156/288
怖い
女神は、まだ、地上におりて生きるのに、迷いがある。
「うーん…あっ、それに……」女神は怖がっている素振りを見せた。
「えっ、何…?」
「今まで、神とはこういうものだと思って、人に、あんまり姿を見せていなかったけど。
前にも言ったけど、色んなものから神らしくないと思われると、化物になって勇者に殺されてしまう。今までは、イメージにある神をやってきたのに。殺されたくない」
ソナ「怖いのは、分かるけど。私にとっては、神というより、チアーだからさ。
チアーらしく生きるのに、否定も肯定もないと思わない?」
「わ……私は、私らしくということ?」
ソナは、女神をしっかり見つめ頷いた。「そういうことだよ。チアーは、チアーらしく、ただ地上で生きればいいだけだよ」
「でも、なんだろう?何かが、怖くて、やっぱり嫌なの」と、女神。
「チアー……」
続く
女神は、何が、怖いんだろう?