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召喚されたらリアルダンジョンだった! 自称女神との日常異国ライフ   作者: 樹本 茂
第三章 やり残したこと

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Lv外-6 列に並べ!

いつも読んで頂いてありがとうございます。本日は感謝の気持ちを込めて更新いたしました。


本編には関係しない、まったりな内容です。


いつもの時間とは違うので初めての方もたくさんおられると思いますが、ぜひ本編も読んでいってください。


月~金 17時過ぎ更新です。

俺は今、街の中心にあるアメリカ資本の大手ファストフード店に来ている。日曜日のお昼過ぎ、13時手前くらいだ。


俺の知るファストフードのオーダーの仕方は数多(あまた)あれど、凡そ、カウンターのレジの前に並び、オーダーを終えれば番号なり、隣に並べなり言われるものだと、俺は思って生きてきた。たった今、この瞬間まで……


目の前に広がる風景、光景。それは、カウンターの奥に従業員が忙しく働く様子が見て取れて、カウンターの手前は、なんだろう。


雑踏。


カウンターの前、雑踏。混沌。カオス、同じか。


『この船に乗せてくれ! これに乗れないと地球が爆発して、もうお終いなんだ~!』


くらいの勢いで店員に挑んでいる。


もう無理、絶対無理、俺。列が無い時点で無理。店の入口からカウンターまでの10mくらい横幅10mくらいの中のスペースの人込みをかき分けて、カウンターにたどり着いたとして、喧嘩まがいの怒鳴り声を上げて店員の視線を自分に向けさせ、やおら、注文をする。


無理だよ。庶民ベース日本人の俺には……だめだ、初音さんのお店にでもいって食べるか……

戦意喪失した俺はこの日本でもメジャーなから揚げファストフードチェーン(KFC)から200m程離れた初音さんの店に移動した。


「あら? どうしたの? お昼から来るなんて、珍しいじゃない」


初音さんが店の入り口で、少し驚き加減で、珍しく普通に声を掛けてきた。俺も思わず、優しく微笑む初音さんに折れた心を慰めてもらいたくて、


「そこのね、から揚げファストフードチェーン(KFC)にいったら、人がすごくて注文できずに諦めてきました」


涙目で包み隠さず申し上げれば、


「ねぇ、あなた泣きながら、諦めたってどういう事? 私は青いネコ型ロボットじゃないわよ。泣けば、助けてもらえるとでも思った? もっとも、あのネコ型も原作では結構、辛辣よ。私もどちらかと言えば原作寄りだわ。負けたあなたに提供するものはウチのお店には無いわ。戦ってきなさい。そして、勝って買ったらここに来るのよ。私が食べてあげるから」


俺が謎の理論で店を追い出された挙句、ファストフード店へととんぼ返りする羽目に……勝って買って来いって……


雑踏……


相変わらずって言うより、さっきよりひどくなってねぇか?店の前まで、人あふれてるぞ。

俺は間口一間ほどの自動ドアの先10mに、銀行の取り付け騒ぎのような剣幕で注文をする人たちを見て、一つため息をついたものの、身体を横にして前方投影面積を減らし、人と人の隙間に腕を差し込んで、


「おおおおおおおお」


気合一閃、突っ込んだ。

10mは長い。途中、途中で怒声を浴びせられる。しかし、知った事では無い。郷に入れば郷に従え、ここ流のやり方を俺は実践しているだけ、なのだから。


気合と共にカウンターにタッチダウンした俺は、


「ねえちゃん! XXX、でxxxしてねぇでxxxしろや!」


とても、本邦で発したら常人の枠から勢いよく飛び出すような日本語を投げつけ、カウンターの嬢の視線を俺に向けさせると、


「チキンやチキン。よこさんか~い」


似非関西人感をいかんなく発揮し注文してやった。やったとも。

会計をしてカウンターにしがみついて品物が来るのを5分ほど待ち続け、ゲットした。

オリジナルセット~。


これか、こうしないと買えないのか、オリジナルから揚げ。ちなみに、別の日系モールにある世界的ハンバーガーチェーンは整然とは言わないがここまで酷くはない。

 

やってやったよ。初えもん、いや初音さん。俺は喜び勇んで二階の押し入れで寝ているであろう初音さんのもとへ駆け戻った。


「ほれ、どうだ。やってやったぞ、初えもん」


俺が高らかに右手を上げ、紙袋と共に初音さんの店のビクトリーロードを歩いてテーブル席に座ると、


「私、ポケットからたいしたものは出せないわよ。いいとこオーダー端末くらいね。でも、凄いじゃない。あのお店で買うなんて、私はあんな雑然とした店に行って買えないわ。怖いもの」


サラッとそんな事を言ってきやがった。


「さぁ、おれ太君、買ったものを私のために差し出すがいいわ」


あっさりと右手の袋を奪い取ると、中身を見て、


「ねえ、私、辛い方が良いんですけど。もう一回行ってきて」


俺をすました顔で見つめている。


「知らねえよ。嫌なら食うな」


二度と行くか、回数をこなせばこなすほど日本人の誇りを忘れるところだ。行かん。


「あははは、嘘よ。お礼におごるわよ。ビールで良い?」


俺をからかう事で目的を達成したんだろう。チキンを咥えて、 “ありがとね”と言って店の奥に消えていった。


ここの人たちは全てではないが、本当に並ぶのが苦手な人が多い、バスのチケット、列車のチケット、買い物、アトラクション待ち。


日本人の列に並ぶ感覚で、前の人との隙間をつくると、この国の人にとっては並んでいないと感じるらしい。速攻で人が入ってくる。

どうするか?見ず知らずの前の人の肩に手を乗せて物理的に入れなくする。そんな猛者もいると聞くが俺は試したことはない。せいぜい間を詰めるくらいだ。


それと時間、五分も列が動かないと、そわそわしだしてズリズリ前ににじり寄って、どんどん勝手に前方を目指す。それを見ていた別の人も損はしたくないとばかりに前を目指す。そして、行きつく先は雑踏だ。


昨今の新型某の騒ぎで列の間隔が床に明示されているが、あの間隔を見るたびに、かの国なら何人入ってくるだろうと一人考える。

10人はいけるな……

月~金 17時過ぎ更新です。

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