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入学式 第一話

元々脚本として書いたのをノベライズ化したものです。ブログにもUPしてあります。また、原作はリレー形式で書いておりますが、代表で花鶏の作品として掲載します。

櫻は満開。



仰げばアオゾラが広がる。



そんな、僕らの入学式。






4月7日。





今日から新しい日々が、始まるのだ。


学校へと続く桜並木を、二人の少年が歩いていた。




「いーおーりーちゃん!はやくっ、はやくっ!!入学式だよぉ!」





見た目は子ども。


パッとみ小学生の男の子が、腕を引きちぎらんばかりに手を振る。


実際は高校生なのだが、小学生の平均身長しか持ち合わせていない彼は、とても高校生には見えない。



馬鹿らしいくらいの笑みを浮かべたその男の子の幼稚な性格が窺えた。




「ちゃんて呼ばないで。」



“いおりちゃん”と呼ばれた少年がぶっきらぼうに返答する。



伊織いおりは見た目小学生の少し後ろをスローペースで歩いていた。




手には週間少年漫画雑誌。



伊織には、腕がちぎれるくらい手を振っている小さな彼など目に入らないようで、さっきからひたすら漫画の世界に没頭していた。




長い前髪が爽やかな春風で舞い上がる。



伊織の顔が現れた。



それは、人気芸能人並みの風貌で、今彼が読んでいる漫画の主人公より美形かもしれない。



それは、ギャグマンガだからなのかもしれない。



「伊織ちゃん、そんなにボサっと歩かないのっ!」



歩くスピードを早めない伊織に、小さな彼……つかさは頬をふくらませた。



「キミ、人の言ったこと聞いてる?右から左に受け流してるでしょ?」



伊織は漫画から顔をあげない。



もちろん、歩くスピードもあげない。



「ホラホラ!伊織ちゃん!漫画ばっか読んでないの!転ぶぞぉ?」



後ろ歩きでつかさが、話かける。



「前向いてないとコケルよ?つかさが。」



その伊織の言葉に、つかさが



「なんでそんなにスローペースなのっ!」



と言いかけた時だった。



「あたっ!!!」



つかさが何かにぶつかり、派手に転んだ。



後ろ向きで歩いたせいで、やはり前は見えていなかったらしい。



頭の後ろに目はないですから。



「ほら、ぶつかった。言わんこっちゃない……。」




伊織がハァ……とため息をついて、地面に転がっているつかさを見下ろす(みおろす)。



そして、見下した(みくだした)。



「ってーな……。」



どうやらつかさは人にぶつかってしまったらしい。




怒りをまじえた声が、上から聞こえる。




「うわっ!こわっ!!!」




上を見上げたつかさはつい、その恐怖にあとずさる。




「なんだお前……チビだな。」




黒髪の、メガネをかけた少年が軽蔑した目でつかさを見つめた。




「一哉君……初対面の人にイキナリそれはどうかと……。」




一哉と呼ばれた黒髪少年の後ろから、優しげな声が聞こえた。




そこにいたのは、女なのか男なのか。




たとえどちらであっても可愛い顔立ちをした美人なのだが。





顔だけでは判別できない……が、制服が男であることを教えてくれた、そんな彼がいた。




「大丈夫だよ。つかさチビだから。」




伊織が間髪入れずにツッこむ。




「えぇ!?」




「伊織ちゃん、ひどい〜!このメガネのちんぴらも酷い〜!」




つかさは今にも泣き出しそうだ。




「チンピラじゃねぇよ。」



「そうですよ?一哉君は見た目がちょっと怖いだけで、優しいんですよ。」




女顔少年が必死になってつかさに語りかけるが、




「優しそうにはみえな〜い。」





と、つかさは含み笑いだ。





「ッ!」




一哉は舌打ちをすると、クルリと後ろを向いてしまった。




そして、そのまま校門へと歩み出す。





「もうイイ!こいつらなんか相手にしてらっれか!行くぞ、純!!!」




「え?あ、ハイ。……えっと、では。」




女顔少年……純が、一礼して一哉の後を追った。




「うん。」




伊織が小さく手を振る。




間もなく、彼らは桜並木の向こうへ消えてしまった。





「つかさ、いつまで地面と一体化してるつもり?」




伊織は、さっさとつかさを見捨て、校門へと向かって行った。





だる〜い文ですいません。完全なるギャグです。

元ネタあるけど、知るヒトぞ知る。なので。

パクリではないですよってことで。

入学式だけで何話いくかな〜〜〜?

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