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はじめての出会い

今回はリクエストの話です

ここは葵、玲、零奈のいる蜀の国


この地にて


トンカンッ!!


一刀「ふぅ〜!? 」


呉からやって来た一刀が大工仕事をしていた。


零奈「悪いわね一刀、わざわざこんなことさせちゃって 」


一刀「なぁに、これくらいなら大丈夫さ 」


一刀が蜀に来ている理由、それは零奈が関係していた。


その理由は零奈が呉に滑り台のような仕掛けがあることを美以達に話すと


美以達も欲しがってしまったのだが


生憎、蜀の技術系のメンバーは仕事が忙しくて作れないため一刀を呼んで作らせているのだ。


一刀「(まぁ蜀には孟獲(美以)の他に璃々ちゃんや張飛といった小さな子がいるから楽しめるだろう) 」


小助『しかし新星ナンバー1の男が大工仕事なんてねぇ♪ 』


ちなみに現在、葵は警邏、玲は修業に出ているため城にはいない


そして一刀が大工仕事をしていると


ドドォーッ!!


一刀「んっ? 」


少し遠くの方で土煙が発生すると


美以達『にゃあーっ!! 』


一刀「うわっ!? 」


ズシンッ!!


美以達が一刀にのしかかってきた。


美以「一刀、滑り台はまだなのかにゃ? 」


ミケ「早く遊びたいのにゃ♪ 」


トラ「遊びたいのにゃ♪ 」


シャム「にゃ〜♪ 」


早く滑り台で遊びたいがために寄ってきたらしい


零奈「こらっ美以達!せっかく作ってもらってるんだから迷惑かけちゃダメでしょ! 」


そんな美以達を叱る零奈


すると


美以「母様、ごめんなのにゃ 」


ミケ「ごめんなのにゃ 」


トラ「ごめんなのにゃ 」


シャム「にゃ〜 」


素直に謝る美以達


零奈「私じゃなくて一刀に謝りなさい! 」


美以「わかったのにゃ。一刀、ごめんなのにゃ 」


ミケ「ごめんなのにゃ 」


トラ「ごめんなのにゃ 」


シャム「にゃ〜 」


零奈から一刀の方を向いて謝る美以達


一刀「まぁいいよ。すぐにできるから大人しくしてなさい 」


美以達『わかったにゃ 』


ぴゅーっ!!


その後、美以達は零奈に近づいて丸くなるのであった。


零奈「あらあら 」


小助『しかし随分なつかれてるじゃねえか 』


一刀「まるで本当の親子だな 」


零奈「そう見える?これでも昔は大変だったのよ 」


小助『南蛮達との出会い話ってわけだな 』


一刀「差し支えなかったら話してくれないか? 」


すると


零奈「別に構わないわよ。あれは数ヵ月前の話ね 」


美以達との昔話を語る零奈


ここで話は数ヵ月前に遡る(さかのぼる)。


数ヵ月前


とある花屋にて


ギュッ!


零奈「それではお爺ちゃん、行ってきます 」


修業へと旅立とうとする木瑠(きりゅう)零奈がいた。


百吉「いってらっしゃい零奈 」


零奈の祖父・木瑠百吉(ももきち)


まだ零奈が幼い頃に伝説の花を探しに行くと言って未だ行方知れずの零奈の両親に代わって零奈を育てた人物である。


零奈「でもお爺ちゃん、私がいなくなってお店は大丈夫なの? 」


百吉「なぁに、まだまだ若いもんには負けん! 」


ぐぐっ!!


百吉はまだまだ現役だといわんばかりに力を込めるが


こきんっ!!


百吉「あたたっ!?腰が!? 」


零奈「お爺ちゃん!? 」


そういったことをすると腰を痛めるのは定番である。


ピーポー!ピーポー!


零奈「ちょっと心配だけど!?いってくるねお爺ちゃん! 」


ダッ!


そして零奈は旅立っていった!


幼い頃から両親がいない零奈は祖父に忍として育てられ、二つの気を持つ木遁の使い手として成長した。


だが店が忙しかったため新星決定戦に出ることがなくただの忍として成長したのだがついに今日、更に強くなるため修業の旅に出たのであった。


零奈「(強くなって帰ってくるからねお爺ちゃん!) 」


シュシュッ!!


そして零奈が森の中を移動していると


ゴゴゴッ…!!


零奈「何なのあれ!? 」


零奈の前にブラックホールのようなものが現れ


ズオォーッ…!!


零奈「えっ!?きゃあっ!? 」


スッ!


零奈はブラックホールへと吸い込まれていった。


その後、しばらくして


零奈「うぅ…!? 」


気絶した零奈が目を覚ますと


零奈「ここは!? 」


バンッ!!


そこはあきらかにさっきまでいた場所とは違う森というか密林(ジャングル)であった。


零奈「(町にこんな密林なんてあったっけ?) 」


零奈が?を浮かべていると


ガササッ!!


茂みが突然揺れだした!


零奈「何者!? 」


ジャキンッ!!


警戒として得物のクロー・木牙を構える零奈


すると


ババッ!!


ミケ「にゃ? 」


トラ「にゃ? 」


シャム「にゃ〜? 」


現れたのは三人の猫耳少女であった。


零奈「(何故こんな密林に少女が!?) 」


零奈が驚いていると


ミケ「だいお〜!こっちに変な奴がいるのにゃ〜 」


一人の猫耳少女が大きな声をあげると


バッ!


美以「お前、一体誰なのにゃ! 」


バンッ!!


茂みから美以が現れた。


零奈「(また新たに猫耳少女が!?) 」


美以「お前、ひょっとして南蛮を荒しに来た悪人なのかにゃ! 」


零奈「悪人だなんてとんでもない!?私は変なものに吸い込まれて… 」


弁明しようとする零奈だが


美以「問答無用!南蛮を荒しに来た悪人は南蛮大王である孟獲が退治してやるのにゃ! 」


ジャキンッ!!


美以は話を聞かずに得物の虎王独鈷(こおうどっこ)という独鈷杵(どっこしょ・密教の法具。煩悩を打ち払うためのもの)を取り出して構える


美以「にゃーっ!! 」


ブォンッ…


零奈「ちょっと!? 」


そして美以は虎王独鈷を降り下ろそうとするが


ぐきゅ〜っ!!


美以のお腹から盛大な音が鳴ると


美以「お腹が空いたのにゃ〜!? 」


へろへろ…


その場で倒れてしまう美以


しかも美以だけでなく


ミケ「もう限界なのにゃ〜!? 」


トラ「限界なのにゃ〜!? 」


シャム「にゃ〜!? 」


へろへろ…


空腹によりみんなが倒れてしまった。


零奈「大変!?そうだ! 」


これを見た零奈は自分のバックに手を入れると


零奈「ほら!これしかないけど食べなさい 」


ぱくっ!


零奈はバックからフルーツサンドを取り出して美以達に食べさせると


美以達『!? 』


突然美以達は驚き


ミケ達『こんな美味しいものは初めて食べたのにゃ〜♪ 』


ぱくぱくっ!


零奈が出したフルーツサンドを食べまくるミケ達


実は零奈は料理上手でありその腕は華琳以上なのだ。


すると


ミケ「お前は料理の天才なのにゃ!是非ミケ達の母様になってほしいにゃ♪ 」


トラ「なってほしいにゃ♪ 」


シャム「にゃ〜♪ 」


零奈「えっ!? 」


零奈が料理の天才だと察知し、もっとたくさん食べたいがために母様と呼ぶミケ達


零奈「(こんな密林に少女を残していけないわ)いいわ、あなた達の母様に… 」


と零奈が了承しようとしたその時!


美以「ダメなのにゃ! 」


ビシッ!!


美以が突然叫んだ!


美以「そんな奴を母様なんて呼びたくないのにゃ!美以は絶対認めないのにゃ! 」


ミケ「でもだいお〜様… 」


美以「認めないのにゃ!そんな奴に味方するミケ達なんて嫌いなのにゃ! 」


ダダーッ!!


零奈「あっ!? 」


美以は零奈が止めるよりも早く密林の奥へと進んでいった!


ミケ「だいお〜… 」


トラ「まだ母様が嫌いなのにゃか 」


シャム「にゃ〜… 」


零奈「どういうことなの? 」


零奈がミケ達に事情を聞くと


ミケ「だいお〜は赤ちゃんの時、母様に捨てられたのにゃ 」


トラ「それ以来だいお〜は母様を憎んでるのにゃ 」


シャム「にゃ〜 」


ちなみにミケ達は戦いで親を失った孤児である


零奈「あの子にそんな過去が… 」


幼い頃に両親が出ていった自分と似たような境遇をもつ美以に零奈は何かを感じていた。


一方


美以「美以はもう絶対母様なんて信用しないのにゃ!美以を捨てた母様なんて大嫌いなのにゃ!あの女だっていずれ美以達を捨てるに決まってるのにゃ!それなのにミケ達ったら食い物に騙されるだなんて! 」


美以がぶつぶつ言いながら歩いていると


ずぼっ!


美以「にゃっ!? 」


いつの間にか沼にはまってしまう美以


直ぐ様脱出しようとするが


ずぼぼっ…


美以「ぎにゃ〜!?底無し沼なのにゃ〜!? 」


底無し沼にはまってしまいどんどん美以の体が沈んでいく!


美以「ミケ!トラ!シャム!助けてなのにゃ〜!? 」


美以は助けを呼ぼうと懸命に叫ぶが


しーん…


誰も来ない


ずぼぼっ…


美以「にゃ〜っ!? 」


しかも美以が暴れているため沈む速度が早く、美以の体は沈んでしまい頭だけとなってしまった!


美以「(もうダメなのにゃ!?美以はここで死んでしまうのにゃ!?) 」


美以の頭が沈みそうになり、死を覚悟したその時!


零奈「孟獲ちゃん!? 」


ドブンッ!!


現れた零奈が底無し沼に飛び込むと


零奈「ぷはっ!? 」


美以「にゃ!? 」


美以を抱き上げて浮上した!


零奈「孟獲ちゃん大丈夫!? 」


美以「お…お前は!? 」


幸い沈んでいた時間が短かったため美以は生きていたのだが


ずぼぼっ…


零奈「きゃっ!? 」


零奈の体もどんどん沈んでいく!


美以「もうダメなのにゃ!?このまま死ぬ運命なのにゃ!? 」


弱気になって泣き出しそうになる美以に


零奈「諦めないの!! 」


ビシッ!!


美以を一喝する零奈


零奈「私が必ず助けてあげるから泣かないの!いいわね 」


美以「わかったにゃ!?でもどうする気にゃ? 」


いくら零奈が忍とはいえ体が完全に沈んでいるためそう簡単に脱出できそうにない!


すると


零奈「私に任せなさい! 」


シュシュッ!!


零奈は印を結ぶと


零奈「木遁・森呼びの術! 」


バッ!


術を発動させた瞬間!


ずももーっ!!


美以「にゃにゃ〜!? 」


零奈と美以の足元から木が出現し、二人は底無し沼から脱出できた。


そして二人が陸地に着くと


ミケ達『母様〜!だいお〜様〜! 』


ようやくミケ達がたどり着いた。


ミケ「だいお〜、母様、大丈夫なのかにゃ!? 」


トラ「大丈夫なのかにゃ!? 」


シャム「にゃ〜!? 」


零奈「私なら大丈夫よ、孟獲ちゃんは大丈夫? 」


零奈が美以に聞いてみると


美以「ぐすっ!?母様〜!怖かったのにゃ〜!! 」


ガバッ!!


零奈を母様と呼んで泣きながら抱きつく美以


零奈「孟獲ちゃん、泣かないの… 」


美以「美以なのにゃ!母様は美以達の母様だから真名で呼んでほしいのにゃ! 」


この時、零奈は真名の意味を知らなかったが


零奈「美以♪ 」


呼んでほしいと言ってるので呼ぶことにした。


すると


美以「母様〜♪ 」


ぎゅっ!


零奈に抱きつく美以


ミケ「だいお〜だけずるいのにゃ!ミケも母様に甘えるのにゃ! 」


トラ「トラも甘えるのにゃ! 」


シャム「シャムもにゃ! 」


ぎゅぎゅっ!!


一斉に零奈に抱きつくミケ達


零奈「(決めた!今日から私はこの子達の母様になるわ!) 」


そしてそれから、桃香達が来るまで5人は仲良く暮らしていたのだった。


現在


零奈「あれからもう大分経つのね 」


一刀「そんな出会いがあったのか 」


と一刀は話を聞いているうちに


一刀「滑り台完成! 」


じゃんっ!!


零奈「いつの間に!? 」


一刀は話を聞きながらでもあらゆることができるのだ。


そして早速遊ぶ美以達なのだが


美以「大王である美以が先なのにゃ! 」


ミケ「そんなのずるいにゃ! 」


トラ「ずるいにゃ! 」


シャム「にゃ〜! 」


順番を巡って喧嘩する4人


その喧嘩を止めるのは


零奈「こらっ!喧嘩しないの!! 」


美以達『にゃ〜!? 』


母様である零奈であった。


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