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転生聖女ー運命に抗う姫と三人の皇子ー  作者: 日昇
第四章 三人の皇子と後宮動乱

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一、謀反

玲莉(リンリー)は朝餉を食べ、紅玉(ホンユー)宮で蘭玲(ランリン)への文の返事を書いていた。

(何て返事書こうかな・・・父上にはまだ会っていないから、例の人の骨の話はできないし・・・そうだ、紅玉宮の侍女たちや護衛の袁馨(ユエンシン)さんのこととか姉上に教えないと)

玲莉は蘭玲の文を読む姿を想像しながら、鼻歌を歌いつつ、文を綴っていた。

春静(チュンジン)が慌てた様子で、玲莉のもとに走ってきた。

玲莉は咄嗟に文を寝台の枕の下に隠し、平然を装いつつ、どうしてそんなに慌てているのか尋ねた。

「玲莉お嬢様、陛下がお呼びです」

「陛下が?」

春静は急いで衣を用意し、淑惠(シューフェイ)と共に、玲莉を着飾っていった。


「皇太子妃は本当にお綺麗ですね。皇太子妃を巡る争いが起こるのも無理がありません」

「いえ、淑惠さんと春静のおかげですよ。ありがとうございます」

玲莉の美しさは傾国の美少女と言っても過言ではなかった。




玲莉が袁馨を連れて皇帝のもとに向かっていると、李義(リーイー)に出くわした。

李義も正装をしており、皇帝に会いに行く様子だった。

「義、どうしました?そんなに私を見て」

「いや・・・」

李義は玲莉の美しさに見惚れて言葉を失っていた。

「玲莉も父上に呼ばれていたのですか?ということは・・・」

李義は何か思い当たる節があるようで、笑みをこぼしていた。

「義、なぜ私たちが呼ばれたのか心当たりがあるのですか?」

「んー、そうですね・・・。それは父上から直接聞いた方がよいでしょう。では、一緒にいきましょうか」

李義はそう言って、玲莉の手を取り、二人は見つめ合って微笑みながら歩いていった。

(本当にあの皇太子殿下なのか?別人みたいだ)

改めてみる李義の変化に、袁馨は首をかしげながら、二人の後についていった。




李義と玲莉は二人そろって皇帝に挨拶をしていた。

「しかし、玲莉。本当に美しい娘だな。聖女に選ばれただけはある。義が玲莉にしか心が動かなかった理由がわかる気がする」

玲莉は照れながら李義を見つめていた。義も笑みを浮かべながら玲莉を見つめていた。

「陛下、今日私が皇太子殿下と呼ばれた理由は何でしょうか?」

皇帝は直筆の巻物を玲莉の手に渡した。

玲莉は不思議な顔をしつつ、その巻物に書かれている内容を黙読した。

(何、何?婚姻の年齢を十六からに定める。来年から適用する・・・。へぇー、十六から結婚できるようになるのね・・・)

「えっ!?十六から!」

玲莉はこの巻物を渡された理由を悟った。

「そうだ。つまり、来年には義と玲莉は正式に夫婦になることができる」

義は玲莉の手を取り、うれしそうな表情をしていた。

玲莉も喜びたがったが、もうすぐ翔宇(シャンユー)と楚に行くことを考えると、素直に喜ぶことができなかった。

「陛下、もしかして私のために法を変えたのでしょうか?」

皇帝は穏やかな顔で否定していた。

「そもそもこの法は朕の時代にはそぐわない。今やこの国の後継者は義だけだ。早めに婚姻し、跡継ぎを残してもらわないと、この国も滅びてしまう。義は玲莉に一途だから、側室も妾も持たないだろう。それならば、玲莉に頑張ってもらわないといけないからな」

玲莉は恥ずかしくて、二人と目をあわせることができなかった。

玲莉が目を逸らした先に、いるはずのない黄飛(ホアンフェイ)の姿が見えた。

(なぜここに黄飛さんが?)

玲莉は皇帝と李義に気づかれないように、黄飛を見ていた。

黄飛の慌てた表情と身振りでこれから何が起こるか悟った。

(・・・李誠明(リーチェンミン)が来る)


玲莉がそう確信した時、外から騒がしい声が聞こえてきた。

入口の前で護衛していた者たちが吹き飛ばされていた。

危険を察知した袁馨がいつの間にか玲莉の前に立っていた。

「袁馨、何があったのですか?」

「陛下、皇太子殿下。李誠明が配下の者を大勢連れて、後宮にやっいてきました」

玲莉たちの前にゆっくりした足取りで現れたのは、李誠明だった。

その隣には白庭(バイティン)、そして、配下の者たちに埋もれるようにいたのは景天(ジンティエン)だった。

「お久しぶりです、兄上。申し訳ありません。長らくお待たせしましたね。私が何しに来たのかもご存じですよね?」

「お前はこの皇帝の座がほしいのか!」

「兄上、それは違いますよ。私ではありません。その座が欲しいのは・・・」

「私ですよ」

李誠明の後ろから現れたのは、全てを裏で牛耳っていた人物だった。

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