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召喚されたらリアルダンジョンだった! 自称女神との日常異国ライフ   作者: 樹本 茂
第二章 第二次広州会戦

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LV21 広州会敵1

「あ~……やっちまった」


俺は今、心の底からそう思い、思わず口にした。


決して、もう入れるか入れないかぐらいしか選択肢の無いぐらいに、ただれた関係の全体に緩い上の妹と不適切な関係になって、全裸でベッドに横たわる妹を見て、後悔とも爽快とも取れぬ心の叫びを吐露しているわけでもなく、下の妹といたしてしまって、道義的にはアウトだけれども、法律的にはセーフだろうと自分に言い効かせて、どうにもならなくなった上で、呟いたわけでもなく、ましてや、賛否はあろうが3Pよろしく、両方とやっちまって懺悔しているわけでもない。


俺の目の前には朝日が見えている。

広州の開発区、いまだガンガン誰が使うでもないビルを、無尽蔵の無計画で立てているこの街の、建設途中のビルの屋上から開発区全体を眺め放った一言だ。


この国の開発区は、一昔の都市育成シュミレーションゲームよろしく、碁盤の目状に整備され、その一ブロックはおよそ一辺、500mの正方形で区切られていた。目の前の開発区も、そのフォーマットにのっとり見えているだけでも縦×横10ブロックづつ確認できる。


但し、一か所を除いて……


その一か所には何も無い。正確を期すなら何もなくなった。だ。

運河を望む、一か所、開発区では一番外周部に当たるそこは、ものの数時間前までは同じように建設途中のビル群が存在していた。


しかしながら、それは一瞬で消滅した。消滅させられた。消えて減じたわけでもなく、証拠隠滅どころの騒ぎでもなく、人知を超えた膨大なエネルギーを放ち鉄筋50階相当のビル群を一瞬で昇華させちまった。


後ろで可愛く抱き合い、朝日に照らされながら満足そうな顔で寝ている妹たち。俺と同じにビルの屋上で夜明かしし、いつの間にやら二人で暖を取り合い寝ている俺の妹ではない上妹と下妹。


こいつら、また、やっちまった。


ほとんどの事は没関係(大体の意味:大丈夫だ~)で通る法律規範意識に乏しいここで、ビルを1ブロックごと消滅させて大丈夫ですむのだろうか?その程度の事なのか?やってしまった事の大きさを計りかねている次第だ。




前日の事。


「もしも~し」


梨花ちゃんのスマホに着信があったようだ。妙なテンションでスマホを耳に押し付けている。


俺たちは広州市の繁華街、若者たちに人気のある一角にいる。今、その一角の大きな交差点で信号待ちをしているのだが。


「もしもし?」


梨花ちゃんの様子がおかしい、スマホの画面を睨んだり耳にあてたり。胡桃ちゃんも気付いたようで、


「梨花ちゃん、いかがいたした?」


怪訝そうに見つめて話しかけた。


瞬間、金属と金属が激しくぶつかり合い軋むような甲高い音が梨花ちゃんの頭のあたりから聞こえて来た。


俺が驚いて梨花ちゃんを見ると頭のあたりに青白く発光する文様?文字?が空間に浮かび上がって、それが消える間際だった。


「兄上!伏せて!!」


胡桃ちゃんがすかさず俺の頭を押さえて地面に伏せるように促した。信号待ちをしているざっと100人程度の中で音に気付いて梨花ちゃんを見ている人は何人かいるのだが、伏せているのは俺と胡桃ちゃんだけだ……


ちょうどその時、梨花ちゃんの足元で小さな金属塊がレンガ造りの歩道の上で転がる音がした。


1cm程度の球形とは言いすぎだが球形の形状をした頭部とその下に円柱の柱がついているような形は八百屋に売っているカリフラワーの形に近い、こげ茶色のひしゃげた金属隗だ。


転がった金属の塊を梨花ちゃんが拾い上げ、


「……徹甲弾か……あいつら」


正面のはるかかなたのビルを見ながら呟いた。

月~金 17時過ぎ更新です。

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