楽しみに心踊らせる
前回までのあらすじ
シルバー「マリンシティの冒険者ギルドは宴が広げられていたから個人ギルドの説明を受けられなかった俺は説明を受けに始まりの街へむかったんだ。
そして個人ギルドがどんなものかと心を踊らせていた俺は、背後から近づいてくる謎の「ストップです!!」!?」
ルゥ「改変はダメです!プンプン!!」
シルバー「可愛いなぁ」
さて、始まりの街に着いた訳だが、早速冒険者ギルドに向かうとしよう。もうこの街は歩き慣れてるからすぐ辿り着ける。
近くを通ったおばちゃんに聞いて冒険者ギルドの位置を聞いていた頃が懐かしい。俺もベテランになったって事だ。ちなみに、この街を歩いていたら今でもおばちゃんにはたまに会う。しかも、割と話してて楽しい。
おっと、俺は熟女好きって訳じゃないぞ。勘違いしてもらっては困る。ただでさえもロリコン疑惑が広がったりして大変なのに、熟女好きなんて噂まで広がったら俺はもうダメかもしれない。みんな、広げないように頼むぞ。
…よし、冒険者ギルドに到着だ。最初こそギルドに入る為のドアを開くのに緊張してたが、今はそんなことはない。慣れって凄いよな。
「冒険者ギルドへようこそ!本日はどのようなご用件でしょうか?」
「冒険者ギルドには直接関係は無いんですけど、聞きたいことが有るんです。大丈夫ですかね?」
答えてくれると思って、ここまでやって来た訳だが、よくよく考えてみたら対応外な可能性もあるよな。ギルド繋がりではあっても、冒険者ギルドに親密に関わってる訳でもないだろうし。
そもそも取り合って貰えない可能性すらある。どうだ?
「はい、別に大丈夫ですよ。それで、どのようなお話でしょうか?」
良かった。これで第一関門を突破する事が出来た。じゃあ、安心して聞くとしよう。
「個人ギルド創設用紙という物を手に入れたんですが、どのように使うのか。そして、使った場合にどうなるのかというのが知りたいんです。幾ら使い方がわからないとはいえ、使わないのは流石に宝の持ち腐れですから……その辺り、分かりますかね?」
結構無茶振りをしてる自覚はある。それでも、お願いしたい。物臭な俺なら、今知ろうとしないとずっと放置してそうな気がする。というか、絶対そうする。だから今のうちに何かしらのアクションを起こしておかないとな…
「個人ギルド創設用紙ですか。何処かで聞いた事があるような気がしますね……少々お待ち下さい!調べて参りますので!」
そう言って、受付嬢さんは奥の方へと引っ込んで行った。何やら聞いた事があるみたいな事を言っているし、これは見つかる望みも高そうだな。
うーん、少し周りの話にでも耳を傾けてみるか?飯を食うにはしては、時間が足りないことだしな……おい、誰だ!盗み聞きしたって言った奴!!ひ、暇潰しだから。許してヒヤシンス。(本来は推奨される行為ではありません。ご注意ください)
「なぁ、このゲームに伝わるうわさって知ってるか?」
「なんだよそれ、滅茶苦茶面白そうじゃねぇか。どういう噂だ?」
「ここだけの話なんだけどな、実は始まりの街から出たところにある、モンスターが一切出てこないうえにアイテムも何もない森があるんだがな、実はこの先に…」
いや、本当に面白そうな話だな。その先に……?なんだ?何があるって言うんだ?
「お待たせしました!」
ぬわっ!?ああ、滅茶苦茶ビックリした……話を聞くのに夢中になりすぎて気づかなかったな。(繰り返しますが、本当はダメなことです)
こういうちょっとしたビックリするやつも危険察知で知らせてくれたらいいんだけどな。そんな事は出来ないし、仕方ないことだけど。……天の声かなんかに馬鹿にされた気がして来たな。まぁ、気のせいか。そんな事起きるわけがない。小説じゃあるまいし。
「どうでしたか?何かわかりましたかね?」
ドキドキだ。分からないことが分かるかもしれない瞬間って奴は、いつまで経っても良いもんだな。さて、結果は如何に。
「はい、古い文献でしたが資料が無事に見つかりました。今でこそ個人ギルドは私が知らないぐらいには廃れてしまっていますが、昔はかなり一般的なものだったみたいですね」
へぇ、割と昔から有るのか。でもなんで廃れたんだろうな?
「あ、廃れた理由はなんだろう?って顔してますね?」
うわっ、なんかバレたぞ。俺の顔ってそんなに分かりやすいのかなぁ?
「実はですね……私にも分かりませんでした☆」
ずこっ!?分からないのかよ!まんまと騙されてしまった。
…でもまぁ、いいや。分からないものは仕方ない。そこまで気になることでもないしな。それならさっきの噂の方が気になるぐらいだ。
「すいません、分からないことを話していても何もならないですよね。という訳で、個人ギルドについての本題に入りたいと思います」
さっきから話がそれまくって居るからな。頼むぞ。
「個人ギルドというのはですね、冒険者ギルド、商売ギルド、職人ギルドの三つのギルドとは全く違う、第四のギルドです」
第四のギルドか。なんとなく予想は付いていたが、その内情はどうなって居るのだろうか。
「このギルドの最大の特徴は、その名の通り個人によって創られ、そして活動していて行くことからの自由性です。仲の良い、又は同じ目的を持つもの同士が組んだりしていたみたいですね」
ふむふむ、なるほどなるほど。
「それによって昔は多種多様な個人ギルドで溢れていたそうです。中には食べ物を食べる事だけを目的にしていたギルドも有ったそうです。ふふ、今じゃ考えられないですよね」
確かにな……これは楽しみになってきたぞ!!
前書きふざけてしまってゴメンなさい!!読者様!あっ、そこ!帰らないで!!
ゴールデンウィーク一杯更新するから(たぶん)!!許してお兄さん