手作り料理
家に着くと手を洗い早速取り掛かる。
「えーと、昆布と鰹節で出汁を取って…。あ、計量カップがない…。適当でいいかな…」
と、独り言を言いながら真剣に作る優香。
それを愛おしそうに後ろから見つめるルカには気づかない。
「卵をといて。お肉入れて。よし、あとは蒸すだけだ」
と、楽しそうに独り言を言いながら作る。
「もう出来るのか?凄いな、ユウカは」と、優香の後ろに立ち、料理を眺める。
「うぅ、ありがとう。他にも作るから待ってて」
トントントン、ジューという音を聴きながらルカは今までにない幸せを感じとっていた。
「よし、出来た!!」
ルカはお箸やらスプーンを準備しておいてくれたので直ぐに食べ始めることが出来た。
優香は心配そうにルカがひと口食べるのを見つめる。
「すごく美味しい。
ユウカは料理上手なのだな」
と、ルカは優香の目を見つめながら言う。本当に美味しかったようで耳がピンと立って、尻尾もすごく揺れている。
「口にあったなら、よかった」と、安心しながら優香はご飯を食べ始めた。
「これはなんという料理なんだ?」
「茶碗蒸しと、鶏肉の生姜焼きだよ」
「チャワンムシ…。チキチキをガリジャーで焼くと、こんなに美味しくなるのか…」
「ユウカが番いで嬉しいよ。番いとは不思議だな。足りないものを埋め合える関係になっている」
「足りないもの?」私にとって、ルカはなんでも出来るというイメージだったのだ。
「ああ、狼獣人は力こそ強いが、料理とか、細々したものは苦手なんだ」
「そうだったんだ。役に立てるなら嬉しいよ」
「ああ、ユウカがいてくれて嬉しい」




