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無敗のゲーマーガール  作者: 庚申
3/3

2「変異」

それは、僕がロンドンの変わり果てた姿に愕然としている最中だった。


「――っ!?」


突然、世界が動く。


初めて空間が歪むという現象を体験した。何かこう、体の所々が引っ張られるような、そんな感じだった。

地震とはまた違った、ゆったりとした揺れもあった。

それに耐えられず、僕と莉久はリビングのラグに倒れこんだ。


コンクリートが砕け、鉄骨が軋み、食器や硝子、鏡は次々に割れていく。

その一つ一つの音が、おぞましい生き物の鳴き声のようだった。

僕たちは五感を全て閉ざした。


――――――――


音が止む。

ゆっくりと耳から両手を離すが、やはり何も聞こえない。

目をゆっくり開いた。

そこには、さっきまでの轟音を形で現すように、ぐちゃぐちゃになった家の成れの果ての姿が――


「……?」


――というのは全く無く、変わらない家の内装がある。


唯一変わったのは、TVに砂嵐が流されていることだけだ。

雑音に混じって、声が聞こえてきた。


「――れでーーえる――――な?」


「い――ら――くやれ」


「おりゃ――いっ――ん〜おっけいっ!」


男と女の声だ。

いつの間にか莉久も起きていて、一緒になってTVを観ていた。

だがしかし、その声はTVから聞こえてくるものではない。

脳内がパニックになりつつ、とりあえず莉久に声を掛けようとしたとき……


……TVの液晶に、一人の少女が映し出された。


黒地のパーカーで、フードを被った少女だ。

赤と青のオッドアイで、中学生くらいの身長だろう。何を考えてるか、全く分からないタイプの奴の顔をしている。

にしてもこの少女、どこかで……


「コホン、えー私の名前はミラ。今直接皆の心に話しかけてる感じかな。トウキョウにいた貴方達をこの世界に連れてきた張本人でーす。まぁルールだけざっくり説明するねっ」


東京にいる全ての人々が、この放送を観ている。


「一つ、貴方達がいるエリアは現在脱出不可能です」


ある人は、渋谷スクランブル交差点前のQFRONTビルの大型ビジョンで。


「二つ、このゲームは、貴方達しかプレイできません」


ある人は、東京ドーム内のスコアボードで。


「三つ、エリア内の物質は全て異なる物質に置き換えられています」


またある人は、東京スカイツリーの第一展望台のプロジェクターで映す周りの硝子で。


「四つ、通常の食べ物が摂取できなくなりました」


そして、ある人……いや、ある二人は――


「五つ――ゲームをクリアした者は、その人数分だけ何でも願いを叶えて差し上げます」


――マンションの一室の、リビングの前のTVで。


「……ってことで、詳しくは目の前の【メニュー】の説明書を見てねー」


目の前に【メニュー】と思わしき板状の物が浮かんでいた。

幾つかの項目の中で、僕は何となくその内の一つに触れてみる。

すると、滑らかに話す機械音が流れた。


『チュートリアルを始めますか?』

やっと本編に入れそうです。

面白い、続きが見たいと思ったら、ぜひぜひ評価、ブックマーク登録お願いします!

ちょこちょこ変な所もあるかもしれませんが、ミスじゃあないですよー。

変えてるとこは全部わざとなんで。

その辺も段々分かってくるので、楽しみにして頂けたらなーと思っています。

不定期な更新ですが、何卒よろしくお願いします!

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