LV53 1/3(日)-5 アピン
ゆるふわちゃんの予定通り、今夜も一緒にお店まで行って過ごした後、俺は20時前にホテルに戻った。
そんな俺を見つけた俺シスターズのアピンは、俺を呼び止め、笑顔で手招きしている。
悪い、アピン。今晩の俺はお前如きにかまっている心の余裕が全くないんだ。済まない。
完無視してフロントを抜けた。
今日も何も手がかりがなかった。
初音さん、あんたどこに消えた?
二階への階段を二、三段あがったところで俺は手を後ろから掴まれ我に返って振り返ると、そこには、おれの顔の前に235×120mmいわゆる定型サイズの白い封筒をユラユラさせて、
「信、信!」
笑みをこぼすアピンが立っていた。
「手紙? 手紙か……ありがとう」
俺はアピンからそいつを受け取り、目を通した。差出人の名前が無い。あ、裏か。封筒を裏返し表書きを確かめると、
『そこはかとなく全体から貧相なオーラを醸し出している私の“旦那様”へ』
と、綺麗な文字で封筒の表面を全て使い尽くしてデカデカと書いてあった。俺は、この言い方に覚えがある。この綺麗な字にも覚えがある。
……は……は……初音さん。
ホテルの階段の途中で封筒を見つめ、アピンの前にもかかわらず、俺は嗚咽を漏らし動けなくなっていた。
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