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召喚されたらリアルダンジョンだった! 自称女神との日常異国ライフ   作者: 樹本 茂
第二章 第二次広州会戦

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LV32 おじい

 上妹は昨日から全体の事を細かく見ていた。それにこの後始末の事も手際よく段取りを着けて、その爺ちゃんとやらを担ぎ出した。もう少しでここに到着するはずだ。以外に上妹は優秀なのではないだろうか?自由過ぎるきらいはあるが……


「おにい、もうすぐ着くって」


言うなり、今まで朝日に照らされる人工的な街並みしか見えていなかった周囲の風景に大型輸送用ヘリコプターが屋上の階下から急に現れて、俺達の上空10mくらいのところでホバリングしている。


突風が俺たちの朝ご飯と胡桃ちゃんのアイスの箱を吹き飛ばしていく。


ヘリコプターから4名、黒ずくめのサブマシンガンを装備した奴らが垂直降下して屋上を制圧し、

誰のだか知らない安全を確認するとヘリにサムズアップして合図を送る。


もう一人降りてきた。


ちっさい爺ちゃんが。


ちっさい爺ちゃんが屋上に着地すると周囲の護衛の奴らは再度ヘリに合図を送った。それを受けて大型輸送ヘリは完全に横向きになり急速下降(ダイブ)するとビルの下へとあっという間に消えて、あたりは以前の静寂を取り戻した。


「姫様方、ご無事で何より」


ちっさい爺ちゃんがスモークレンズのゴーグルを外しながら妹たちに挨拶をする。


「え? お前らお姫様なの?」


いよいよ来たか姫設定!俺はネタ切れの苦し紛れにぶっこんで来た設定が来たと思ったが、


「違うよ。何でも姫って付けて話ししたくなる人っているでしょ。人魚姫とか白雪姫とか歌姫とか泡姫とか。それよ」


いや、前半は本物の姫だよ。最後はなるほどと思うけど。


ちっさい爺ちゃんは胡桃ちゃんの胸元位の大きさで頭髪は少なく。肌の色は浅黒く日焼けして、顔にはところどころシミがある。にこやかに笑っているが、瞳の奥では全てを見透かされるような恐怖を覚える。結構、酒飲みか?声が酒焼けみたくガラガラだけど。


「おじい、どういう事? これ!」


梨花ちゃんの怒りが再燃したのか勢いよく、ちっさい爺ちゃんにかみついた。


「姫様、皆までこの爺に言わせて、恥をかかせないでください。これをどうぞ」


と言うと、お付きの黒ずくめの一人が梨花ちゃんに双眼鏡を渡してあそこをみろと近くに見える運河を指さしている。その通りにお付きの者から奪い取った双眼鏡で梨花ちゃんがのぞいているが。


「わかったよ。今回はこれで手打ちにする。次は間違いなく基地ごと逝くよ。覚えてて」


「姫様、御慈悲をありがとうございます」


ちっさい爺ちゃんが一礼した。


「いやぁ、良かったこの爺がでばって来たかいがありました。一時はどうしようかと思いましたが、良かった良かった」


顔は笑顔のままだが目の奥は笑っていないちっさい爺ちゃんが、俺のところにトコトコぜんまい仕掛けのおもちゃの様に歩み出て、


「申し遅れました。私こういうものです。今回は私共の三下が大変もうし訳ございませんでした」


と名刺を俺に差し出す。それを受け取り、俺は、


「すいません。俺、名刺、会社に置いてあって」


俺は会社の名刺を外に持って配る様な人種では無いので机の中に置きっパーなのである。


「大丈夫です。私は全~部承知していますから……」


と何やらラスボス感漂う物言いで俺を笑っていない目で見つめて口だけ微笑んでいた。


王さん。所属も肩書も連絡先さえそのいわゆる名刺サイズの名刺に記載がない。白い紙片の真ん中に漢字で王大人と書いてある以外何も無い。名前“王 大人”小さいの大人。小さいのに大、小さいのに……、


Mr王、或いは王さんという意味だ。同じか。しかし、何処まで本気かわからない。そう思わせるに十分な面構え、いで立ち。


俺の前にいる王爺ちゃんは、


「婿殿、これからもよろしくお願い申し上げますぞ」


俺に向かって少し口角を上げ聞き捨てならない事を言ったが、全体的に怖いので、世界的に何を考えているのかわからないと悪評高いジャパニーズスマイルを向けて聞き流していると、元々小さい身体を更に縮こませて下を俯いてなるべく存在を消そうとしていた彌耶の前にトコトコ歩み寄ると、


「姫、オイタが過ぎましたな。次にこの爺に会うときはこの様な機会でない事を願っておりますよ。いいですな? バイトなら爺が良いところを紹介いたしますから」


声のドスが半端ない。紹介される場所は間違いなく裏稼業だろ。と、言いたくなる風情だ。言われた金髪ちびっ子は見た目だけならそのままおしっこちびってもおかしくなさそうに見えるが、


「時給2000円(相当)以上でお願いします」


と、あまり懲りた様子もなくへらへら笑って答えている。


ちっさい爺ちゃんもあきれ顔で、妹達に向き直り、


「それでは姫様方、ごきげんよう。この事は姉姫には内緒かな?」


といって笑顔を見せ妹達の表情を読み取り、右手でサムズアップするとダッシュしビルの屋上から飛び降りた。続いて、4人お付きが。


いや、まず、ビルから飛び降りている事に驚き、あんな急に動けることにも驚いた。ビルの上から飛び降りた爺ちゃんたちは、自由落下後、二、三回転して落下を楽しむようにしてから、パラシュートを開いてビルの間を縫うように消えていった。イーサンハントか……


月~金 17時過ぎ更新です。

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