拐われたくの一達
それはある日のこと…
蜀の町・裏道
葵「ふんふ〜ん♪いい食材が手に入ったわ♪これで今度こそおいしい料理を作って一刀にごちそうするんだから! 」
いまだにコロッケ以外はまずい葵の料理である。
そして葵が裏道を歩いていると
葵「んっ? 」
バンッ!!
とある馬車を発見した。
葵「何々…『どんなまずい料理人でもすぐにほっぺが落ちるような料理人に育てます』ようするにクッキングスクールね 」
これを見た葵は
葵「まだ時間あるし、少しくらいなら大丈夫よね!お邪魔します 」
スッ…
馬車の中に入る葵だが
ぐいっ!!
葵「えっ!?ちょっと!何するのよ!?きゃーっ!? 」
葵は馬車に引きずり込まれてしまった!
一方、とある岩場
玲「せりゃっ!! 」
バキンッ!!
玲「これで大きな岩は大体破壊できたな! 」
鍛練のため岩場にやって来た玲
玲「さて、汗もかいたし、近くの川で水浴びでもするかな! 」
そして玲が川に移動しようとすると
玲「んっ? 」
バンッ!!
とある馬車を発見した。
玲「何々…『AAAカップをあっという間にHカップに豊胸します』だと、けっ!こんな嘘くさい話を誰が信用するかよ 」
という玲だが
きょろきょろっ!
玲「誰もいねぇな、嘘だと思うが入ってみるか 」
スッ…
本当は半分信じながら結局入る玲
すると
ぐいっ!
玲「へっ?うわっ!?何しやがるんだ離しやがれ!? 」
玲は馬車の中に引きずり込まれてしまった。
一方、幽州の町
吹音「ありがとうございました 」
先生「いえいえ 」
最近吹音は欠点である字の汚さを直すため休みの日には書道教室に通っていた。
吹音「早く字がうまくなって白蓮様に楽をさせてあげなくちゃ 」
政務を真面目にやる吹音だが字が汚く、誤字が多いため白蓮が一度見直しているのだ。
すると
吹音「んっ? 」
バンッ!!
吹音はとある馬車を発見した。
吹音「何々…『月謝無用!あなたもすぐに達人の腕前になれる書道教室』ですか 」
そして吹音は
吹音「月謝無用なら白蓮様にも迷惑かけませんよね。お邪魔します♪ 」
スッ…
そして吹音が馬車に入った瞬間
ぐいっ!
吹音「えっ!?きゃあっ!?胸元をつかまないでください!?/// 」
吹音は馬車に引きずり込まれてしまった!
一方、南の町
零奈「う〜ん…南の方にくれば南蛮の果実が売ってると思ったんだけど期待はずれだったようね 」
最近美以達が南蛮の果実を欲しているため南の町に探しに来た零奈
零奈「やっぱり直接南蛮に… 」
と零奈が回りを見ていると
バンッ!!
とある馬車を発見した!
零奈「何々…『南蛮果実が盛りだくさん!今限定の大安売り!南蛮市開催!』移動スーパーか 」
そして零奈は
零奈「大安売りなら安いわよね♪早速買っちゃおう♪ 」
スッ…
そして零奈が馬車に入った瞬間
ぐいっ!
零奈「えっ!?ちょっと何するのよ!? 」
零奈は馬車に引きずり込まれてしまった。
一方、とある山道
理央「まったく源治さんったら!木の実を探しに行くとか言って絶対近くにあった温泉の女湯を覗きに行ったに違いありません!♯ 」
源治の嘘がバレてしまったようだ。
理央「何が『お前にだけ食べさせてやりたい木の実を採ってくるから待っててくれ』ですか!見つけ次第、明日まで子作りしますから覚悟なさい!!♯ 」
源治に危機が迫っていると
理央「んっ? 」
バンッ!!
理央はとある馬車を発見した。
理央「何々…『好きな男を必ずとりこにする!スーパー惚れ薬発売!』 」
そして理央は
理央「惚れ薬売ってください! 」
スッ…
そして理央が馬車に入った瞬間
ぐいっ!
理央「えっ!?きゃあっ!?源治さん以外には触られたくないのにどこ触ってるんですか!! 」
理央は馬車の中に引きずり込まれてしまった。
一方、呉の城・鍛練場
茜「たぁっ! 」
シュシュシュッ!!
鍛練場にて茜が鍛練していた。
茜「この間の天下一品武闘大会、強敵である呂布さんと当たった理央さんを除いて一回戦を突破できなかったのは私のみです 」
※理央以外の他のみんなは全員一回戦突破している
茜は新星ナンバー1である一刀の弟子なのに一回戦敗退が余程のショックだったようだ。
茜「そのためにも手裏剣術をマスターしなければ!たぁっ! 」
シュシュシュッ!!
そう言って手裏剣を投げる茜だが
ひょろろ〜っ!
茜「あっ!? 」
ドジなスキルが発動してしまい一個だけ手裏剣が的を外れてどこかに向かっていった!
茜「一刀様から日頃忍具を大事にするよう言われているんでした!?追いかけねば!? 」
ダッ!
そして茜が手裏剣を探しに追いかけると
スッ!
茜「あっ!? 」
手裏剣は馬車の中に入ってしまった!
茜「すみません!?大丈夫でしたか!? 」
スッ…
そして茜が手裏剣を取りに馬車の中に入ると
ぐいっ!
茜「えっ!?きゃあっ!? 」
茜は馬車の中に引きずり込まれてしまった。
さて、それから二日が経ち
呉の城
一刀「茜の奴、どこにいったんだろう? 」
最近まで賊の討伐に向かっていた一刀が帰ると茜の姿が消えていたのだ。
すると
蓮華「一刀、今、劉備が来て一刀に会いたいそうだぞ 」
一刀「劉備(桃香)さんがですか? 」
桃香が一体自分に何の用だろうと、一刀が?を浮かべながら玉座の間に向かうと
桃香「あっ!一刀さん、お久し振りです 」
紫苑「どうも 」
一刀「これは劉備さんに黄忠さん、どうぞです 」
そこには桃香と護衛の紫苑がいて、軽い挨拶をすませると
桃香「早速ですけど、葵ちゃん、玲さん、零奈さんを見てませんか? 」
一刀「三人がどうかしたんですか? 」
桃香「こちらに来てないんですか!? 」
一刀「はい 」
一刀が答えると
桃香「じゃあ葵ちゃん達はどこにいったんだろう? 」
一刀「行方知れずなんですか!? 」
紫苑「出掛けたきり二日も姿が見えなくて 」
紫苑が言うと
ジュン「やはり三人もいなかったか 」
バンッ!!
一刀「ジュン!? 」
源治「・・・俺もいるぞ 」
いつの間にかジュンと源治がいた。
ジュン「ちょっと華琳の付き添いで沙和と来たんだが、俺の情報によると吹音も姿を消したらしい、それによって幽州兵は全員グータラさ 」
太守である白蓮の言葉には耳を貸さず、将軍である吹音の言う事しか聞かない幽州兵達であった。
源治「・・・理央も俺が覗きをしている間に姿を消してな、茜はどうだ一刀? 」
一刀「あぁ、茜も二日ばかり姿を見ていない 」
これでくの一達6人の行方が知れないことがわかった。
ジュン「6人全員が行方知れずとなるとこりゃドッキリや旅行じゃないな 」
一刀「もし旅行だとしても主君がいる葵、玲、吹音が主君に内緒で出掛けるなんてありえない 」
源治「・・・となると残された可能性は誘拐…だが犯人は手がかりを残さず誘拐する手練れ、どうやって見つけ出すかだ 」
一刀達が悩んでいると
華琳「話は全部聞かせてもらったわ! 」
バンッ!!
ジュン「華琳!? 」
一刀「曹操さん!? 」
いきなり華琳が現れた
華琳「犯人を見つける作戦があるわ 」
源治「・・・もう思い付いたのか!? 」
一刀「物凄い頭脳ですね!? 」
ジュン「だろ、うちの華琳はな 」
すると
ジュン「見かけは幼女、胸は貧乳!頭脳は大人!その名は名探偵か… 」
と言いかけたところで
ゴッチーンッ!!☆ミ
華琳「誰が幼女で貧乳ですって!!そんなにお菊ちゃん食らいたいのかしら♯ 」
ジュン「す…すみません!? 」
華琳にボコられるジュンであった。
一刀「曹操さん、落ち着いてください!?それより例の作戦って何なんですか!? 」
華琳「そうだったわね、その作戦とは… 」
ごくりっ!?
華琳「くの一を用意して囮にするのよ 」
この華琳の言葉に
桃香「おぉっ!曹操さん頭いいですね! 」
蓮華「だが他にくの一なんて… 」
!?
とここで一刀達は気づいた。
すると
一刀「あっ!賊の討伐に向かわねば!? 」
ジュン「あっ!天和達の手伝いしなきゃ!? 」
源治「・・・あっ!女湯が俺を呼んでるぜ!? 」
こそこそっ…
こっそり去ろうとする三人であったが
蓮華・華琳『(一刀・ジュン)、主君命令だ。やりなさい! 』
ビシッ!!
一刀とジュンが蓮華と華琳に主君命令を言い渡されてしまった!
こうなると断ることができず
一刀「ぎょ…御意 」
ジュン「わかりました!? 」
渋々了承する二人であった。
源治「・・・主君持ちはこれだから大変だな、俺は主君いないから関係な… 」
と言って去ろうとする源治だが
ガシッ!! ガシッ!!
源治は一刀とジュンに肩を捕まれると
一刀「お前だって理央が心配だろう 」
ジュン「こうなったらやる時は三人一緒だ!お前も受けやがれ! 」
源治「・・・そんな〜!? 」
源治も作戦に協力することになり
華琳「どうやら了承したようね。沙和、メイクやりなさい! 」
沙和「華琳様、さーっ!いえっさー!なの 」
バッ!
桃香「ならうちからは紫苑さん、お願いします! 」
紫苑「承りましたわ 」
バッ!
蜀と魏が誇るメイクの達人
紫苑と沙和
この二人が出てきてやる作戦、
もう読者の皆さんも作戦内容がお分かりであろう。
沙和「バッチリ女の子にしてあげるなの♪ 」
紫苑「かわいくしてあげますわ♪ 」
そう、女装である。
一刀・ジュン・源治『…お…おぉ 』
一部を除いて女装されて喜ぶ男がいるはずもなく気落ちする三人であった。
一方、とある馬車では
葵「うぅ…!? 」
バンッ!!
縛られている葵達が気を失っているなか、すぐ側で
?「ゲソソッ♪ 」
不気味な声が響くのであった。