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召喚されたらリアルダンジョンだった! 自称女神との日常異国ライフ   作者: 樹本 茂
第二章 第二次広州会戦

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LV33 広州エンド

「おにい、この国は法律の上に“顔”があるのよ。面子ってやつ。この国ではそれを潰されることはあってはならない事なのね。前に、胡桃ちゃんとここで闘った時にあの爺ちゃんはおねえに謝って収めたの、もう二度としない、させないって。それを破る事はあの爺ちゃんの面子を潰すことになるのね。それをするとどうなるか」


梨花ちゃんが近くの運河を指さしている。


「三人……関係した奴らの首謀者あたりね。もう死んでるわ」


運河に浮かぶ人影が確認できた。

俺が、この国の重い伝統について学習したところで、少し気になっていたことについて触れた。


「梨花ちゃん、ところで何で手紙を見た時あんなに怒っていたの? 家族がどうこうとか急に言い出して」


俺の問いかけに梨花ちゃんが、横にいる胡桃ちゃんを見て、ため息とも深呼吸とも取れる間を一拍開けて俺を見直すと、


「おにいを殺すって書いてあったから」


梨花ちゃんが大きな瞳に涙をにじませ、不安げに俺を見つめている。


なかなか人から殺されるなんてのは出来ない経験だな。基本、人命にかかわる事件には巻き込まれにくいこの国でも、嘘か誠か30,000円相当で人殺しは依頼できると、ある筋からまことしやかに聞いたことはあるが、実際そのターゲットが自分に向けられていたとなると、目の前の二人に狼狽したところは見せられないという、わずかばかりの虚栄を差し引いても余りある驚愕の表情をおそらくは二人に見せていたと思う。


「おにい、ごめんね。きっと私達に絡んだから、おにいの事を狙って脅しを掛けてきたの。ごめんなさい。だからって、おにい、これに懲りて嫌いにならないで、私達の事、おねえの事。」


二人の美人姉妹が俺に頭を下げている。

二人は俺の為に戦っていたのか。そうか、ありがとう。そんな事なら、あの、ちっさい爺ちゃんに文句の一つも言ってやればよかった。


「なあ、上下妹よ。俺は、この通り無傷でここに立っている。それは、お前達のおかげって事なんだろ? もっと、自分のやった事に胸を張れ。俺は、お前達の戦う理由にはなりたくないが、そんな事でお前たちのことを嫌いになったりはしないぞ。そもそも、俺は安全な道をあえて選ばない悪い癖があってな、ま、そのおかげで俺はお前たちに会うことが出来たんだけどな。また、この次に狙われるようなことがあったら、また、助けてくれるんだろ? 俺は相当弱いからな、頼むぜ。な、可愛い上下妹ども」


不安そうに俺を見ていた二人に笑顔が戻ってきた。こんな俺でもこいつらの笑顔のもとになれるんだな。戦っていたせいで、顔やら、服やら随分ときったなくなった二人を見ているが、それ以上に二人の笑顔に俺は癒される。命の対価の最高の笑顔だ。


朝日が、ビルの屋上と同じ高さまで昇ってきて、俺の目線の先に広州開発区の無人ビルをシルエットにしている。時々ふく冷たい風が俺を見つめる二人の妹の髪の毛を揺らしている。


俺は美人上下妹二人を抱き寄せた。

あ~。いい匂い……かわいい妹、最高……


俺は自分の物では全くないビル群1ブロックと引き換えに新しい大切な家族を手に入れた。

月~金 17時過ぎ更新です。

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