昼飯と部活の内容
そうしてあっという間に、6日と言う月日がたってしまい、体験入部当日になっていた…。
午前中の授業が終わり教室のチャイムがなる。
この学校には学食と購買の2つが存在している、生徒の中にはパンが食べたい者や
ご飯物や麺類などが食べたい者など、様々いるため2つ存在してるらしい。
まぁ俺はたまに購買ほとんど学食のタイプだ、弁当と言う選択肢はあるのだが
俺の家は共働きで、弁当など頼めば冷凍食品オンリーになるのが察しがついてた。
なので親から毎月5千円貰ってそれで一ヶ月しのげと言われたが、毎日学食だと
貰った5千円では足りなくなってくるし、それに毎回学食だと飽きてくるため
たまに購買を利用させてもらってる。
今日は体験入部当日なためチラシと共に冬寺と学食に来ていた。
「輝は何にするの?やっぱ名物のカレー?」
「いや俺は今日は安く済ませたいからうどんにするよ。」
うちの高校には最大10辛まである激辛カレーが学校の名物となっている。
まあ、10辛を食べれた人は今までで2人しか居ないらしい。
てかその2人はレジェンド級決定だけどな…。
「そっか~う~んじゃあ俺はたぬき蕎麦にしようかな。」
「うどんに蕎麦ってまぁ冬寺が食べたいならそれでいいだろうけど。」
券売機でうどんの券を買う、そんで食堂のおばちゃんに渡して
おぼんにうどんを乗せてもらうだけだ。
あとは空席を探して席について食べるだけ。
「やっぱ学食のコスパはうどんだよな~、ただのかけうどんだと150円と言う破格な安さで済むし。」
「でも具材何も無いじゃん、せめてきつねにすればいいのに、たった50円しか違わないのにさ~。」
ウチの学食で一番安い品は、俺が食べているただのかけうどん、値段はなんと150円。
その次に安いのがきつねうどんとかけそばだ、値段は200円、まあそれも安いのだが
俺は余った小遣いをネトゲに課金したい、なので出来るだけ安く済ませたいと言う性分だ。
俺の月の小遣いは千円と言う安い小遣いになってる、理由は学食の5千円出しているから
これから小遣いは千円ね、らしい。
そのため毎日キツキツになっている、だから俺は迷いなくかけうどんを週3で頼んでいる。
「あのな俺のお財布事情知ってるだろ?」
「まあそうだけど、週3でかけうどんとかで飽きたりしないのかなと思って。」
確かに、週に2回ほどうどんに飽きてくるので、少しだけ贅沢して300円の具なしカレーや、
いいことがあると奮発して450円のカツ丼を頬張ったりしている。
まあ入ったばっかでボッチ確定だったのを、冬寺が救ってくれた時が今のところいいことだったが。
「確かに飽きてくる、そのために週2でうどんじゃないの食べてたまに購買でパンとか買ってるんじゃないか。」
「うんそうだね輝はネトゲ大好きだもんね…、それより、良くチラシを見たんだけど体験入部体操着だってさ。」
「冬寺知らなかったのか?分かりやすい所に書いてあっただろ…。」
あからさまに俺は溜息をつく…
「いやさ、今日だったから一応不備が無いようにチェックしたら書いてあってさ~。」
そう冬寺はズボラだ、性格がお調子者で赤点ギリギリタイプだが、とにかくチェックは当日、
そのせいで忘れ物は月1のペースで忘れてくる…。
前日かその前にチェックしろよと言った時には前日?ダメだよ肌の手入れと髪の毛の手入れに時間かかるし、
時間があるのは当日の朝の5分ぐらいかな、髪の毛のセットがあるし、だそうだ。
さすが万年モテたい症候群なだけはある…。
「放課後迎えに行くから着替えはトイレとかでいいか。」
そうして俺と冬寺は、他愛無い話をしながら昼休みを満喫するのであった。
そして放課後になり俺は冬寺を迎えに行く、あっちの方が早く終わっていたみたいで
教室の椅子に座りながら、暇つぶしにパラパラマンガを書いていた。
勉強する気全くなしに俺は見えたが、クラスも違うのしあまり言っても効果がなさそうだったので、
さっさっと頭の中のを切り替えた。
「冬寺迎えに来たぞ、これから体験入部に行くから準備はいいか?」
「あっ輝~準備はバッチシだよ~、じゃっ行こうか~。」
俺達はトイレで体操着に着替え体験入部する部室へと向かっていた。
が、歩いて居ると簡単に部室は見つかったのだが、どう考えても部室にする部屋ではなさそうに思えた。
理由は廊下端の地下一階、どう見ても物置部屋にしたほうが良いと思えるくらいの外観だったからだ。
なぜこんな辺鄙な所に部室を作るのか分からない、しかもここは1年生の間で絶対物置部屋だよな~、
とまで噂されてたため、誰も部室だとは思わないだろう。
ゆっくりと部室の扉を開けると、40人ぐらいだろうか、結構な人数の人たちが部室の中に集まっていた。
まあその中の30人近くは男子だ、だが女子の中にひときわ綺麗な女子が居た、そう天乃榛香さんだ。
それを予測すると30人近くの男子は、きっと天乃さん狙いで体験入部に来たんだろう。
なんて下心見え見えなんだろう…、同じ部活ならいつかは自分に振り向いてくれるかもとか考えているのだろう。
「いっぱいいるな~なぁ輝。」
「だな冬寺、だけどきっと男子の大半は天乃さん狙いだぞ…。」
「あっやっぱりか~。」
「じゃないとこんなに居るのがなんか不自然だろ?」
俺達はバレないようにヒソヒソ声で、男子達が天乃さん狙いだろうという推測をたてる。
まぁ、そうでもなきゃ得体の知れない部活に、失礼だがこんなには来ないと思う。
その後も5人ほど来て体験入部が始まる時間になった。
その時、部室に顧問の先生と部長さんと副部長さんらしき人たちが入ってきた。
「今年はいっぱいですね、去年は最大で20人ほどだったのに今年は倍ですよ、まぁ
この中の人達の中で、どれだけの人が残るかは不明ですが部員0は免れてますからね。」
そう、マッドブラウン系の髪色の男性が言っている、多分この人が部長さんなんだろう。
その隣りにいるのは、まるで蜂蜜のような髪色をしているハーフ美人。
見た感じフランスやイギリスなど、欧州辺りにいそうなイメージだ。
ハーフだと気づいたのは、瞳の中がとても濃い暗めの茶色をしているため。
外人の瞳の色素は確か薄いはずだ、その瞳が濃いのだからきっとハーフに違いない、
と予測できるのである。
「そうですね骨がある生徒がどれだけいるかもですが…」
その時顧問の先生らしき人が話し始めた。
「今日は冒険部の体験入部に来てくれたことを感謝する、ウチは部員が他の部活より少ないため
出来るだけ部員が欲しい、後々を考えてだが。」
顧問の先生は見た目とてつもなく厳つい、まるでどこかの組にでもいたんですかと言わんばかりの
厳つさだ、髪型はとても短いベリーショート、髪色は先生としていいのだろうかと思う金がかった
アッシュだ、まぁ厳つすぎて髪色のことなんか絶対に聞けないけど…。
だがうちの学校にあんなに綺麗なハーフ美人がいたとは、まあ3年生のことなんて高校入って
るけど、ボッチだから情報が入らなかったんだろうな…。
カミモト
「じゃあ神本あとは任せた、俺は職員室に戻ってるから何かあれば呼びに来い。」
「はい顧問、了解しました。」
そう言って顧問の先生は部室から出て行った。
「それじゃあ、これからウチの部の説明をします、ただし、これから喋ることは嘘など無い真実だけを
話しますのできちんと聞いてくださいね。」
なぜここで嘘など無い真実だけを話すって言うんだ?
そんなの言わなくてもいいんじゃ…、いや言わないと信じてもらえない
とかのたぐいなのか?
でも言わないと信じてもらえないって、冒険って言うなの山岳登山とかの部活なのか?
「まずウチの部活は部活動を行う所はここじゃありません、まぁ簡単に言うと異世界です。」
へ…?今なんて…、異世界って言ったよな俺の聞き間違いか?
いや、いくらなんでもあんなに真剣に喋っているのに聞き間違えるはずは無いよな…。
他の皆も呆然としてる、そりゃ異世界なんて口に出されたらいくらなんでもそうなるか。
「まぁ、異世界って言えばこう言う反応すると思ってましたよ、私達も一年の時そうでしたし。」
そうでしたしってなんてあっさりと…、この状況を誰しもが飲み込めて無いと思うぞ…って、
天乃さん?なんであんなに普通にしてるんだ、てか何かウズウズしてないか?
まるで何かを待ちきれないと言わんばかりの表情だ…、ここにそんなに凄いことが?
…異世界…、その言葉が頭をよぎる…、いやまさかそんなラノベみたいな展開があるはずない、
でももしあったとしたら?
「私達の活動は、異世界で冒険者として異世界生活を楽しむことです、冒険者、
いわゆる現実のロールプレイングですね、ただし一歩間違えれば怪我をします、
まぁ今まで死んだ人は0人なんでそこは安心してください、私たちは自分のレベルにあった
仕事しかしないので。」
その言葉に驚きを隠せない、てか怖がっている人もいるし、確かに死んだ人などの
フレーズが出ればいくらなんでも怖くはなるか…。
まるでリアルオンラインゲームじゃないか、でも異世界なんて存在してたとしても
どうやって行くんだ?
その頭の考えが読み取られるように神本部長が話す。
「では、これから異世界に向かいます、君たちはきちんと護衛がつきますし、
安全な依頼をこなすので、君たち襲って来ることは全く無いから安心してください。」
護衛ってそんなに危ないのかよ、まさか部活って言っときながら俺達に何かするんじゃないのか!?
「アリシア、そろそろ皆を呼んどいてそろそろ部活動するから。」
「もうとっくの前に呼んでますよ、多分ドアの前付近で皆待機してるはずです。」
「さすが副部長、気が利くね、じゃあ入ってきていいよ~。」
そう言った途端に制服を来た人たちがゾロゾロと入ってきた。
青いバッチ、3年生だろうかとてつもなく顔が怖い人がいる。
髪色はワインレッド、顔は怒ったら殺されるであろう強面顔…。
髪もツンツンさせてるしマジでやばいよ。
もう永遠に生きて行けないんじゃないかと思い、
俺は諦めることにした。
アマノ ハルカ
天乃榛香
同じく高校 船城学館高等学校 普通科1年 中学 積北中出身
中学の部活は、弓道部 、全国大会1位の実力者
年齢15 誕生日4月29日
積北中では、学校いちの美少女で、部活が忙しいと言う理由で、10人近くの男子の告白を断る。
そのルックスの良さから、高嶺の花と影で呼ばれていた。
女子からもそれなりに人気あり、そのせいで一部からとてつもなく嫌われていた。
性格明るく笑顔が素敵で、運動神経は抜群、学業も普通より少し出来るため
、周りから人気あり。
趣味ボルダリング(腕が鍛えられるため)、茶道(お茶が好きだから)。