LV68 12/31(木)-2
刹那、強烈な閃光と共に一条の稲光が高さ5mほどのがれきの上を直撃した。
地に響く雷鳴が止み白煙の立ち上るそのがれきの上を見ると、そこには、
「あらあら、苦労してお迎えに来てあげれば、女の子とご一緒とは、さすが私の旦那様ですこと。ふふふ。でも、嫌いじゃないわよ、そういうところも」
初音さんが不敵に微笑み俺達を見下ろしていた。
初音さん!初音さんが迎えにいらっしゃった!いらしてくれた!俺は、初音さんのいるアパートの跡地に積まれた高さ5mくらいのがれきの上で腕を組んで片足を一段高い石だか、ブロックだかに乗せてかっこよくポーズを決め高笑しいている初音さんの傍まで駆け寄った。
「初音さん。もう会えないって……そう書いてあったよね? 手紙」
「そうよ。でも、よく読んだ? 私は、って書いておいたはずだけど。私だけでは2週間14日しか遡れないけど、胡桃と一緒に2週間遡って、そこから私だけが遡れば、更に2週間いけるのよ。それでもだめなら梨花と胡桃、彌耶もいたわね。まだだめならママもいるわ。それでも、まだ足りなければおばあちゃんだっているのよ。私は絶対あきらめない。国中の女神族全員使っても必ず連れ戻すつもりだったのよ」
「……初音さん、なんだよ、ありがとう。ありがとうございます」
「何を言っているの? 水臭いわね。あなた、家族になったんでしょ? 梨花と胡桃に聞いたわよ。家族の為ならどんな困難にも挑むのよ。我が一族は。どう? 参った?」
ありがたいよ。すごく嬉しい。
俺はしばらくその場であふれる涙を惜しげもなく、俺に微笑んで手を握っている初音さんに見せつけていた。




