142/288
情熱的に
「チアー。とりあえず、元気になるために、キスをしよっか?」と、ソナ。
〈こういう時、恋愛になれている人なら、きっと雰囲気でキスしたりするんだろうな。でも、せめて、ソフトに情熱的にキスするしかない。元気を渡し、精一杯もらう気持ちで。でも、こういうの、ウザいかな?〉と、ソナは思った。
キスする。
〈今日は、神の神様もいるし。いつもより堅い、キスになっちゃったな〉と、ソナは思う。
だが、キスの後にチアーがハグをする。そのハグが、情熱的だった。
しっかりと、抱きしめる。まるで、ソナを守りぬこうとする、意思のように。
ソナも、チアーに触発されて、「チアーーーっ……」
それを見守る神の神は、「フフッ、いいものを見せてもらったわ」
続く
世界が滅びる不安を見たら、きりがない。どうやって、望むかだよね。