人間時間
ソナは見つけた。「あっ、魔法伝達鳩だ。
ハツミからだ、なんだろっ、いったい?」
「えーっ、ソナ元気かのぅ?
今度、ワラワと、裏魔王はのぅ、結婚することになったぞ。是非、親友のソナにも出席してほしいのじゃ。行くのであれば、数日中に、伝達鳩を返してくれなのじゃ。それじゃのぅ」と、ハツミの口調をマネて、魔法伝達鳩は話した。
〈おわーっ、嬉しい〉と、ソナは思ったが同時に、〈あぁ、もう、いいな。ハツミ、結婚までいっちゃったの?
私、三回、女神様がおしゃべりに来て軽く、チュッって、キスだって三回。
だって、終末の剣もいるしさ。女神様、時間の感覚、人間の頃忘れになってるし。もうちょっと、仲よくしたいのに。イチャイチャたりないっ〉と、ソナは、ガックリきた。
「ソナ。僕、ソナに刺さったことあるし。女神様との様子も見てるから、分かるよ。女神様と、仲よくしたりないんでしょ」と、終末の剣。
「まっ、そうだけど。まあ、でも、女神様の人間っぽい愛情スイッチを下手に押すのも怖いんだよね。仕事忘れそうじゃん。私のこと、本当に凄く好きだから」
終末の剣は、「うん、ありえそうだね。じゃっ、ソナ我慢してよ」
「ああっ、人間時間だけ、かなり思い出してほしい」ソナは、膝をついて言った。
こう話していれば、女神に聞こえそうなものだが。どうも、神の神様が聞こえないようにしていたりする。
つまり、これの一年半前、神の神様は、女神とソナが付き合ってすぐに、ソナに話しかけていた。
続く
純粋な神時間状態は、人間には辛いだろうけど、どうしたらいいのかな?