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召喚されたらリアルダンジョンだった! 自称女神との日常異国ライフ   作者: 樹本 茂
第三章 やり残したこと

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Lv外-8 この街の冬

いつも読んで頂いてありがとうございます。本日は感謝の気持ちを込めて更新いたしました。


本編に関係しないまったり内容です。


いつもの時間とは違うので初めての方もたくさんおられると思いますが、ぜひ本編も読んでいってください。


本編 月~金 17時過ぎ更新です。

 ここ、北回帰線が頭の真上を通る熱帯の、一年中、毒虫ばりの蚊がぶんぶん飛び回り、正月で日本の10月程度の薄着でいられる、車も人もとにかくうるさい喧騒のこの街にも冬はやってくる。


この街の冬の気温は最低気温が10℃くらいだ。10℃と言うと日本のテレビの小奇麗なお姉さんが伝えるお天気予報によれば、一様に“本日は温かく感じるでしょう”と言ってくる。そんな気温である。


しかし、ここの冬は日本より過酷だ。


何故か?


それは、冬への備えは何一つ無いからだ。


例えば、部屋のエアコン。

暖かかくしたいと思えば、設定温度を上げればいいわけだが……


「う~、寒い」


俺は一人呟き部屋の設定温度を20℃から一気に25℃にあげる。このホテルの部屋の既に半年以上占拠している部屋のエアコン。オートロックの扉の、時々、初音さんが不法侵入してくるドアの部屋側に開いた真上にある吹き出し口、ここから、部屋へと吹き付ける風は依然として冷風だ。いや、冷蔵庫張りの冷風だ。少しも、ほんの微塵も、温かいという言葉を漏らせるような、そんな、表現などあえて出来ないようにさせてくれているのかと勘繰りたくなるくらい、天井から吹き出している“温風”は冷風なのだ。


そう、ここの街のエアコンはクーラーだ。一昔前、一般家庭へのエアコンの普及率は俺調べでは、半分くらいだった。真実は知らないが……それだけ、希少なエアコンは当時、クーラーと言って売り出されていた。そう、冷やし専門だったのだ。違うな、当時から、有った。温められる奴も。しかしながら、当時、子供だった俺にはその界隈を俯瞰して見る能力が乏しかったのだろう。俺の記憶ではクーラーだ。


そして、それから随分な月日は流れたわけだが、今の俺の住居、喧騒の街、1000万人都市のこの地方都市のドヤ街で暮らす俺の部屋のエアコンはクーラーだった。設定温度を変えても温かい風などは、望むべくもない、そいつは冷風専用なのだ。


暖房器具が無い部屋の10℃は寒い。ホントに寒い。


追い打ちをかけるように、服も真冬装備を俺は持っていない。


真夏の太陽が俺の頭頂部を焼いていた6月に、このドヤ街に、なんのチュートリアルも無しにエアチケッット一枚で召喚された俺に冬装備などあるはずも無く、ここで買おうにも、そんな優れた防寒装備は売っていない。売ってはいるが、見た目に同じでも、スペックが全く違う。スカスカだ。風がスースー入ってくる。そんなものは10℃の外気温の前では、何の役にも立ちやしない。


おれは、少し前、あの緩い妹と侍妹がいたあの頃を思い出していた。あの緩い妹、取り立てて俺の役には立たなかったあの阿保が、抱き枕として使っていた全裸姫がここに居たら、少しは温かったのに、ここまで寒く感じなかったのにと失った妹の重要さを噛みしめている。そして、時々、あの抱き枕でも呼び戻すかと、思案するが、モラル的にアウトなので思いとどまっている次第だ。


しかし、悪い事ばかりではない。朗報だ。良い知らせだ。


ここの、冬は、一か月も無い。2月で底値を付ける外気温は2月末から3月頭にかけて1,2週間の長雨と冷たい風を伴い、やがて、それもやむと、梅雨明けとばかりに冬の記憶を忘れさせてくるくらいの猛暑がやってくる。それまでの辛抱なのだ。


ああ、春が待ち遠しい。

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