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第5話:七人の娘、七つの性(さが)

私たちは、同じ人工子宮の中で七人の人間の赤ん坊が形成されていく様子を見守っていた。全員が女の子だった。すでに肌の色や身体的特徴によって、どの子がどの夫婦の子なのかを見分けることができた。


私の娘は、2012年1月7日、オランダ全土を覆い尽くす激しい吹雪の中で誕生した。

夫と私は彼女を腕に抱いた。彼女は息をのむほど美しかったが、生まれた時、眠ったままだった。


「彼女の遺伝子コードを分析したところ、人格特性の極端化――“傲慢”が確認されました」

主任科学者ネイサンが説明した。

「そのため、研究対象コードネームは**スーペルビア(Superbia)**としています」


私はその人格特性を気にしなかった。何より、彼女は私の愛しい娘だった。そして王族である以上、誇り高さはむしろ相応しい。


「名前はどうする?」と夫が尋ねた。


「この子は強い心を持っている。吹雪の中で生まれたのだから、人生のどんな嵐も乗り越えるはず」

私は確信をもって言った。

「名前はメイヴ。――オランダの戦士女王よ」


その名を聞いた瞬間、メイヴは美しい青い瞳を開いた。

白い肌、雪のような白髪、氷のような蒼い瞳。まるで幻想小説から抜け出してきた王女のようだった。


4月15日。

雨も風もない、灰色の雲に覆われた穏やかな日。

イスメネと夫が研究所を訪れ、娘と対面した。二人は涙を浮かべながら娘を抱き、その子も一緒に泣いた。


「……なんて美しいの」

イスメネは囁いた。

娘は淡い灰色の髪と鋼のような青い瞳を持っていた。


「マンダネにしよう」

夫は感極まった声で言った。


そのとき、科学者たちがマンダネに“怠惰”の人格特性が確認され、コードネームが**アケディア(Acedia)**であると告げたことに、二人は気づかなかった。


6月21日。

オランダは記録的な熱波に見舞われていた。

サキナと夫が研究所に到着し、生まれたばかりの娘を見た瞬間、サキナは息をのんだ。


「なんて美しいの……神様……!」

娘は、笑いながらこの世に生を受けていた。


「この子の名前はハニヤだ」

夫は涙を流しながら言った。

「こんなにも幸せそうに生まれてきたのだから」


ハニヤは小麦色の肌、濃い灰色の髪、ターコイズブルーの瞳を持っていた。


科学者たちは、彼女に“色欲”の人格特性があり、コードネームは**ルクスリア(Luxuria)**だと説明した。しかしサキナ夫妻は、神への感謝と喜びに包まれ、その言葉を聞き逃していた。


8月4日。

完璧な夏の日。

レオンティーンと夫サンダーは、娘と対面した。

娘は白い肌に白髪、金属のような青い瞳を持っていた。


「まあ……! メイヴとそっくり! 双子みたい!」

レオンティーンは声を上げた。


「養子縁組なんかより、ずっといいな」

サンダーは感嘆した。


「比べものにならないわ!」

彼女は笑った。


「名前はどうする?」

「ずっとエリザって名前にしたかったの」


「じゃあ、エリザだ!」


科学者たちは静かに、エリザに“強欲”の人格特性があり、コードネームは**アヴァリティア(Avaritia)**だと告げたが、夫妻は娘から目を離せなかった。


9月17日。

ナツミの娘が誕生した。

白い肌、灰色の髪、翡翠のような青緑色の瞳。繊細なアジア系の顔立ちをした、美しい子だった。


「ミナ・サワダにしましょう」

夫が提案した。


「このお子さんには、“嫉妬”の人格特性が見られます」

ネイサンは落ち着いて言った。

「コードネームは**インウィディア(Invidia)**です」


「嫉妬……?」

夫は不安そうに尋ねた。


「嫉妬深い性格に育つ可能性があります。ただし、適切な育て方で制御できるでしょう」


10月10日。

次はバレラの番だった。

娘は濃い肌色、黒にも見える濃灰色の髪、コバルトブルーの瞳を持っていた。生まれた瞬間から、怒りを帯びた表情をしていた。


「世界で一番美しい子よ」

バレラは誇らしげに言った。

「名前はベネシャ。我が家への祝福だから」


「彼女には“憤怒”の人格特性があります。コードネームは**イーラ(Ira)**です」

ネイサンは淡々と告げた。


「素晴らしい」

夫は満足そうに答えた。

強さと自己主張――それは、彼らにとって誇るべき資質だった。


12月2日。

マリサの娘が誕生した。

温かみのある小麦色の肌、灰色の髪、空色の瞳。


「一番かわいい!」

マリサは歓声を上げた。


「名前はどうする?」

夫が尋ねた。


「あなたはどう思う?」

「うーん……カイラは?」


「いいわ、カイラ!」


科学者たちは、彼女が“暴食”の人格特性を持ち、コードネームが**グラ(Gula)**であると伝えた。

しかしその言葉は、幸福に包まれた夫妻の耳には届かなかった。


こうして――

七人の娘が生まれた。

七つの人格特性を宿した、七つの運命が、静かに動き出したのだった。

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