同居の始まり?!
「ルカ兄ちゃんとユーカが番いなんだね!じゃあ、ユーカが僕らの家に来たのも運命って事なのかな。運命ってすごいね!」
と、リトくんがニコニコしながら言うのにルカさんが私を横目に見ながら答える。
「ああ、運命だ」
ルカさんの声は甘い。そんな声で話しかけられるのは初めてでどうしていいか分からなくなってしまう。
落ち着かなくて、リサさんたちの方に目をそらすと、
「リサ、今日のご飯もすごく美味しいよ」「うふふ、ありがとう」
と、2人はイチャイチャしている。
ご飯を食べ終えると、
「今日も美味しかった。ありがとう」とルカさんが言うので私も慌てて「あ、ありがとうございました」とお礼を言う。
「いいのよ、お礼なんて。私達はユーカの保護者なんだから」と、ルカさんを少し睨みながらリサさんが言った。
「じゃあ、帰る。もちろん、番いと一緒に」とルカさんが言うと、リサさんが少し怒って言った。
「だから、ユーカは今日起きたばかりなのよ。まだ環境もなれてないだろうし…」
「番いとは常に一緒にいるものだ」と即答するルカさん。
「リサ、もう何言っても聞かないさ。番いと離される辛さは俺たちが1番知っているだろ」
「でも、ルカ分かっているな。ユーカは耳無しなんだ」と、ルクスさんは忠告する。
私は耳無しだからなんなんだろうと思ったけど、それを口に出せる雰囲気じゃなかった。
「ああ、分かっている。大切にする」とこちらを見つめ、微笑むルカさん。
ルカさんの微笑みにドキマギする私。
「出会って一日で同棲だな」と、ルクスさんが茶化すと、「家族になるから同居だ」と真顔で答えるルカさん。
か、家族?と困惑していると、ルカさんに手を引かれてルカさんの家に連れて行かれた。
ルカさんは私の歩調に合わせてゆっくり歩いてくれた。
私を見ることはせず、回りをキョロキョロしながら忙しそうに歩いていたので、何も話さずにルカさんの家までついて行った。