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眠る前に

真っ暗なクリスのいる部屋

パチッと音がなると電気がついた


「クリス、起きたの?」

「リズルさん」


ベッドに座り、外を見ていたクリス

クリスを確認するとリズルはクリスの側へと近寄る


クリスの隣に座ると

「眠れないの?」

と、問いかける

「…うん」

と、クリスが答える

「そっか、でもまだ日も明けぬ時間だから…寝ないと」

「…うん」


すぐ会話が途切れて、しばらく外を見る二人


「リズルさん」

クリスが少し寂しそうな顔でリズルを呼ぶ


「なに?」

「アリスは?」


クリスの問いかけにリズルは少し考える


「今日午後、会う?」

「いいの?」

「ああ、でもしっかり休んで元気にならないとね」


そう言われると、ジィーっとリズルを見つめるクリス

「じゃあリズルさん」

「なに?」

「一緒に寝てくれる?」


リズルは、少し驚いたあと、困った顔をして答えた

「うーん…それは構わないのだが」

「?」

「すまないな、ずっと動いてて汚れててな…」


リズルの言葉を聞くと、クリスはピョンとベッドを降りて、リズルの目の前に立った


「じゃあ、お風呂入らなきゃ!」

「ああ、そうだね」

「私も入る!一緒に入る!!入りたい!」

「え?」

リズルは、驚いた顔をする

「だめ?」

クリスは、少し悲しそうな顔をしてリズルを見つめる


そんなクリスを見て、リズルはクスッと笑って答える

「そうか、じゃあ一緒に入ろうか」

「うん!」

とクリスも笑って答えた




その頃、会議室では、アーベル大佐が、机に並べている資料を見つめて考えていた

「ルーグ家と上層部は何を…」


突然、ガチャっと会議室のドアが開いた

「あっ、アーベル大佐」

名前を呼ばれて、ドアの方を見る

「ノーツ医師。なぜここに?」


「んー、ちょっとね。アーベル大佐こそ何を?」

アーベル大佐の所へ歩きながら問いかける


「気になることがあってな」


ノーツ医師は、アーベル大佐の隣につくと、机の資料を一枚取って確認する

「これルーグ家の家系図じゃん」


「そうだ、ルーグ家は昔は、双子の災害のあと、すぐまた双子が生まれているんだが」

「記録では、そんな感じね」


「資料を確認しても、やはり数十年、双子は生まれていないという記録になっている」

「生まれていたけど、今回のように隠していたのかしら?」


「魔術による災害、紛争は起こっていない事を考えると、それは無いとか思うが…」

「うーん、そうね…。じゃあもう双子の災害は無いとか」


「そうであれば、今回、上層部が慌てることもなかろう」

「それは、黙っていたことに怒っているとか?」


ノーツ医師の言葉にしばらく無言になるアーベル大佐


「上層部は何か隠している気がするのだが…」

「それに、クリスが能力0の件も…」


「気づいていたのか」

「もちろん。不思議よね、アリスは測定不能な程の強さで恐れているのに、誰も話題にも出さなかったのよね」


「あぁとにかく、双子の家を徹底的に調べなければならないな…」

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