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吹音、決別の時

自ら志願したたくさんの兵士を連れて黒龍軍を攻めにいった吹音


だがそんな吹音の前に黒龍軍五天竜の一人、風切天空が現れ、兵士達は護衛を残して全滅してしまう


そして吹音も裏状態になり戦いが始まるのであった。


吹音(裏)「食らいやがれ!! 」


シュシュッ!!


吹音は印を結ぶと


吹音(裏)「風遁・無限旋風斬! 」


バサァッ!!


シュバババッ!!


吹音は鉄扇を広げて無数の真空の刃を繰り出すが


バシュシュンッ!!


天空「フッ! 」


シュウゥゥ…


天空は風の気を体に纏い、全て防いでしまった


吹音(裏)「ちっ!またあの風の気かよ! 」


吹音「(さっきからこちらが繰り出す攻撃があの風によって防がれてますね) 」


吹音(裏)「んなことわかってるっての!あたしだってどうやったらあの風をぶち破れるか考えてんだよ! 」


吹音達は必死に天空が纏っている風の攻略法を考えていると


天空「(残念だ。私の子孫と戦えると聞いて少しは喜んだのだが、こんな程度だったなんてな) 」


ビュンッ!!


天空が吹音に迫ってくる!


吹音(裏)「ちっ!? 」


キンッ!!


吹音は天空の一撃を鉄扇で押さえるが


バシッ!!


吹音(裏)「なっ!? 」


天空は押さえられていた鉄扇で吹音の鉄扇を上に弾くと


天空「食らうがよい! 」


シュシュッ!!


がら空きになった吹音の体目掛けて


天空「風遁・烈風玉!! 」


ドゴォッ!!


吹音(裏)「がはっ!? 」


ズザザァァーーーッ!!


物凄い風の気でできた球体をぶつけてきた!


この術は一刀が使う風玉に似ているが威力は桁違いである。


そして飛ばされた吹音は


ガッ!


吹音(裏)「ハァハァ…!? 」


鉄扇を杖代わりにして何とか立ち上がった


天空「(いまの一撃を食らっても立ち上がるだなんてな) 」


吹音(裏)「ちっ!いまので数本の骨が折れちまったぜ!! 」


吹音「(体は大丈夫ですか?) 」


吹音(裏)「お前とあたしは同じ体じゃねぇか、お前が無事なら大丈夫だよ 」


吹音達が会話していると


天空「(どうやらまだ別れていないようだな、やはり※『蛙の子は蛙』というわけにはいかなかったようだな) 」


※子は親に似るもの


何やら諦めたような感じの天空


すると


天空「(ならば殺すしかない!) 」


ぐぐっ!!


天空は鉄扇を構えると


天空「風切家奥義・散刃竜巻(サンバトルネード)!! 」


ビュゴオォーーッ!!


吹音に物凄い竜巻を放ってきた!


吹音(裏)「こんなもんがなんだ!! 」


シュシュッ!!


吹音は竜巻に手裏剣を繰り出すが


キンキンッ!!


手裏剣はすべて弾かれてしまう!


吹音(裏)「ちっ!! 」


バッ!


吹音は仕方なく竜巻から逃げようとするが


ビュンッ!!


吹音(裏)「なにっ!? 」


竜巻は吹音を狙うように追跡していく!


天空「無駄だ!その竜巻は絶対に打ち消せぬし、逃げることもできん!大人しく食らって死ぬがよい! 」


ビュゴオォーーッ!!


竜巻が吹音に迫る!!


吹音(裏)「ちっ!! 」


スッ!


吹音は鉄扇を構えて防ごうとすると


吹音「(ちょっと待ってください!?あの風を鉄扇で防ぎきれるわけがありません!) 」


吹音(裏)「んなことはあたしだって気付いてるっての!!心配すんな!大きなダメージを食らったって消えるのはあたしだけだ!お前はあたしが守ってやるからよ! 」


吹音(裏)が表の人格にそう叫んだその時!


ビクンッ!!


吹音「(そうだった。あまりに昔のことだったので忘れていました) 」


何かを思い出した吹音は


パッ!


吹音(裏)「(あっ!?) 」


スゥッ!


自分から鉄扇を放して表の人格に戻ると


吹音「ハァッ!! 」


バッ!


何と!?自分から竜巻に飛び込んでいったのだ!


月光「吹音!? 」


天空「なぬっ!? 」


この吹音の行動にさすがの月光と天空も驚くのであった。


そして竜巻に飛び込んだ吹音は…


ズババッ!!


吹音「うっ!? 」


竜巻の中にある無数の真空の刃に全身を切り刻まれるのであった。


シュウゥゥ…


そして竜巻が消えるとそこには


ボロッ!!


全身が切り傷だらけになりながらも倒れずに立ち上がっている吹音がいた!


吹音(裏)「(おい!表のあたし!何だってそんな自殺行為のような真似をしやがったんだ!!) 」


吹音(裏)は表の吹音に怒鳴ると


吹音「私だって頑張れるってところを見せてあげたかったから 」


吹音(裏)「!? 」


吹音「さっき思い出したよ、あの日の約束をね 」


吹音が言うあの日の約束とは…


時は遡り、吹音が忍に成り立てな3歳の頃


忍の世界では子が忍になりたいと言った場合、3歳の頃から忍の教育を受けることができる。


当時の吹音は今のような二重人格ではなく、風切家でも落ちこぼれの扱いであった。


幼い吹音「いたっ!? 」


男の子A「やーい!弱虫吹音! 」


男の子B「お前なんて忍に向かないんだよ! 」


同じ風遁系の忍術を使う男の子達にいじめられる幼い吹音


一刀を含む後に新星と呼ばれる他の者達は初代新星以来の天才と呼ばれているのに対し、吹音は歴代でも落ちこぼれであった。


そんなある日のこと


幼い吹音「ふぇっ!! 」


近くの空き地で泣く吹音


幼い吹音「もう新星になんてならなくていいから忍なんてやめたい!何で私ばっかりいじめられるの!! 」


ところがそうはいかない


一度忍になろうと決めた子は死ぬまで忍をやらなければならないのだ。


幼い吹音「折角お母さんから得物まで作ってもらったのに 」


スッ!


当時から巨大な鉄扇を使っていたわけではなく、当時の吹音の得物は扇子のようなサイズであった。


幼い吹音「私がもっと強くなれれば… 」


と強くなった自分を想像する吹音


するとその時!


?「(なさけないこと言ってるんじゃねぇぞ!) 」


幼い吹音「!?だれっ!? 」


何処からか声が聞こえ、辺りを見渡す吹音だが周囲には誰もいない


それもそのはず、何故ならば…


吹音(裏)「(あたしはお前の中にいる言うなればもう一人のお前だよ) 」


幼い吹音「もう一人の私!? 」


吹音(裏)「(そうだ。お前が強くなりたいと願ったからあたしが誕生したんだ。これからはあたしがお前があたし無しでいけるまでお前を守ってやるからよ!二人で最強の忍になろうぜ!!) 」


幼い吹音「うんっ! 」


それからの吹音は見違えるようであった。


戦闘時での裏人格


頭脳戦での表人格


二人で一人の忍


その後の吹音は新星ナンバー2と呼ばれるようになったのだ。


そして時は戻る


吹音「あれからずっと私はあなたに頼りっきりだった。でもいつまでもそのままじゃいけない!今度は私が戦う番! 」


スッ!


吹音はボロボロになりながらも鉄扇を構えると


吹音(裏)「(よく言うじゃねぇか、確かにいつまでもあたしに頼ってたんじゃダメだな、お前にもうあたしは必要ねぇ!) 」


吹音の裏人格はいつか吹音が自立すると思っていたに違いない


吹音(裏)「(しかしまぁ、お前が一刀と子作りしようとした時にも協力してやろうと思ってたのに残念だぜ) 」


吹音「もうっ!!/// 」


吹音(裏)「(それじゃあ、また呼ばれる時を待ってるぜ!) 」


シュウゥゥ…


そして吹音の中から裏人格が消滅していった。


月光「吹音! 」


吹音「月光、いきますよ! 」


月光「任せなさい! 」


スッ!


兵士達『えっ!? 』


月光は護衛の兵士達の前に現れると


月光「覗き防止!横一線!! 」


ガリリーッ!!


兵士達『ぎゃーっ!? 』


月光は兵士達の目を引っ掻いて一時的に見えなくした


そして


月光「いまよ吹音! 」


吹音「はいっ! 」


ぴょんっ!


月光が吹音の頭に飛び乗ると


吹音「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前! 」


シュシュシュッ!


吹音が高速で印を結ぶと


パァーッ!!


吹音と月光の体が光り輝いた。


シュシュシュッ!


月光が吹音と同じように印を結ぶと


パンッ!


二人は手を叩き!


吹音・月光『秘術・一心同体! 』


と同時に叫んだ瞬間!


パァーッ!!


先程よりも強い光が二人から発せられた!


そして


ババァッ!!


いきなり吹音の服が弾けとび


ぷるんっ♪


吹音は下着すら身に付けていない全裸になった!


天空「なっ!?何と破廉恥な!?/// 」


まさかの一心同体の姿に顔を赤くする天空


そして全裸になった吹音を


ビュゴォーッ!!


風が包み込むと


ジャンッ!!


吹音「猫又・風切吹音! 」


吹音は一心同体形態になった!


天空「(何だかわからぬがどうやらふっ切れたようだな) 」


実は天空も元は吹音と同じ二重人格であったのだ。


吹音「私は必ずあなたに勝ちます! 」


スッ!


吹音は構えると


吹音「風遁・分裂旋風斬!! 」


ブォンッ!!


吹音が爪を振るうと


ビュビュンッ!!


振るった爪から風の気が放たれ、分裂を繰り返しながら天空に向かっていく!


天空「フッ! 」


ビュゴォーッ!!


天空は風の気を体に纏うが


ビュビュンッ!!


天空「むっ!? 」


吹音の放った風の気は天空の風の気に打ち消されてしまうがその度に分裂を繰り返していく!


天空「このままでは風の気が追い付けないというわけか、だが負けて心地よい気分だ。私の子孫は立派なり! 」


ズバズバンッ!!


そして天空は吹音の放った風の気で切り刻まれてしまうがその顔は笑顔だったという。


シュウゥゥ…


そして敗北した天空は元の白骨へと戻るのであった。


吹音「勝った。勝ちましたよ月光! 」


月光「(よくやったじゃないの吹音) 」


吹音「はい、でも… 」


シュパンッ!!


吹音の一心同体が解けると


吹音「さすがに無茶をしすぎたので少し休ませてもらいます 」


バタンッ!!


月光「あらら…!? 」


先程のダメージが大きいせいで倒れる吹音であった。


黒龍軍 忍者ファイル


我魔蛙


性別・男

階級・上忍

好物・ハエ、カタツムリ

弱点・蛇


蠱毒三人衆の一人、肥満体な体型をしており油や鋼鉄の舌が武器

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