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愛とはなにか
「…ルカは、ルカはものなんかじゃない」
「あなた達になんか絶対に渡さない」
「私だって、ルカが好きなんだから」
優香は今まさに気づいた。他の人とルカの好きということの違いを。
独占欲だ。
それはドロドロしていて、汚いものだ。
それが自分の中にあることを受け入れられなかった優香。
だが、ミーシャや他の冒険者に気づかされた。
自分の汚いところを。
「Sランク冒険者だからルカが好きなの?強いからルカが好きなの?」
「違う。そんなことだけで私はルカが好きなんじゃない」
「眠い時のへにょってなった耳とか、私のご飯を美味しいって食べてくれる所とか、私を愛してるって言ってるところとか、全部含めてルカが好きなの」
「あなた達にルカの良さは分からない」
と、大声で叫ぶ。
「何生意気に言い張ってるの。やっちゃいましょ」と、ガータイが言う。
その瞬間だった。
「何をやるんだ」
「ルカ」
「ルカさん…」
「良かった、無事か」
ルカは他の人たちを目に入れることも無く、私をさっとお姫様抱っこをする。
そしてルカは無言でその場を立ち去ろうとした。
「待ってください、なんで、なんでそいつなんですか」とミーシャは泣きながら叫ぶ。
「愛しているからだ」
ルカは溜息をつき、
「俺の愛するものを傷つけようとするのは本当の愛なのか」
と言い捨て、帰って行った。




