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召喚されたらリアルダンジョンだった! 自称女神との日常異国ライフ   作者: 樹本 茂
第三章 やり残したこと

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LV55 1/9(土)部長起きる

「部長……部長」


誰かが私の肩を揺らし、優しくも恐れを感じる声色が聞こえてきて、気が付いた、いえ、目が覚めた。でも、何?もの凄くさっぱりくっきり脳が凄い活動しているそんな感覚がする。


ガバッだったか、咄嗟に飛び起きた私の左横で怯えた目をして私シスターズ? なんだそれ?私の可愛い子分どもの一人、サッちゃんが立っていた。


どうやら、私は客席で突っ伏して爆睡をかましていたらしいわ。いくら、大物の私でも、ここまであからさまに仕事中に寝ることなどは今までに無かったし、あってもせいぜい立ったまま白目を向くのが関の山だったはず。まあいいわ。大事の前の小事ってところよ。


「何? サチ」


私は口から、だらしなく垂れている、よだれもものともせず、隣で棒立ちになり直立する入って1か月の新人に、余計なことは忘れろと凄みを利かせたつもりになって訊ねた。


「お客さんです」


何をトンチキな事を言っているのかしらこの(よわい)18の小娘は、客商売で客が来た。トイレに入って何をする?バスに乗って何をする?日本料理屋に入って何をする?当たり前すぎる答えに驚きつつ、目の前の小娘が言いたいのは、もっと違うものであろうことを飲み込んでもう一度、造り笑顔で聞いてみた。


「サチ? 怯えなくていいから、ここにお客さんが来るのは、当たり前よ。それを何で私に?」


決して就業中に寝ていてところを見つかり、口封じとばかりにいじめているわけでは無いと装い、聞いてみれば、


「部長にお客さんです」


お!先に言え!そう言えば最初からわかるってなものよ。


サチに導かれ心身ともにリフレッシュした私は、ハタから見てもいつものスリープモードの私とは一線を画し相当輝いていたはず。サチの行く先、店の入口にそのお客さん。年のころは中学生?金髪碧眼ツインテールが突っ立ていた。


「どういった御用でしょうか?」


面接か何かの気がするけど、ウチは中学生、下手すると小学校高学年を夜の仕事で使う、(いや昼も接客業は出来無かったか)ことは出来ないのよ。いくら、グレーゾンの好きなこの国にあってもこの見た目わかりやすくアウトの子供を使うほど、この私は腐っちゃいないわよ。


「お姉さま。お久しぶりです」


あ~!なんだろう。


目の前の金髪ロリッ子が怯えながら私に挨拶をしているのだけれど、なぜ、私はこうも誰彼かまわず、怯えた目で見られるのかしら?


私がこのロリッ子に何かしたの?全く身に覚えがないんですけど。見て見なさいよ。私の後ろの手下どもが遠巻きにみて、また、何かやってるわ。的な視線を射してきているのが背中越しにニュータイプ並みにわかり合えてしまっているわ。


「まあ、ここでは何だから入って」


ここはしょうがない。造り笑顔の一つもして店に入れることにしましょう。店先で子供をいじめているとか動画投稿されたら大変だから店内で尋問するわ。


さっき私の爆睡していたテーブルにロリッ子を座らせ相対し、造り笑顔をホールドしたまま、


「まず、私、あなたの事を知らないんだけれど、どなたなのかしら?」


「私、ミヤです」


「ミヤってどこの御宮様よ」


「伊勢神宮とかお宮様じゃなくて、って、だいたいこの国で宮で伊勢神宮とか絶対出てこないから、おかしいでしょう」


一人ノリボケ、ノリ突込みの目の前のロリッ子、自称ミヤ、波乱の予感……


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