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天下一品武闘大会その16

準決勝第二試合!

魏で開かれている天下一品武闘大会もいよいよ大詰めとなり


準決勝第一試合


一刀VS吹音の試合は一刀に軍配(ぐんばい)が上がり、続いて第二試合が始まるわけなのだが


準決勝第二試合


魏・雷魔ジュンVS


蜀・呂布奉先(恋)


ねね「恋殿ーっ!ねねは絶対恋殿の勝利を信じてますぞーっ!勝ちましたら詠のおごりで好きなだけ食べてくだされ! 」


詠「ちょっと!ボクはそんなこと言って… 」


じゅるりっ!


恋「…必ず勝つ! 」


詠「ボクはそんなこと言ってないからね!! 」


とまぁ(よだれ)を垂らしながらも気合いを入れる恋だが実は食欲以外に勝利したいという思いがあった。


恋「…(この試合に勝てば次は一刀と戦える!そのためにも絶対勝つ!) 」


一刀と戦いたいがために頑張ろうとする恋であった。


一方


恋の対戦相手であるジュンはというと


ジュン「へっくしゅんっ!! 」


女湯に侵入した罰で朝まで下着一枚で木に吊るされ、すっかり風邪を引いてしまっていた。


ジュン「あの〜華琳さん、俺は体調不良ってことで欠場を… 」


華琳「ダメよ。体調管理をよくしないあなたの責任でしょ! 」


ビシッ!!


厳しく言う華琳に対し


ジュン「(ケッ!俺が風邪引いたのは誰のせいだってんだよ!この貧乳!) 」


ジュンが華琳の悪口を言うと


華琳「何なの!その『俺が風邪引いたのは誰のせいだってんだよ!』って言いたそうな目は♯ 」


ジュン「(ドキッ!?あんたはエスパーかい!?) 」


改めて華琳の恐ろしさを感じるジュン


華琳「まぁ私も少しばかりやり過ぎたと反省はしてるし、相手は三国最強と呼ばれる呂布なのだから必ず勝てなんて言わないわ、ただ… 」


ジュン「ただ? 」


華琳「降参はダメよ!男なら負ける時は素直に散りなさい! 」


ビシッ!!


ジュンに冷たい言葉を放つ華琳!


ジュン「ちっ!仕方ないな、まぁ俺は俺なりに戦うだけだし、頑張って勝ってみるわ 」


スッ!


そう言いながら舞台場に向かうジュン


華琳「(なかなか素直じゃない。この様子なら負けてもご褒美として何かをあげても…) 」


と思う華琳だが


ジュン「必ず勝って休みをゲットして女の子とデートしまくってやるぜ! 」


華琳「(さっきの発言却下!負けたら罰を与えなくちゃね♯) 」


怒る華琳であった。


そして


スッ!


ジュンと恋の両者が舞台場に上がると


夏芽「それでは試合開… 」


試合が始まろうとするが


ジュン「ふぇ…ぶえっくしゅんっ!! 」


シュッ!


開始前にジュンが大きなくしゃみをしてきた!


ジュン「すみません!?風邪引きなもので!? 」


夏芽「まったく! 」


恋「…? 」


特にその時は誰も思っていなかったが


一刀「(ジュンの奴、何かしたな) 」


一刀だけはジュンの行動を不審に思っていた。


そして


夏芽「それでは試合開始! 」


改めて試合が開始されると


ジャキンッ!!


恋「…(恋はこの試合に勝って一刀と戦うためにも)絶対負けない! 」


バッ!


試合開始早々、恋は戟でジュンに突撃を仕掛けるが


ジュン「悪いけど呂布さん、あんたの攻撃は俺には通用しないよ 」


パチンッ!!


ジュンが指を鳴らした瞬間!


シュバッ!!


恋「…!? 」


ジュンは恋の前から消え


シュッ!


いつの間にか舞台場のすみに移動していた!


ジュン「どうしたの? 」


恋「…(速い!?) 」


バッ!


再びジュンを狙う恋だが


シュバッ!!


ジュン「こっちこっち! 」


またもやジュンは舞台場のすみに移動していた!


蓮華「すごい早さだな!? 」


華琳「あれならいくら呂布でも対応しきれない、ジュンったらいつの間にあんな早さを!? 」


ジュンの高速移動に驚く一同であったが


一刀「(あれは早さなんかではない!) 」


この場で一刀だけがジュンの早さのカラクリを知っていた。


一刀「(試合前にジュンはくしゃみすると同時に舞台場のすみに鉄柱の欠片をばら蒔いていたんだ!そしてジュンは自分の体を磁石に変えて鉄柱の方に引かれているだけなんだ) 」


実際、一刀の言う通りであった。


ジュン「(俺の方は体が引かれているだけだから体力は使っていない。対する呂布は俺を捕らえるため動くから体力を消費する。このまま逃げ続ければ時間切れになって体力の多い俺の勝ちだ!) 」


時間切れの場合、体力、傷の具合によって判定がつけられるのだ。


確かにこのままならばジュンの勝ちだったであろうが


恋「…(おかしい) 」


戦いにおいては天才的な頭脳を発揮する恋もジュンの移動に不審を感じていた。


恋「…(だったら!) 」


すると恋は


バッ!


再びジュンに襲いかかるが


ジュン「(甘い!) 」


ぐぐっ…


ジュンの体が磁力により引かれた瞬間!


バッ!


ジュン「(えっ!?) 」


恋は物凄い動体視力でジュンの移動先を察知すると


ズバンッ!!


ジュン「がはっ!? 」


戟でジュンを攻撃した!


一刀「(さすが恋だな、あのジュンの戦法には大きな欠点がある。それは移動先が読まれると方向を変えられないという点だ!) 」


一刀の言うようにジュンは磁力によって引かれているだけなので移動先に着かない限り、移動先を変えることができないのだ!


そして恋の攻撃を食らったジュンは


ジュン「がはっ!?刃を潰してなきゃ斬られてたな!? 」


この大会中、刃物の類いは刃を潰されているため当たっても打撲か骨折ですまされるのだ。


ジュン「(しかし、さすがは呂布だな!?俺の手口を見破るだなんて、だが!) 」


この程度で策が全て潰されるほどジュンは甘くなかった!


ジュン「(それじゃあ作戦第二弾だ!) 」


スッ!


ジュンは立ち上がると


シュシュッ!!


ジュン「雷遁・極転換! 」


ビビッ!!


ジュンは印を結んで自分に術をかけると


ジュン「呂布ちゃん、俺はもうあんたの攻撃は通用しないぜ! 」


恋「…そんなことない!! 」


バッ!


恋はジュンに突撃してくるが


ジュン「あらよっ! 」


バッ!


恋「…!? 」


ジュンの体が恋から離れていった!


恋「…このっ!! 」


それでも恋はジュンに近づこうとするが


バッ!


恋が近づこうとするとジュンの体が離れていく


ジュン「(これで呂布ちゃんは俺を攻撃することはできないが) 」


スッ!


ジュン「ハァッ!! 」


シュッ!


ジュンは手裏剣を恋に投げるが


恋「…ふんっ! 」


サッ!


恋は軽く避けてしまう。


ところが!!


ぐいんっ!!


避けたはずの手裏剣が急に方向を変えて


ドカカカッ!!


恋「…!? 」


恋を攻撃してきたのだ!


ジュン「(磁力戦法第二弾ってね♪) 」


ここで、何が起きたのか説明しよう。


先程まで磁力を帯びていたジュン


そして恋の体もジュンを追うごとに磁力を帯びていた。


そこでジュンは自分に流れている磁力を変えることにより、恋と同じ磁力になった。


わかりやすく説明すると最初のジュンの磁力がN極で恋がS極だったのだが


ジュンがS極になることにより互いに離れあってしまう。


そしてジュンが投げた手裏剣はN極なため必ず恋に当たるのだ。


(同じ極だと磁石は離れあい、違う極だとくっつきあうため)


恋「…(何かがおかしい) 」


さすがの恋もジュンが何かしたのかは気づいたがその何かが何なのか知らないため打開策が見つからなかった。


ジュン「悪いが呂布ちゃん、止めを刺さしてもらうぜ! 」


シュシュッ!


ジュンは印を結ぶと


ジュン「雷遁・雷撃蹴! 」


バチバチッ! バッ!


ジュンは雷撃を帯びた脚で飛び蹴りを繰り出した!


ジュン「(おっと!ここで俺の磁力を違う極にしないとな) 」


カチッ!


同極だと離れあうためジュンは再び自分の極をN極にするが


それがいけなかった!


ガシッ!!


ジュン「えっ!? 」


ビリリーーッ!!


恋は電流が流れるジュンの脚をつかむと


恋「…これでもう離れない! 」


ブォンッブォンッ!!


ジュン「へっ!? 」


ギュルルーーッ!!


ジュンをジャイアントスイングで回しまくる恋


すると


バチバチッ…


ジュン「(ゲッ!?磁力が消えちまった!?) 」


回転による熱が加えられたことにより磁力が消えてしまった!


磁力は熱を加えられると消えてしまうのだ。


ちなみにもちろん恋はその事を知らず、ただ単に振り回しまくっただけである。


そして


ブォンッ!!


ジュン「がはっ!? 」


バタンッ!!


恋はそのままジュンを場外に投げ飛ばした!


その結果…


夏芽「場外により勝者、呂布! 」


バンッ!!


恋の勝利が決定したのであった。


ジュン「(さすがは三国最強と呼ばれる人物、考え方も普通じゃない!?普通電流が流れている脚をつかむなんて考えないからな!?) 」


何も考えず、ただ本能だけで行動する恋だからこその芸当である。


すると


華琳「ジュン、負けてしまったようね 」


バンッ!!


華琳がジュンの後ろに立つと


ジュン「か…華琳!?負けちまったのは油断しちゃっただけで!? 」


言い訳しようとするジュンだが


華琳「負けたとはいえあの呂布を相手に長時間戦えるなんてさすがね 」


ジュン「えっ!? 」


珍しく華琳が誉めていることに驚くジュン


華琳「その褒美として大会終了後、三日間休みを与えてあげるわ 」


ジュン「マジで!? 」


ケチな華琳が珍しい!?


華琳「それで…そのうちの一日を私との逢い引き(デート)に…/// 」


顔を赤くしながら華琳はジュンに言おうとすると


警邏女性兵達『雷魔隊長〜!! 』


ドドッ!!


ジュンが総隊長を勤める警邏隊の女性兵士(全員美人)が現れた!


女性兵士A「あの呂布と長時間戦えるなんてさすが隊長です〜 」


女性兵士B「益々隊長が好きになっちゃいました♪ 」


女性兵士C「お怪我はありませんか? 」


総隊長という地位、そしてジュンがもともと女の子と話すのが得意なため結構モテていたりする。


ジュン「俺のことを心配してきてくれるなんてありがとう。この大会が終わったら少しの間休みだから一緒に美味しいものでも食べにいこうね♪ 」


女性兵士達『きゃーっ!!隊長素敵です〜!! 』


モテまくるジュンだが


ゴゴゴッ…!!♯


ジュン「はっ!? 」


ジュンはすぐ近くに華琳がいることを忘れてしまい


華琳「ジュン!敗北の罰としてお菊ちゃんを食らいなさい!!♯ 」


ブスッ!!


ジュン「ぎゃーっ!? 」


怒りの華琳からお仕置きを食らうジュンであった。


次回、いよいよ決勝戦!

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