉めてたもう♪ 」
別に誉めていない
そして二人が歩いていると
こつんっ!!
二人は何かにぶつかってしまった。
美羽「何に当たったのじゃ? 」
七乃「さぁ、一体なんでしょうかね? 」
パッ!
二人が明かりを目の前で照らすとそこにいたのは
バァンッ!!
先を進んでいた姫子の側近である鬼の五右エ門、権左エ門であった。
そして暗闇で鬼に遭遇した二人は
美羽・七乃『ぎゃーっ!? 』
ダダーッ!!
二人は急いでその場から立ち去ると
五右エ門・権左エ門『ぎゃーっ!? 』
ダダーッ!!
鬼のくせに臆病な二人もその場から急いで立ち去るのであった。
華琳・姫子ペア
ぎゃしゃーっ!!
バアーッ!!
二人の前に次々と妖怪が出現していくのだが
華琳「フンッ!遥の妖怪なら見慣れてるわよ 」
遥「妖怪ばかりにビビっていては新星の巫女を名乗れませんからね 」
といつもなら気絶して失禁している二人が今回は耐えていた。
その理由は…
華琳・姫子『(こいつには負けられない!!) 』
似たような性格である者同士先に負けるわけにはいかないという意地であった。
華琳「どうやら一番奥まで行けそうね 」
姫子「私達が一番乗りですね 」
と墓石まであと数メートルとなったところで
三つ目大入道「ばぁーっ!! 」
墓石の後ろから三つ目大入道が現れ
華琳「フッ!もう無理よ!? 」
姫子「私ももう耐えきれません!? 」
じょろろ〜っ!!
二人は倒れず、立ったまま失禁して気絶してしまったのだった。
そして妖怪達の妨害や互いに消し合う等がありただの一組さえもゴールできないなか
バンッ!!
雪蓮「(やった♪) 」
一刀「(何だか嫌な予感が感じるな!?) 」
見事雪蓮の思惑通り、最後の組が雪蓮と一刀になってしまった。
雪蓮「それじゃあ行ってくるわね♪いくわよ一刀! 」
ぐいっ!!
一刀「うわっ!? 」
一刀の腕を引っ張りながら突き進む雪蓮
冥琳「(何だか不吉な予感がするな!?) 」
この冥琳の予感は当たっていたりする
ばぁーっ!!
そして墓場を歩く二人は
雪蓮「きゃーっ!!こわ〜い一刀! 」
ぎゅっ!!
別に怖くないが一刀に抱きつきたいがために怖がるふりをする雪蓮
すると当然
むにゅんっ♪
ブバッ!!
一刀「しぇ…雪蓮!?/// 」
抱きついた際に雪蓮の胸が一刀に当たってしまい鼻血を出す一刀
雪蓮「一刀、私こわ〜い♪ 」
一刀「ったく!ごつい山賊すらも一人で軽く倒せる女の台詞ではないぞ!? 」
雪蓮「ひどいわね一刀!私だって苦手なものや怖いものくらいあるわよ!! 」
一刀「お酒が怖いと言ってお酒をもらう気か? 」
雪蓮「まんじゅう怖いじゃないわよ!! 」
※まんじゅう怖い…まんじゅう好きな男が唯一苦手なものがまんじゅうだと言ってまんじゅうを食いまくる落語の一つ
一刀「じゃあ雪蓮は何が怖いんだ?仕事をサボって怒った時の冥琳か? 」
雪蓮「それは確かに怖いけどもっと怖いものがあるのよ 」
あの雪蓮が冥琳よりも怖いもの、それは…
雪蓮「母様よ! 」
一刀「母様? 」
雪蓮や蓮華達の母である孫堅(真名は紅蓮)であった。
一刀「確かに蓮華から聞いた話じゃ豪快な人物だと聞いたが… 」
雪蓮「母様は豪快という言葉で収まる人物じゃないのよ!昔っからああだこうだ言って厳しい人だったわ、お前は長女なんだからもっとしっかりしろが口癖だったんだもの 」
一刀「それは雪蓮に長女として期待してたんじゃ…!? 」
雪蓮「絶対そんなんじゃない!!あの人は私に説教するために母様になった人だわ! 」
自分の母親になんて失礼なことを言う娘である。
すると
?「お前がそんなに俺のことを思っていたなんてな♯ 」
雪蓮「!?この声はまさか!? 」
雪蓮が声のする方を見ると
バァンッ!!
紅蓮「久し振りだな雪蓮♯ 」
雪蓮「は…母様!? 」
そこには死んだはずの紅蓮がいた!
紅蓮「お前は俺の前じゃ『母様大好き』とか『私、母様を尊敬してます』と言ってたがどうやら猫を被っていたようだな♯ 」
猫を被る…自分の本性を隠して大人しく振る舞うこと
雪蓮「いやその!?(何で遥ったら死んだ母様まで出しちゃうのよ!!) 」
まさかの紅蓮の出現に驚きまくる雪蓮
紅蓮「ちょうどいい機会だ!お前に説教しまくってやるぜ!!♯ 」
雪蓮「ひ〜ん!? 」
ガミガミッ!!♯
その後、数分間だけであったが実の母から説教されまくった雪蓮は冥琳に説教される以上のダメージを食らい
雪蓮「母様怖い!?母様怖い!?… 」
すっかり母様恐怖症になって気絶してしまった。
一刀「(これではもう肝試しは無理そうだな) 」
そして一刀が雪蓮を運ぼうとした時
紅蓮「おい婿殿! 」
一刀「は…はい!? 」
紅蓮に呼び止められる一刀
一刀「(俺も説教されるのか!?) 」
と一刀はビクビクしていたが
紅蓮「こんな娘で悪いけど大事にしろよ。それと蓮華のことはよろしく頼むぞ!蓮華を泣かしたら俺が殺してやるからな! 」
一刀「御意! 」
何だかんだ言ってもやはり娘を心配している母だなと感じる一刀であった。
その後、一刀は雪蓮を連れてスタート地点に戻り、結局肝試しの勝者は出なかったのであった。
ちなみに
雪蓮「もう遥!何で母様なんか呼び出すのよ!!おかげで計画が台無しじゃない!! 」
と遥に文句を言う雪蓮であったが
遥「何のことです?私は雪蓮さんの母様なんて知りませんけど? 」
雪蓮「えっ!? 」
遥が出す妖怪は全て遥がイメージして出している。
つまり遥が姿をイメージしなければ妖怪は出ない。
そして遥は雪蓮の母が誰なのか知らないため出せないのであった。
雪蓮「じゃあまさか、あの母様は本物…!? 」
その事に驚く雪蓮であったが
冥琳「雪蓮、そんなことより計画とは何のことだ? 」
雪蓮「(ぎくっ!?)そ…それはその…!? 」
シャオ「どうせ雪蓮お姉ちゃんのことだから隙をみて一刀と子作りしようと思ったんでしょ! 」
バレバレである。
雪蓮「でも結局できなかったわけだし!? 」
冥琳「だがしようとしたのは事実なわけだ。よって雪蓮には一週間禁酒を命じる! 」
雪蓮「そんな〜!? 」
母には説教され、禁酒を命じられ、そして子作りまでできなかった雪蓮は踏んだり蹴ったりであった。