前半2人と2匹の日常。後半ショッピングモールでの1幕
今の時代から4000年後世界の技術は今よりも飛躍的に上昇しある日とあることが成功した。それは小動物と同じ言語を交わし、同じ時間で過ごしたいそんな1人の技術によって犬、猫、兎、ハムスター、などをある程度の特徴を残し、人間のように知性を持ち、二足歩行で暮らす。そんな世界が実現した。それは人の亜種、亜人と言われていた。
これはそんな亜人と飼い主の話。
「ご主人、早く起きて」
「あと5分だけ寝かせてぇ」
「学校に行かないと美緒のご主人に会えませんよ」
「お前が美緒に会いたいだけだろ」
「・・・ソンナワケナイジャナイデスカー」
「はぁ、行けばいいんだろ」
いつもの変わらない朝、ご主人と会話し、ご飯を食べ、学校に行く、変わらない毎日だけどそれでも楽しい毎日を送っている。
「おーい!新月くん!夜明くん!」
「おはようございます新月様、夜明くん」
「おう、おはよう。詩奈、美緒」
「おはよう、詩奈様、美緒」
学校へ行く途中いつもの4人が揃い、学校へ向かう。なんてことも無い普通の会話、ご主人とこうして喋ることが出来る、、数年前まで出来なかったことが今では日常となっている。そんな普通の日常が、この4人で過ごす日々が好きだ。
「腹減った〜」
昼休み、ご主人が机に突っ伏している。正直いつも見ている光景だからみっともないと叱ることさえ辞めた。
「夜明のご主人あんなんだけどいいの?」
「まあもう無意味だから何しても無駄だよ、無駄」
「夜明、早く飯くれ」
「よし、詩奈様、美緒、弁当ひとつ余ったけど食べる?」
「分かった!分かったからちゃんとするから弁当くれよぉ」
そんなことがありつつも昼休みも終わり次は体育の授業のため着替え、外に出た。
「さすがに暑いなぁ。夜明、お前大丈夫か?暑いの苦手だろ」
「まあ暑いですがそこまでって感じですねというかそこまで暑いの苦手じゃないです。ご主人の偏見です。そういえばご主人、最近部活に顔だしてないけど大丈夫なんですか?」
「急にどうした?まあ大丈夫か大丈夫じゃないかで言ったら・・・すまん俺、死んだ」
「生きているので大丈夫ですよ。少なくとも今は」
そんな会話を交わしているとてかもう授業が終わる時間だ。またご主人と話し込んでしまった。あとで先生に謝らないとな、、。
放課後、いつもの4人でショッピングモールに行くことになった。
「んで女性陣は何買うんだ?こっちは夜明の服を買いに行くんだけど」
「なんで自分限定なんですか。どっちかと言うとご主人の服を買わないと行けないでしょう」
「いやなんで?」
「正直言うとダサいからです」
「同感」
そんなことを話しながら洋服店に向かった。
「これいいんじゃない?」
「いやご主人にはこういうシンプルなやつが、」
「それじゃあつまらないじゃん!」
「遊びじゃないんですよ」
結局無難なものを買い店を出る。
「ご主人、こっちから行きましょう」
「は?なんでわざわざ遠回りするんだ?」
「新月くん、遠回りになるかもしれないけど夜明くん達について行こう」
「あっそうか。お前らペットショップの前を通りたくないんだろ!そっかーそうだよなそこで新しい子を買うって言ったら2匹とも怒るしな。けど遠回りは嫌いだからまっすぐ行くぞ。」
「絶対に新しいペットを買うとか言い出さないでくださいよ。」
「分かったって」
不安だ。この人は小動物、特に犬が好きだ。それこそ捨てられたボロボロの俺を拾うくらいには。
やがて歩いていくとペットショップが見えてくる。さあご主人はどうするのか、
「って居ないし!」
「いつの間に、って言いたいけど普通にちょっと見てくるって言ってペットショップに入っていったよ」
「連れ戻しに行ってきます」
予想はしていたが本当に行くとは思わなかった。しかも堂々と。ただ自分が用心していなかったこともありそこは自分の落ち度だと認め足早にペットショップへ向かった。
「・・・」
「おっ夜明、ちょうど良かった話があるんだが」
「なんですかいった、、」
言葉を失ったそこには鎖に繋がれロクに手入れされておらずボロボロの雌の狐がいた。そしてそのケージには張り紙が書いてあった。
「SALE2000円、、」
「売れ残っちまったんだな、可哀想に、、手なわけで買っていいか?」
「は!?」
驚いたさっき買うなと釘を刺しておいたのにわざわざ俺に買っていいかを聞いてくるとは、ただ同族としてこの子を助けたいと思った。
「ダメです。」
「そうか。じゃあ行くか」
「いえ。ご主人は買わないというだけです。この子は俺が買います。」
「はぁ?」
そうして俺にペットができた。
「遅すぎ!何してたの?全く」
「本当にすまん!ただいいことがあったからな」
「それはなんです?」
「あっあの」
美緒と詩奈様が目を見開く。何故なら俺の後ろに小さな白い狐がいたからだ。
「ちょっ!?何その後ろの子!」
「別にいいだろ。詳細は後で話すかご主人に聞いてください」
「どこか行くの?」
「ちょっとこの子の服と日用品を買いに行ってきます。時間がかかると思うので先に帰って貰ってもいいですよ。」
そうして俺はその子の手を取り歩き出した。
「なに、、あの子、、」
「説明しよう!あの子は、って美緒、さん?もしかして怒っていらっしゃる?」
「で、なに?あの子」
「夜明が買うって言い出したから許可した。つまりあの子は夜明のペットであり俺のペットだ。」
「なんで買うのを許したの?てか理由は?なんで?どうして?」
うわぁ嫉妬していらっしゃる。こうなってしまったら俺も詩奈も彼女をなだめるしかなかった。
「で?なんで?」
「さあ?多分一目惚れでもしたんじゃね?」
「・・・」
「冗談!冗談だから!そんな殺意の籠っためで夜明の行った方見ながら爪立てないで!」
「どうしたんですか?主様」
「いや、殺気を背中から感じたもので、、」
「殺気?殺気ってなに?」
「別に君が知らなくてもいいことだよ。少なくとも今は」
まだ10歳にも満たない彼女に殺気なんて言葉を教えるのはさすがに気が引けた。
「そういえばさ」
「なんでしょう?主様」
「その主様呼びをどうにかできない?別にそれ以外の呼び方だったらいいからさ」
「じゃあ、、お兄ちゃん!」
何故
何故に何故。どうしてそうなった。
「ダメ?」
「うっ」
どうやら俺は上目遣いに弱いらしい
「わかったそれでいいよ。で俺はなんて呼べばいい?」
「つけてください!」
「は?」
何故
何故に何故。どうしてそうなった。
「ダメ?」
「わかったつけるからちょっと待ってくれ一応ご主人にも放談しないと行けないから。」
「イヤ!お兄ちゃんにつけて欲しいの!」
「・・・」
可愛いな!まあさすがに何も言わずに名付けをする訳にも行かないしメールしておくか。
「んっ」
「どうしたの?」
「夜明からメールだ・・」
「どうしたんですか?立ち止まって」
「てか手が震えてるけど、どうしたの?」
「いやなんでもないから、うん。」
「なんて書いてあったんですか?見せてください」
「イヤダメだ。特に美緒にはな」
これを彼女に見せたら絶対に暴れ出すしな、ここは見せないのが得策だろう。
「なんで隠すんですか!早く内容を教えてください!」
「ちょっと美緒。少し落ち着きなさい」
「ご主人は黙ってて!」
驚いた。まさか美緒が詩奈に反抗するとは思わなかったのだ。
「とにかく見せてください!」
「はぁ。分かったから騒ぐのをやめてくれ」
すまん。夜明。お前殺されるかもしれないけどまあ頑張れよ
「お兄ちゃんどうしたの?」
「いやまた殺気を感じたものでな」
「そうなんだ!」
殺気を感じても彼女の笑顔を見ると気持ちが安らぐ
「うーむ」
名前。名前ねぇ。彼女の特徴を見てみよう。
髪、耳、尻尾は白い毛でもふもふしている。それでいて目は透き通った空色。内気な性格だけど笑うと可愛い。背は小さくThe小動物って感じだ。
「白美。白美でどうだ?」
「はくみ?それってどういう意味?」
「白くて美しいってことだよ。」
「美しい!それって綺麗ってこと?!」
「そうだよ。」
そう言って彼女の頭を撫でてやる。
なんだか妹が本当にできたように感じた
今回も少し読みづらい感じになってしまって申し訳ございません。お久しぶりです。コンソメまんじゅうと申します。さて今回後半のショッピングモールでは視点が夜明と新月を行ったり来たりする関係上どうしても少し読みにくい感じがしますがご愛嬌ということで許してもらえればなと思います。追記、ここまで読んでくださってありがとうございます。自分は小説家になろうの仕様をあまり把握していなかったため今回2つの話を一気に書いてしまいました。次からはこのようなことが無いようにしていきたいです。サブタイトルが読みずらくてすみませんでした。