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「全然現実だったわ・・・」


変な夢から醒めたのに相変わらずの真っ白い空間で呆然とした私


とりあえず、光る上司の言った通り世界を創るにあたって必要な手順的なものとか内容とか目指す場所とかは脳内に入ってるけど、手順が長くてどんな世界に持って行くかとか色々と方針があるしでめんどくさい!


正直、何から手をつけていいかわからない。


「とりあえず、無難にやれる事から始めるか?」


世界の方向性としては、ざっくりと分けて私がいた様な科学がテーマの発展した世界や本であるような神秘がテーマのファンタジーな世界があるらしい。


その科学と神秘が混合された世界もあるらしいが、めちゃくちゃ維持管理が大変らしいので楽をしたい私からしてそれは却下として〜


「決めるのだるいなぁ。とりあえず、上司がせっついてきたから、とりあえず何か創ろ」


大変、不服ではあるが身に沁みた社畜根性を発揮して、最低限の現状見逃して貰えるぐらいの仕事はするよ。


そうなると、世界を創る上でどうしても神様のエネルギー的なものがいるらしいから方向性を決める前にある程度エネルギーを生産するとするか。


どうやらエネルギーはとりあえず、神様っぽい呼称で呼びたいなぁ〜

そうだ!神通力って呼ぼう。神通力は自動で蓄えられるし、世界を創る工程や歳月で自然と自分が生産するものと、自分が創造した生き物の生命エネルギーや信仰心や認知度とか感情とか・・・。


まぁ、色々な要因でレベルや蓄えられる数値が増えていくらしい。ゲームかよ。 


こりゃ、いろんな国の神話とが国民を支配するためのだったり、人間の精神的安定のために広がっただけじゃないって今なら思うよ。


まぁ、デリケートになりそうな話題なのでこの辺にして、今の神通力はただ、寝てただけだけどある程度は神通力が溜まってるっぽい。


「とりあえず、良くあるような物を創って・・・方向性はまた追々決めるとして、最初に天と地?を作ればいいのか?天地創造って言うくらいだもんな」


とりあえず、上司から受けたった創造知識?で大地と天空を創造する。イメージするだけで出来るとか便利かよぉ〜!流石、神様!


「あれ?神通力が足りない?あれだけ貯めたのに!?」


一気に天地を創ろうとしたが、神通力が足りなかったらしい。頭に浮かんだ大地と空の情景はシャボン玉の様にあっけなく弾けてしまった。

どうやら神通力が体感で2割ほど足りないらしい。そんなん、誤差でしょ!?


どうせなら初心者ログインボーナスで天地を一気に作れるほど神通力を配ってくれてたら良いのに!でも、そうなると益々、ゲームっぽいな。


このめんどくさい感じが絶妙なんだよなぁ。こっちは神様なんだから楽させろよー!制約とかやめてよ。


「しょうが無いから神通力の生産が出来そうな物を創るのかなぁ」


とりあえず、天地創造は一旦置いておいて、別の手段として生産装置になりそうな物を考えよう。

エネルギー・・・どんな世界にあっても違和感のないやつか、誤魔化せそうなやつ・・・世話しなくて放置してても大丈夫そうな、簡単に創れそうな奴・・・


「木とか?」


確か、街中にも植えられているし、光と水と空気とまぁ、他の栄養素がいるんだろうけどお手軽に創れほうだし管理が楽そう。

もしも、今後似た様な木が無くても一本だけ木があるってなっても神聖な物だって言い張れば多分誤魔化せる!


なら、ちゃちゃっと近場で創るとして、多分、他にも必要な栄養素とかもあるんだろうけど、そこは神様パワーでオプション仕様にしたらいけるはず!


さっきの様に脳内でイメージして必要そうなオプションを付け加えていく。


「ある程度大きくなって、光と水があれば生きて、根腐れしなくて病気しなくて神通力を生成してくれて・・・」


目を閉じてイメージを膨らませて、簡単に枯れたりしないように思い当たる要素を潰していく。

そのお陰で思ったより神通力を持っていかれたけど、水溜りを創る程度には残ってるはず!


「・・・芽?」


そっと目を開けてみると、想像よりしょぼいのができてた。

創造した姿は1メートルぐらいのある程度ちゃんと根を張った若い樹木だったんだけど、芽を出したばかりの双葉だった。


「うーん。まぁ、いっか」


多分、性能的には問題ないはずだし、これはこれから大きくなるだろう。

もう、思ったより神通力が少ないが、双葉のご飯用に作る予定の栄養たっぷりの水溜りを創っていく。


「や、やりきったー!」


神通力が最初の1割程度しか残らなかったけど、休んでれば勝手に溜まるでしょ。

上司からの命令はとりあえずなんでもいいから創造しろだったし、クリアだクリア。


「ちょっとの筈なのに思ったより神通力持ってかれてちょっと疲れたわぁ」


達成感を胸に双葉の近くに寝そべった私はそのまま押し寄せる疲労感に身を任せ、再び惰眠を貪り始めた。





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