1/5
缶の中の怪物
智史君は、自動販売機でジュースを買って飲みました。なんだかヌルヌルです。飲み終わると缶の底から、
「ゲロゲロ!」
と鳴く声が聞こえてきました。
慌てて缶の中を覗くと、飲み口を通らぬほど大きなカエルがうずくまっていました。今のヌルヌルとした舌触りはこのカエルの仕業だったのです。そうと知ると智史君は、急に気持ちが悪くなりました。
それだけではありません。しばらく見ているうちに缶が破裂し、智史君の目の前に巨大なカエルが姿を現しました。智史君はこのカエルから逃げなければなりません。
あと1秒遅れたら、カエルに飲み込まれたかもしれない!
という時でした。
「スポーツカー2000」という車に乗った若い男が、智史君を乗せてくれました。そしてカエルを近くの海に投げ込みました!
「ゲロゲロ〜!」