LV20 朝はこんな感じ
朝、目が覚めると、同じベッドに梨花ちゃんが寝ている。なんで?
俺は今、左を下にして横向きで寝ている。その目の前に梨花ちゃんの顔がある。なんで?
昨晩、梨花ちゃんと胡桃ちゃんは隣のベッドで寝ていたはずだが……しかも、こいつら寝る服持ってないとかおっしゃって下着姿でうろうろしていた。だから、俺の目の前の梨花ちゃんは下着姿のままである。今日は青だね。
梨花ちゃんが動いた。ん~とか言って。
さらに、脚を俺の腰の上にのせてきた。いや、腕も俺の首に回して梨花ちゃんが近づいてきた……そのまま、俺は抱き枕にされる。
あ~梨花ちゃんいい匂い。
とりあえず、胸に顔を埋めてもうひと眠りした。
………………
「兄上! 梨花ちゃんとそういう関係なのですか?」
俺の枕元で小さい妹、胡桃ちゃんが吠えている。いや、キャンキャン吠えている。胡桃ちゃんはベッドの横で黄色の下着姿で仁王立ちになり俺を見下ろしていきなりのご挨拶をしてきた。
それもそうか、俺の隣ではなぜか全裸の梨花ちゃんが寝ている。さっきまでは下着姿のはずだったが?いや、それでも十分ダメだろうが……
遅れて、
「ああ~、胡桃ちゃん、おねえには内緒ね……」
気怠そうに、否定どころか全肯定して俺の左隣の全裸女が何処も隠すそぶりも見せずに起きぬけにかまして来やがった。
「ど、どうしよう……おねえがくぁいそぅ」
胡桃ちゃんが人生の難しさを齢18で感じ取ったらしく、いたく動揺している。最後は可哀そうと言いたかったらしい。
いや、普通じゃないよな。わかるぞ、胡桃ちゃん。今回は俺は服を着ているので気持ちに余裕がある。
「胡桃ちゃん、あんたこの事は墓場の中まで持っていきなよ」
梨花ちゃんが焦点のズレた脅しを掛けているが事実を言え。壮大なノリボケはやめろ。パンツを寝ながら履いて妹に命令している。
胡桃ちゃんに梨花ちゃんは分かったようなわからないような種明かしをして、近くのレストランにご飯を食べに出かけた。ちなみに胡桃ちゃんは納得していない。俺も同じだが。
「胡桃ちゃん、どこに遊びに行こうか?」
エビチリと春巻きを頬張り、胡桃ちゃんと相談打っている脱ぎ癖有り顔だけ美人が俺の方を見ると、
「お兄、今日、休みよね? 一緒に行こう?」
と、いい笑顔を見せてくる。くぁいい、いや、可愛い。やはり、神様は何かしら与えてくれるんだね。この全体に緩い上の妹の笑顔は、それを見ていると心を奪われてしまう厄介な魅力を持っていた。
「どこ行くの?」
と胡桃ちゃんに問えば、
「広州は如何ですか?」
と梨花ちゃんに答え、それを聞いた梨花ちゃんは、
「広州か……」
少し俯いて考えこんでいる……




