あとがき
本作、「夏を彷徨うものたちへ」を最後までお読み頂きまして誠にありがとうございます。
今回、私にとって初めてのホラー、初めての中編小説となりました。
短編以外ですと、それなりの長さで完結まで書ききった作品も本作が初となります。
いろいろと初めての試みでしたが、いかがだったでしょうか?
ホラーだとは言いつつも、ミステリー的な要素も多かったかもしれません。
それに、怖い描写もあまりありませんでしたしね(笑)
そして、最後まで読んでも結局よくわからなかったという読者の方もいるのではないでしょうか?
本作はそうなって当然の作品ですので、ご安心下さい。
今回の作品の執筆にあたって私はエンタメ作品というより、文芸作品とすることを意識しました。
これはあくまで持論ですが、エンタメ作品は作者によってこの設定はこう、あの設定はこうと決められているもの。
一方で、文芸作品は作者が全てを決めるのではなく、作品を読んで下さった一人一人によって解釈に違いが生まれるものだと考えています。
つまり、文芸作品には解釈に幅があるんです。
ですから、本作は読んで下さった方なりの解釈で作品を補完して頂いてようやく完結となります。
しかし、中にはどう補完したら良いのかわからないという方もいるかと思います。
そういった方のために作者としてではなく、一読者としてお答えするならば、ある4〜5人で編成された班(または組)の隊員達の物語として読み直してみるとまた違った景色が見えてくるかもしれません。
これはあくまでも一読者の意見ですので、ご自身の解釈で読んで頂けるのが一番です。
それこそが筆者として最も伝えたい想いです。
改めて、ここまで読んで頂いたことを読者の皆様に感謝申し上げます。
最後に、この作品を彼らや彼女のように夏を彷徨っている方々に捧げます。
気の言




