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勝利の余韻

どうも。

 それで、これからどうしようか?モンスターたちはクラーケンが倒されたことによって逃げて行ったからな。もはやここには何もすることが無い。


 そもそもモンスターたちはクラーケンに脅されて襲い掛かってきたらしいからな。そいつが殺られたのなら、命懸けで俺たちに襲い掛かって来る必要も無い訳だ。


 ちなみにだが、クラーケンは光となって消えてしまった。しかも、素材が手に入った訳でもない。

 前向きに考えてみて、それでいて恐らくと言ったものなのだが、イベントの報酬の方で貰えるのかそれに変わるアイテムが貰えるんだろう……というか、そう言っていたような気がする。いや、そうだったか。すまねぇ、運営さん。


「よし、クラーケンは倒した!急いで街に戻るぞ!!」


 誰かがそう叫んだ事で思い出した。そうだ、俺たちのところからモンスターが逃げ出したとはいえ、街の方でも逃げ出したとは限らない。寧ろ、モンスターたちがまだ暴れている可能性の方が高いんじゃないか?


 俺たちは、ここに向かって来た時以上の超特急で、街へ帰っていくことになるのだった



 ・

 ・

 ・



 街に戻るとそこは……そこは……お、おお……






 お祭りが開かれていた……は?なんで?いや、街に大した被害が無さそうで良かったよ?そりゃあ泣いてる子供とか悲惨な街の状況とかじゃなくて嬉しかったさ。


 でも、これは流石に予想外だった。騒ぎがより大きく本格的になってきて、とんでもない祭りになってきてる。ほら、あそこに美味しそうな屋台がでてきた。美味そうだな…


 じゃなくて。誰か説明プリーズ!俺の容量がキャパオーバーして来てるぞ!え?この街に魔物が襲い掛かってくるって話は嘘だったのか?ここはずっと平和だった!?え?え?……


「あ、シルバーさん……って大丈夫ですか!?頭から湯気出てますよ!だ、誰か水を下さい!!」



 ☆☆☆☆☆



「俺たちがクラーケンを倒したという事実が事前に伝わっていて、だからこそクラーケンを無事討伐した俺たちを歓迎しようと祭りを開くことにしたのか」


 水を掛けられて冷静になった俺が、ルゥからこの状況について話を聞いてみたのだが、どうやら何らかのアイテムを使って、クラーケンを倒した情報は俺たちから発信されていたらしい。


 しかもそれがこちらからしか声が届かないアイテムだったらしい。納得だ、納得。それなら俺たちが急いで帰って来たのも、その時には既に祭りの雰囲気になっているのも分かるってもんだ。


 それにしても準備が早すぎる気はするけどな。この世界の人は高スペックだ。次元人も自重なしだからとんでもない。我慢せずにやりたい事が出来るのがゲームの良い所だ。


 そうなんだよな、現実はなんだって我慢しなくちゃならない。みんながみんなやりたいようにやっていたらこの世の中は成り立たないからな。でも、それはずっとじゃなくて良い。


 俺からしたら、世の中我慢をしなくちゃいけないタイミングを見誤って居る人が多い。ずっと気を張ってたらそりゃ誰でも潰れるに決まってる。今の俺たちみたいに、肩の力を抜けるタイミングを見つけないといけない。これ、結構大事だぜ?人生のテストにも出るだろう。


 ピロン♪


 ん?この音は……



 ☆☆☆☆☆


 レイドイベントクリア!!


 これにてレイドイベントは終了です。お疲れ様でした。このメッセージの一番下に活躍度に応じた報酬が用意されています。タップしてお受け取り下さい。

 詳しい結果ですが、なんと街への被害はゼロ。死亡者も居ませんでした。皆様のご協力に感謝します。ありがとうございました。これから先も、『アナザーワールド』をお楽しみ下さい。



 →☆ここをタップしてね☆



 ☆☆☆☆☆



 おお!被害はゼロだったらしい。これは最高の結果と言ってもいいんじゃないか?


 隣でルゥも喜んでいる。それもこれもルゥがここを守り続けてくれたおかげだ。本当に感謝したい。


 …そうだ、報酬はどんな感じなんだろうか?自惚れじゃないと信じたいが、こう、俺は結構活躍した自信があるぞ。良い報酬を期待していいんじゃないか?だから……その、お願いしまーす!!


 ポチッとな。



 個人ギルド創設用紙を手に入れました



 ……んなッ!?個人ギルド!?




最近PKしてないなーなんて思ったりもするわけです。

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