LV14 妹だって
「お、お前、初音さんの妹か?」
「お!ようやくか~、鈍すぎるぞ、お兄ちゃん」
“おめでとう”と笑顔で拍手している。
「あのね、いくら人口の多いこの国でもね、雷撃できるのはウチの一族だけだから、すぐにわかりそうなもんでしょう?」
あぁ。確かに
「私ね、昨日の夜にバスでここに着いたんだけど、どこ行けばいいか、わかんなくて、おねえに電話しても繋がんないし、それで彷徨っていたわけなの。そしたら、私の後ろを男が追いかけて来るから力を使って倒したの。それがお兄ちゃん」
妹が俺を左手で指さして、組んだ足のスリッパをパカパカさせている。
指さすなや。
「お前、何の警告も無しにぶっ放したぞ」
俺の知っている昨夜の最後の記憶を小さくぶつける。
「だって怖いんだもん。先制攻撃あるのみよ。ちゃんと外したでしょ。まともに喰らったら真っ黒こげよ。はははは」
あ~この笑い方。そっくり。伝統芸なのか?お前んちの。
「それでね。お兄ちゃんのスマホ見てびっくり。おねえが写ってるんだもん」
「は? 見た? ロック掛かってるだろ?」
「そんなの倒れているお兄ちゃんの指使えばすぐでしょう?」
人差し指を俺に向けて“ししし”と笑っている。
「ねぇ、お兄ちゃん?」
妹は足を組みかえ、もともとスマホと俺の間をせわしなく往復している視線を俺に固定したと思ったら、口角を上げて俺の顔を覗き込むように、
「私に逆らう様な真似はダメだぞ」
急に可愛く言ってきた。遅れて、にやりとした口元を見ていたら、今まで操作していたスマホの画面を俺に見せつけている。
映っていた内容は可愛い仕草とは真逆の者だった。
妹のスマホには俺と妹が全裸で抱き合う自撮り写真が映されていた。
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