後編
うわぁ〜 すっご〜い
これは語彙力なくなるね・・・
外に出た瞬間に広がったのは
一面に広がる幾何学的な模様を描く
手入れされた植物たち
「どうしました?」
感動してる私を不思議そうにみて聞いてくる
日々見慣れているこの体が驚いていることが
不思議なのだろう
「いえ なんでもありません」
「そうですか?
もう少し ああしていただいてよかったのですよ?」
「どういうことでしょう?」
「可愛かったので」
は?髪の毛で見えていないじゃ・・・
いや みえてないんだね
けど見えていないからこそ
そういうのに敏感になるんだろうね
「お上手ですね」
「本気にしていないんですか?
僕は あなたのことが好きなんですよ?」
体がですよね?
「本当にこの花畑の中で
こんな風に輝けるなんて
君だけなんだから
僕は君のことが好きなんだよ
美しい花のような君のことが」
・・・・美しい?
美しい花ような体がっていうことだよね?
やっぱ大好きなんだよねぇ
中身が変わっても何にもわかんないんだからねぇ〜
「そうですか・・・」
「・・・」
「第一王子さま〜お嬢様〜
お茶の用意が整いました〜」
「あら ありがとう
コメット様 お茶にいたしましょうか」
「あ ああ・・・」
どうしたんだろう?
思ったよりも反応してくれなくて
悲しかったのかな?
可愛いところあるね
まぁ 王子といっても
まだまだ 子供だよね
ま 私も不登校だったから
あんまり常識ないんだけどねぇ〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あれから数日たったけど
まだ 体は目覚めないの?
・・・まぁ 仕方ないのかもね
結構衝撃あったし
向こうで起きたって
体とか動かなくなってそう・・・
ていうか なんか今日騒がしくない?
「お嬢様!よかった!
起きていらっしゃいますね!
今から 準備させてもらいますが
よろしいでしょうか?」
「え ええ・・・」
ええ?とっさにokしちゃったけど
どうなってんだろう?
「ねぇ」
「はい?どうしました?」
「今日はみんなどうしたの?
忙しそうにしていますが」
「あぁ お嬢様は起きたばっかりでしたね
第一王子様が突然王太子になって
王都にお嬢様が次期王妃として召集されました」
「・・・・そう」
なんで?
いや なんとか返事はできたけど
どうしよう・・・
王妃なんかなりたくないんだけど・・・
めんどくさそうだし
最近調べててわかったけど
婚約、結婚の過程で髪の毛を上げていく文化なんだよね
絶対に嫌なんだけど・・・
目とか合わせられないし・・・
なんとか合法的に避けられないかな?
そういえば この家の領地と王都の間に
森とか崖とかあったと思うんだけど・・・
馬車とかでいくんだろうし・・・
なんとか・・・できる・・・?
その方向で頑張ってみようかな?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「お嬢様!準備できました!」
「よし いくぞ!
早く出ねぇと間に合わねぇぞ!
お嬢様!早く乗りなさってくだせぇ!」
「ええ」
何か張り切った顔で乗る愛シュリーに気づかなかったのは
彼らの落ち度かもしれない
だが みていたとしても
おそらく王妃としての教育を考えて張り切っているのだろうと
誰でも思っただろう
「お嬢様!これから森に入ります!
中には色々いますので
少々気をつけていてください!」
「わかりました!」
どこかに崖みたいなものは・・・
でも 落ちたらどうしよう
この世界には魔法っていうものがあるらしいけど
全然練習できてないし・・・・
こんなことになるなら昨日のうちにしとけばよかった
でも なんかできるってこの体が言ってるみたいに思えるんだよねぇ
ぶっつけ本番だけどやるしかないよね
「少し 花を摘みに行きたいですわ」
「わかりました
この俺を連れていってください」
「このばか!お嬢様が花をつむって言ったら
あれぐらいしかないでしょ!
心配しないでくださいお嬢様
私がついて行きます」
「え?あれってなんだよ?」
「はぁ〜 お嬢様 いきましょう」
「大丈夫かしら?」
「ええ 大丈夫ですよ
さぁ 行きましょう」
「お〜い!あれってな むぐっ!」
先ほどまで叫んでいた一人の護衛を
もう一人の護衛がさすがにと思ったのか
口を塞いだ
しかし彼は好奇心・・・忠誠心がすごいらしい
手を振り払ってついていってしまった
そこで彼は崖に消えていくアイシュリーを見つける
きゃあああああ
こえ〜〜〜〜〜!!
えとえとあれだ
”ウィング” そう念じた途端体に浮遊感を感じる
おぉ〜これ なんか気持ちいい・・・
さてと・・・
これからどうしようかなぁ〜
張り切って出てきたけど
森の中でどうやって過ごせばいいとかわからないし
この髪 邪魔だし・・・
切るか・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
森の中にアイシュリーが消えて行方不明となった後
アイシュリー宅にて頭をさげる少年が一人いた
「申し訳御座居ませんでした!!!
僕が無理を言ってしまったばっかりに!
あなたたちの娘様を!」
「王太子殿下 頭を上げてください」
「しかし・・・」
「王太子殿下 あなたは次期国王です
多少は捨てることを学んでください」
「何を言っているのです!
彼女はあなたたちの!」
「その代わり 私はあなたを許すことはないでしょう
さぁもう帰ってください
私としては帰るときに死んでくださればいいですけどね」
「貴様!今のはさすがに!」
「良い・・・
私はそういうことをしたのだ・・・・」
「・・・・」
「失礼しました・・・」
「あなた・・・・」
「私は大人気ないことをしてしまった・・・
原因を作らなければ・・・心が持たなかったんだ・・・」
「いいんですよ・・・
それだけ あの子の存在はデカかったんですから・・・」
「私はどうすればいいんだ・・・」
読んでくださりありがとうございました
まだ続きます