土と火の戦士 その2
レオ・バレッタは再びショットガンナーの前に立ちふさがった。
その頃、上層部も出撃の仕度をしていた。
[良いか。今回の任務はショットガンナーの始末。そして改造人間の始末だ。その為なら手段を選ばない。必ず始末するのだ。生かしておけばいずれ我々の障害になる。ここで始末するのだ][元老院様。もし今回の任務で失敗したら………][その時はこの兵器がある。良い実験になるのだよ][左様ですか?ですがあの兵器はまだ研究段階です。まさか大陸の生態系を変える生態兵器など………][……最終的な判断はワシがする。まずはどこまで押さえられるかだ。判断はそれからでも遅くはない]
[レオ。1つわからない事がある。教えてはくれないか?なぜ人間はもろい?][もろい?いや、違うな!お前は知らないだろうが弱き者だからこそ可能性があるのだ。可能性があるから寄せ集まるのだ!それがわからんお前は既に終わっている。三途の川の渡し賃程度に教えてやるさ][ホウ。可能性な。面白い。人の可能性など雨水にも足らん事を教えてやろうではないか?]
ショットガンナーの気迫が上がる。森がざわめき鳥は飛び立つ。その合間を縫ってレオは飛び上がる。鳥を踏み台にし、高く舞い上がった。
ガッシュッと音を立て、レオの両肩のバズーカーがターゲットを狙う。
[ウン。安定している。その調子だ。レオ]レオと融合したチャンクが彼の精神で語りかける。[チャンク!火を放て!][ヨッシャ!イッタレー!]
ズバーン!
大陸を揺らす様な衝撃が走る。
[なんて衝撃だ!アドニス。大丈夫か?][アア。なんとかな。殺ったか?][いや、爆風でわからない]
ショットガンナーは銃弾を手のひらで止めていた。そのままクルッと飛び乗り銃弾をかけ上がる。空中でレオを追いかけ二人はクロスする。
[さすがだな。我輩が認めた男はそうでなくてはな。今の攻撃でわかったさ][死を飲み込んだ男の力だ!お前にはわからんだろう][ホウ。死線を越えた力か?なら我輩も見せなくてはいかんな。ショットガンナー!オーバーデッドモード!]
鈍く緑に輝くショットガンナーは既に人の姿ではなく獸の姿だった。腕に二本の爪を持ち、狼の様な顔立ち。筋肉は躍動し、トゲの様な鱗を背負った男。
[ガウルルウッ!これが俺の姿だ!見せたのはお前が初めてだがな。正直恐いよ。初めての実戦でね。さあ、始めようか。盟友よ][ちょうど良い。そうでなくてはな。人間のお前とは既に決しているのだ。三年前のマリアが死んだあの日]
二人は宙を飛びながら会話した。
[元老院様!空をご覧ください][なんだ?あの野獣は?それにあの男。何者なんだ?][奴はレオ・バレッタ。この大陸の保安官です][………と言う事は、一緒にいる奴が………][おそらく………ショットガンナー。常人に出来る業ではありません]
[レオ。少し腕試しがしたい。良い実験体がいる。待っていろ。邪魔者を蹴散らしに行く][止めろ!ショットガンナー!これ以上被害者を出すな!]ショットガンナーはレオの話を聴かず上層部に襲いかかる。
グオラァウ!
大きく泣き叫び腕を伸ばす。彼の腕に触れた兵士が次々に倒れていく。腕を元に戻し、倒れた兵士の血を舐める。[ヒッ………ヒー………打て!ウテーイ!]ズガガガガガッ。兵士たちは拳銃を構える。体にめり込んだ銃弾を弾き返すショットガンナー。再び倒れていく兵士。[ヒッ………ヒー………引け!ヒケーイ!全軍後退!]
ガウルルウッ!
超人的な跳躍力で跳ね上がり、爪で貫くショットガンナー。
[ザット200。そんなもんか?弱き者よ。立ち去るが良い。今なら伝えられる。我輩の力を!]
[なんという惨劇。一瞬で上層部を蹴散らしやがった。奴は進化している。三年前より][レオ!しっかりしろ!お前には絆がある!仲間達の。散っていった戦友の!]
[ウオーミングアップは充分だ。さあ、行こうか?レオ君。俺達の次元へ]
[元老院様!ご報告致します][しなくて良い!クッ………完敗だ。我々が甘かった。奴は既に人間を越えている。後は………この大陸ごと爆破するだけだ。任務失敗][元老院様。ご決断を][サテライトの使用を許可する。生態系を完全消滅させる生物兵器サテライト。今すぐ発射準備を][ですが元老院様。あれは開発途中で…………][良いんだ!責任は私が取る!ここで食い止めるのだ!][………かしこまりました]
続く




