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恐怖の闇鍋パーティー

それはある日のこと


一刀の離れ


一刀「孫子曰く(いわく)『兵は拙速を聞くも未だ巧久を睹る(みる)』多少まずいやり方で短期決戦に出ることはあっても長期戦に持ち込んで成功した戦などない。ということか 」


一刀が離れで孫子の勉強をしていると


バササッ!!


キィーーッ!!


一刀「んっ! 」


離れの天井からの入り口に一羽の鷹が現れた。


すると


バササッ!!


鷹が離れの床に降り立った直後


鷹「よう一刀! 」


バンッ!!


何と!?いきなり鷹が口を利いたのだ!


普通ならば驚くのだろうが


一刀「やはりお前かジュン 」


一刀は然程(さほど)驚いていない


実はこの鷹はジュンの忍術で操られているのだ。


鷹「俺は今、魏から出られないんでな、手紙よりも早い鳥通信の術を使わせてもらってるぜ 」


一刀「そんなに急ぎだなんて何かあったのか? 」


一刀が話の要点を聞くと


鷹「実は最近色々あって騒動しまくってたじゃんか、そこで疲労回復のために新星+α(アルファ)で食事会でも開こうと思ったんだけど華琳に聞いてみたら『会をするのは構わないけどうち(魏)以外の場所でやりなさい』って言われてな一刀のとこ(呉)でできないか? 」


一刀「急にそんなこと言われてもな!?一応聞いてみるけど 」


鷹「頼むぜ! 」


数分後


一刀「城には入れず、俺の離れでならやっていいそうだ 」


いくら一刀の親友とはいえ城に入ることは許さなかったが離れならOKという了解を蓮華から得ると


鷹「マジっ!?孫権さんって太っ腹だな!うちの華琳も見習ってほしいぜ!だから胸が小さいんだよ 」


一刀と違って主君である華琳に対してすごい言い方をするジュン


鷹「それじゃ数日後、各自食えるものを持って一刀のとこに集合って伝えとくから一刀は準備しといてくれ 」


一刀「わかった 」


そして連絡が終わると


魏の国


ジュン「よし!これで場所はOKだ。次は蜀に… 」


と次なる連絡をしようとするジュンだが


?「ちょっと待ちなさいジュン!♯ 」


ジュン「えっ? 」


スッ…


誰かに声をかけられたジュンが声の方を向くと


華琳「誰の胸が小さいですって〜♯ 」


ゴゴゴッ…!!♯


ジュン「か…華琳!? 」


そこには怒りまくる華琳がいた。


実はさっきの鳥通信の術は鳥に神経を集中させるため周りが見えなくなり、声も周りに聞こえるという欠点があるのだ。


華琳「罰として連絡終了後、政務を与えるわ!サボったら給金は無し!!♯ 」


ジュン「そんな〜!?今月ピンチなのに〜!? 」


主に女の子との食事代である。


それから数日後


葵「やっぱみんな来てるわね 」


玲「まぁそうだろな 」


零奈「食事会だなんて楽しみです♪ 」


蜀の忍である葵・玲・零奈


吹音「お邪魔します 」


幽州の忍である吹音


源治「・・・(美女の作った料理が食えるチャンス!ついでに美女を食べ…♪) 」


理央「源治さん♪♯ 」


フリーの忍である源治と理央


ジュン「全員集合だな♪ 」


そして食事会主催者であるジュンが呉にやって来た。


一刀「みんな、よく来てくれた。中に入ってくれ 」


一刀が離れの中から言うと


葵以外『お邪魔しま〜す 』


ダダダッ!!


葵以外の全員が離れの階段を駆け上がる!


葵「ちょ…ちょっと待ってよみんな!? 」


一人残った葵がみんなを止めようとするがもう遅い!


ガタタンッ!!


葵以外『うわぁーっ!? 』


どたたんっ!!


離れの罠が作動して葵以外の全員が滑り落ちてしまった!


吹音「驚きですね!? 」


ジュン「まさか罠が仕掛けてあるなんてな!? 」


零奈「美以達の滑り台にはちょうどいいかもね 」


理央「源治さん、どこですか!? 」


玲「いててっ!? 」


源治「・・・重い〜!?早く退いてくれーっ!? 」


ちなみに上から吹音、ジュン、零奈、理央、玲、源治の順である。


その後


源治「・・・それじゃあ、早速食事会をしようぜ! 」


葵「じゃあまず私から… 」


スッ…


中身を見せようとする葵に対し


ジュン「ちょっと待ったーっ!! 」


ビシッ!!


ジュンが止めに入った。


すると


ジュン「中身は、この中に入れてくれ! 」


ジャンッ!!


玲「これって土鍋じゃねぇか 」


茜「これに入れてどうするんですか? 」


ほとんどがジュンが取り出した土鍋に?を浮かべるなか


一刀「ジュン!?お前まさか!? 」


一刀が何かに気づいた。


ジュン「さすが一刀、読みが早いな、闇鍋だよ 」


一刀・ジュン以外全員『闇鍋!? 』


ジュンの言葉に一刀以外の全員が驚いた!


闇鍋、それは一種のロシアンルーレット


暗闇の中、各自が持ってきた食材を鍋に入れて煮て食べるという簡単なものだが一種の掟がある。


それは一度箸で触ったものは何がなんでも食べなければならない!


更に普通に食べられるものでも煮たり他の食材と混ざっているため不味いものができることがあるのだ。


だが


吹音「でも私達は忍者ですから暗闇でも慣れればすぐ中身が見えてしまうんじゃないですか? 」


ジュン「あっ!? 」


暗闇であっても時間が経てば目が慣れて見えるようになる。


忍である一刀達は常人以上に慣れてしまうため暗闇でも鍋に食材を入れる際に最低5分あれば見えるのだ。(常人は約30分)


一刀達がその事について悩んでいると


雪蓮「あら、何だか楽しそうなことしてるじゃない♪ 」


バンッ!!


雪蓮が現れた!


すると


ジュン「おっ!孫策さん、ちょうどいい時に来てくれたぜ!実は斯々然々(かくかくしかじか)… 」


ジュンが現れた雪蓮に話すと


雪蓮「何だ簡単じゃないの♪私があっちで入れてくるから後は煮るだけでしょ♪ 」


ジュン「さすが孫策さんだぜ! 」


問題は一応解決したのだが


一刀「(雪蓮にその役をやらせると何だか不安だな!?) 」


一刀だけが不安を感じていると


雪蓮「一刀、いま私に対して失礼なこと思ったでしょ、おっぱい挟み食らいたい?♪♯ 」


一刀「め…滅相もありません!? 」


雪蓮「残念だけどよろしい 」


一刀は渋々納得したが


源治「・・・俺は孫策さんに任せるのは反対です!ですから是非おっぱい挟みを!! 」


理央「源治さん♯ 」


ガシッ!! ぎゅーっ!!


源治「・・・ぎゃーっ!?久々のアイアンクローは効くぜーっ!? 」


理央からお仕置きを食らう源治であった。


だがその後、一刀の不安は当たった!


城の台所


雪蓮「さて、中身は入れたけどまだ入りそうだから色々入れちゃいましょ♪ 」


バチャチャッ!!


辺りにある食べられそうなものを手当たり次第鍋に入れていく雪蓮


パカッ!


そして鍋に蓋をすると


雪蓮「できたわよ〜♪ 」


そのまま一刀達の方に向かう雪蓮であった。


雪蓮「それじゃね〜♪ 」


そして雪蓮が去ると


一刀「(あの雪蓮の笑顔、不安だ!?) 」


雪蓮に対して不安がる一刀であった。


ジュン「まぁともかくこいつを煮て闇鍋パーティー開始しようぜ♪ 」


だがこの後、大変なことになるとは誰も知らなかった。


そして


ジュン「それじゃあ鍋も煮えたことだし、さっき決めたくじ引き順に食べていこうぜ!残りの人は離れの外な 」


実は先程食べる順番を決めていたのだ。


そして5分以上離れにいた場合は罰ゲームとしてジュンが持ってきた凪特製の激辛料理を完食しなければならない!


ちなみに順番は


葵、零奈、茜、玲、一刀、源治、理央、吹音、ジュンである。


葵「それじゃあトップバッターの私がいくわ! 」


スッ!


そして葵を残して他のメンバーは離れの外へと向かう


葵「(私ってくじ運悪いからな〜!?せめてまともなものに当たって!) 」


ぱくっ!


そして葵は箸で挟んだあるものを口に入れた!


その瞬間!


葵「うっ!?からーっ!? 」


ボォーーッ!!


口から炎を出す葵


実は葵が食べたのは雪蓮が入れた豆板醤一塊であった。


バンッ!!


そして葵は離れから飛び出すと


葵「みず〜!? 」


ダダダーーッ!!


水を求めて走りまくるのであった。


そしてこの時、全員が思った。


『葵の奴、何を食べたんだ!?』



その後


二番手、零奈


ぱくっ!


零奈「(うっ!?どろどろして柔らかいけど何なの!?) 」


ちなみに零奈が食べたのは自分が持ってきたバナナである。(皮無し)


三番手、茜


茜「(怖いけど、ここで逃げたら一刀様が恥をかく!?) 」


ぱくっ!


一刀のために勇気を出して茜が食べたのは…


ぶすすっ!!


茜「(うぅっ!?口の中が傷だらけです〜!?) 」


バタンッ!!


突然倒れる茜!


ちなみに茜が食べたのは源治がその辺で見つけた仙人掌(サボテン)であった。


その後、倒れた茜は無事に救助され


四番手、玲


玲「(何だか動いてるけど食えるんだろうな!?) 」


箸で挟んだ瞬間、何かが動き出した


玲「(ここは迷わず一口だぜ!) 」


ぱ…


そして玲があるものを一口で食べようとしたその時!


がぶっ!!


玲「いてぇ!?何だよこれーっ!? 」


ドタバタッ!!


何かが玲の鼻に噛みつき暴れる玲


そして


バキンッ!!


玲「うわぁーっ!? 」


ドッシーーンッ!!


玲は離れの扉を破壊して落ちてしまい気絶してしまった。


一刀「大丈夫か玲!? 」


ジュン「玲の鼻に何かいるぞ!? 」


その正体は…


吹音「亀?いや(すっぽん)ですね!? 」


玲に噛みついたのは鼈であった。


すると


理央「あぁん!!源治さんに精力つけてもらおうと私が入れたのに! 」


源治「(・・・俺でなくてよかった!?) 」


その後、五番手、一刀


一刀「(いただきます!) 」


ぱくっ!


一刀は一気に食べると


一刀「(美味しい鶏肉じゃないか♪こりゃ当たりだな♪) 」


特に変化がなく食べる一刀


実は一刀が食べたのは鶏肉ではなく田鶏(でんち・食用蛙)であり


さらに、記憶している不味いもの以外食べられる一刀に闇鍋は効果がなかったりする。


六番手、源治


源治「・・・く…苦しい!? 」


がくんっ!!


気絶する源治だが、源治が食べたのは当たりである吹音持参の松茸なのだが、キノコ嫌いである源治には毒だったりする。


七番手、理央


がきんっ!!


理央「歯が欠けちゃいました〜!? 」


玲の鋼鉄煎餅を食べて歯が欠ける理央


八番手、吹音


吹音「(えぇいっ!!) 」


ぱくっ!!


吹音が勢いよく食べると


吹音「(このコリコリして足が6本あるものは…) 」


バタンッ!!


何かを連想しながら倒れる吹音


実は吹音が食べたのは雪蓮が入れた蟋蟀(コオロギ)であり、吹音は虫が苦手であった。


そして最後に


ジュン「ようやく俺の番か 」


ジュンの番がやって来たがジュンはやけに安心した顔であった。


ジュン「(不味そうなものはほとんどみんなが食べてくれたし、俺は高い確率で安心だな、やはり日頃の行いがいいと良いことがあるな♪) 」


ぱくっ!! ごくんっ!!


完全に安心しきって飲み込むジュンだが


ジュン「うぐっ!? 」


いきなり苦しみ出すジュン


ジュン「(このどろどろした食感は何だよ!?不味すぎる!?) 」


バタンッ!!


そしてジュンは倒れてしまった。


ジュンが食べたもの、それは一刀が用意した大福餅である。


一刀「みんな大丈夫だろうか!? 」


零奈「一応死んではないから大丈夫じゃない!? 」


みんなが負傷したり倒れるなか、生き残った二人はみんなを心配したという


その後、傷ついたみんなは数日後、自国に帰されるのであった。


そして闇鍋パーティー終了後、全員がこう思った。


『もう闇鍋なんてするものか!!』


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