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出逢い

「おかえりなさい」と、リサさんとリトくんが出迎える。


私はどうしていいかわからず、ただ、居間に待ちぼうけた。


「え?耳無し?!」と背の高い大きな男の人が驚いて言う。 もう一人の男の人も余程驚いたのだろうか、目を見開き私を見つめてくる。


「あ、あの、お世話になります。優香です」と私が言うと、リサさんが今まであったことを話してくれた。


「なんだ!そうか、追い出したりしないから安心していいぞ。ユーカ、俺はルクスだ。よろしく」

と、手を出されたので、握手しようと思い手を出そうとすると、ルクスさんの手をもう1人の男の人がすごい勢いでたたき落とした。


「何するんだ、ルカ」と、ルクスさんは苛立ちつつ言った。


「俺の番いに触るな」


その場がシーンとなった。私は番い?ってなんだろうと混乱していた。ちょうどルクスさん達が帰って来たので聞けず終いだったのだ。


「ル、ルカ。確かに耳無しは、なかなか番いに出逢えなかった獣人の番いになることが多いわ。でも…だからと言って…」と、リサさんは慌てて言った。


「ルカ、本当なのか?」と、真剣な顔でルクスさんが言う。


「間違いない。俺の番いだ」


「ユーカは、ルカ兄ちゃんの番いなの?やったー。これでユーカと離れ離れになることは無いんだ」と、リトくんがその場に似合わない明るい声で言った。


「私が、番い?」と、疑問を声に出すと、リサさんが答えてくれた。


「ユーカ、よく聞いて。番いって言うのは、」

「まだ説明してなかったのか」

「さっき説明しようとしてたの。あのね、番いって言うのはね、」とリサさんが説明しようとすると、


「番いは、この世の全てだ。番いは互いに愛し合い、互いを幸せにする存在だ」とルカさんが割り込んできた。


「ル、ルカさんと私は番いなんですか?」


「そうだ」と、私の目を見てルカさんは答えた、


「でも、どうやって分かるんですか」私には何も感じないので全く検討がつかなかった。


「魂が惹かれ合うんだ。獣人は匂いを感じ取れる。番いがそばに入れば必ず見つけられる」と、ルカさんは私の目をじっと見続けて言った。


「でも、私にはわかりません。本当に番いなのか…」私は恥ずかしくなり、目を逸らす。


「番いに嘘はつかない。俺の家に来い」と、ルカさんが私の手を引こうとすると、


「いや、ちょっと待って。まだユーカは今日、目覚めたばかりで、混乱してるのよ。それにご飯だって食べてないわ」とリサさんが言った。


「そうだぞ、ルカ。番いに出逢えて興奮してるかもしれないけど、落ち着け。ユーカは耳無しなんだ。あまり早急にことを運びすぎると、ダメだ」


「とりあえずご飯を食べましょう」



リサ「番い説明するのルカに取られた…。」

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