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諦めぬ心

黒龍軍五天竜の一人、雷魔ジャンと遭遇するジュン率いる迎撃軍


ジャンの音による攻撃に多くの兵士達が倒れるなか


ジュンが隙をついてジャンに雷を落とすのだが


バチバチッ!


ジュン「俺の雷を食らって平気だった奴は数少ない!これで俺の勝ちだ! 」


勝利を確信するジュンであったが


ジャン「そう思ったのならその考えは間違っている 」


ジュン「なにっ!? 」


スッ!


何と!?黒焦げにされて倒れていたはずのジャンが立ち上がったのだった!


ジャン「あんたは二つの間違いをした!一つは雷で俺が倒せるということ、そしてもう一つは… 」


ブルブルッ!!


ジャンは黒焦げを取り払うと


ジャン「俺が雷を食らうと体が強化される雷電体質だったということだ! 」


バァンッ!!


姿が雷神のような姿に変わっていた!


ジュン「まさかあいつ、雷電体質だったのか!? 」


雷電体質…雷を食らっても平気な体質であり、逆に体が強化される。ちなみにジャンも雷電体質であるが強化されるわけではない


そんな雷電体質のジャンに雷を食らわせればダメージを与えるどころか強化する一方である。


ジャン「あんたも俺と同じ雷電体質だと聞いたが強化されないと聞く、だがダメージを受けないのは事実!互いに雷遁以外で攻めるしかないが俺は音の他に体術もそれなりに使うことができるのさ! 」


ジュン「くっ!? 」


ジュンも体術を使うことができるがあくまで並の実力である。


このまま戦えばジャンが有利なのは間違いないのだが


スッ!


ジャンは座り込むと


ジャン「それでは面白くない。聞いたところによるとお前は相棒と合体する一心同体が使えるようではないか、待ってやるから使いな! 」


これはあきらかな挑発行為である!


ジュン「ケッ!あんたから考えれば一心同体した俺相手でも勝てると考えたんだろうが、後悔することになるぜ! 」


パチンッ!!


ジュンは指を鳴らすと


キィンッ!!


相棒である鷹の神速丸がジュンに向かってくる!


ジュン「いくぜ神速丸! 」


神速丸『がってんだぜ! 』


キィンッ!!


神速丸もジュンに近づいていく


すたっ!


そして神速丸がジュンの頭の上に乗った瞬間!


ジュン「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前! 」


シュシュシュッ!


ジュンが高速で印を結ぶと


パァーッ!!


ジュンと神速丸の体が光り輝いた。


シュシュシュッ!


神速丸がジュンと同じように印を結ぶと


パンッ!


二人は手を叩き!


ジュン・神速丸『秘術・一心同体! 』


と同時に叫んだ瞬間!


パァーッ!!


ジャキンッ!!


ジュン「雷鳥(サンダーバード)・雷魔ジュン! 」


バァンッ!!


以前は雷を食らわなければ一心同体できなかったジュンだが修行により雷を食らわなくても一心同体ができるようになったのだった。


ジュン「一気にいくぜ!! 」


バサァッ!! ビュンッ!!


ジュンは背中の翼を羽ばたかせてジャンに向かうと


ジュン「(はやぶさ)頭突き!! 」


ドカァッ!!


ジャンに頭突きを食らわせるのだが


ジャン「何を狙ったのかな? 」


ジュン「!? 」


何と!?ジュンが攻撃したのはジャンの残像であり、いつのまにかジャンはジュンの後ろにいた!


ジュン「(マジかよ!?速さなら一刀以上じゃね!?) 」


ジャン「お次はこちらの番だ! 」


スッ!


ジャンはジュンに近づくと


ジャン「そりゃそりゃーっ!! 」


バシバシッ!!


ジュン「がははっ!? 」


ボディーブローの連打を食らわし


ジャン「そりゃーっ!! 」


ドカァッ!!


ジュンを上にあげると


バッ! ガシッ!!


ジャンは飛び上がって


逆さになったジュンの腕を自身の足で挟み、ジュンの足を曲げながら掴みとった!


ジャン「体術・雷電怒雷刃(らいでんドライバー)!! 」


ドォンッ!!


俗にいう変形パイルドライバーだが、組み合った時の形が雷マークに見えることからジャンが名付けた体術である。


ジュン「がはぁっ!? 」


バタンッ!!


技を食らったジュンはそのまま倒れるのであった。


ジャン「この程度の実力で新星を名乗れるとは、新星という名もぬるくなったものだな 」


ジュン「(なんちゅう威力だよ!?今ので骨が数本折れちまったぜ!?やっぱ少しは真面目に体術を学んでおけばよかったかもな!?) 」


ジュンは体術指南の時間になると『俺に体術は必要ない』と言っていつもサボっていたのだ。


ジュン「(しかしなんて様だ、華琳に見られたらだらしがないと言われてお仕置き食らうかもな、でも雷撃が効かない相手に雷遁は効かないし、音使いには音も通じない。はっきり言うと打つ手なしだ。こりゃこのまま倒れてた方がいいかもな) 」


さすがのジュンも弱気になったその時!


老兵士「雷魔隊長!諦めなさるな! 」


バンッ!!


一人の老兵士がジュンに向かって叫んだ!


老兵士「かつてこの年寄りを戦場に戻してくれたのは雷魔隊長ではござらぬか!この程度の相手に諦めるでない! 」


ジュン「(爺さん…) 」


ジュンと老兵士


この二人にはある繋がりがあった。


それは魏が黒龍軍に襲撃をを受けてから少し経った時のこと


兵士「雷魔隊長!あの爺さん今日も鍛練を休むそうです 」


ジュン「またあの爺さん休みなのか 」


真桜「若いもんにはまだまだ負けん!と言って毎日鍛練を休まんかった爺ちゃんやのに 」


凪「毎日サボるどこかの誰かさんも見習ってほしいですね 」


じろっ…


ジュン「うっ!? 」


ジュンをじろりと睨む凪


沙和「でも聞いた話によるとそのお爺さんの息子さんがこの間の襲撃で亡くなったらしいなの 」


凪「子を亡くしてショックというわけか 」


真桜「まぁ気持ちはわからんでもないな 」


ジュン「ふぅん 」


そしてその後


老兵士の家


老兵士「まったく!大きくなったら親父のように強い警邏隊になりたいと言ってた奴が親より先に死ぬなんてのぅ 」


いつもは頑固者な老兵士もやはり子を失ってショックを受けていた。


すると


ジュン「よっ!爺さんいるかい? 」


バッ!


目の前にジュンがいきなり現れた。


老兵士「うわっ!?雷魔隊長!?年寄りを驚かすでない!危うくあの世に行きかけたわい!? 」


ジュン「あの世に行ったら息子さんに会えるぜ♪ 」


老兵士「からかうでない!!♯ 」


ジュン「まぁそれはともかく、爺さん、あんたが息子さんが亡くなったショックで鍛練を休んでいると聞いてな、励ましにきたぜ 」


老兵士「フンッ!余計なお世話ですじゃ、ほっといてくだされ 」


老兵士はジュンの話を聞こうとしない


ジュン「生前に息子さんからあんたについて聞かされたよ。怖くて厳しい親父だけど親父からいつも元気をもらってるってな 」


老兵士「あいつがそんなことを…!? 」


ジュン「今頃息子さんが天国か地獄のどっちにいるか知らないが、そんなくよくよしてる親父の顔なんて見たくないはずだぜ 」


老兵士「・・・ 」


ジュン「爺さん、今の若い兵士達にあんたの長年の強さを教えてやりな! 」


ジュンの話を聞いた老兵士は


老兵士「やれやれ、そろそろ引退かと思ったがまだまだ早いようじゃのぅ 」


立ち直ることができ、翌日から鍛練に参加するようになったのだった。


そして現在


老兵士「諦めてはなりませぬぞ!! 」


この老兵士の叫びを聞いたジュンは


スッ!


ジュン「あぁ爺さん、俺はこれくらいで諦めちゃダメだよな! 」


バンッ!!


ジュンは立ち上がったのだった!


ジャン「愚かな、そのまま倒れておけばよかったものを 」


ジュン「ケッ!生憎だがあのまま倒れてたら華琳にお仕置き食らうかもしれないんでな、起こさせてもらうぜ! 」


だがジュンはまだジャンを倒す手を考えたわけではなかった。


ジュン「(あいつに雷遁は一切効かない、体術も俺以上というわけだがどうするかね!?) 」


ジュンが打開策を考えていると


ジュン「(やっぱあの手しかないか、他のみんなも激戦してるかもしれないし、俺だけ楽な戦いしちゃダメだろうしな) 」


スッ!


ジュンは笛を取り出すと


ピーヒョロロッ♪


いきなり吹き始めた。


ジャン「どういうつもりだ!音による幻覚や催眠は俺には一切効かんぞ! 」


確かにその通りなのだが


するとその時!


バチバチッ!


ジャン「何だ!? 」


ジャンに流れている電流が地面を伝って


バチバチッ!


ジュンに流れていった!


ジャン「どういうことだ!?一体何が!? 」


ジャンが不思議に思っていると


ジュン「(いま吹いている音色は魔笛・呼雷信(こらいしん)の術!笛の音で周囲の電流を自身に寄せ付ける俺オリジナルの術だ!だが笛に送る気の量も半端じゃないから俺も無闇に使えないけどな) 」


だがいまの状態なら使うしかないと判断したジュンであった!


ジャン「ならば笛を吹かせなければいいのだ! 」


バッ!


ジャンはジュンに向かっていくが


ジュン「もう遅いぜ! 」


サッ!


ジュンはジャンの拳を避けると


ジュン「いくぜ!! 」


バサァッ!!


ジュンは翼を羽ばたかせて宙返りすると


ジュン「俺流体術・雷鷹(らいよう)戦闘機! 」


バリバリーーッ!!


ジュンは翼を広げながら足から雷を噴射して加速していく


ジャン「なっ!? 」


ジュン「雷を吸収され、更に加速が増した一撃だ!もうあんたでも避けることは不可能だぜ!! 」


そしてジュンは


ズバンッ!!


ジャン「がはっ!? 」


ジャンの腹を貫いたのだった!


ジャン「(さすがは俺の子孫だな!) 」


シュウゥゥ…


そして敗北したジャンは白骨化したのであった。


ジュン「今回ばかりはマジで疲れたぜ!? 」


シュパンッ!! バタンッ!!


ジュン「ZZZ… 」


老兵士「雷魔隊長、お見事でしたぞ! 」


そしてジュンは一心同体が解けて眠るのであった。


黒龍軍 忍者ファイル


ビューティー華斑


性別・男

階級・上忍→死亡

好物・美しい料理

使用遁・華遁

弱点・汚いもの、醜いもの


自身の名にビューティーとつけるほどのナルシスト、花を愛する。上忍でも上級の実力者だが一刀の迫力に怯えて逃げたところを黒龍に見つかり、抵抗するも殺される。

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