VSクラーケン幼体変異種
忙しいと言いつつ三日連続投稿!?
日間ランキング十一位まで確認しました!ありがとうございます!!
絶望。今の俺たちにぴったりの二文字だ。乾いた笑いが出てくる。強くなったクラーケンに大量のモンスターたち。誰が船を守りながら戦えるというのか。
ああ、もうだm「諦めてはいけないのですわ!!」…!?
この声は……ローラ!!
「何を諦めかけているのです!雑兵が増えた所で何も変わりませんわ。触手が増えた?ただキモさが増しただけじゃ有りませんか!わたくしは戦いますわよ!こんな所で負けてたまるものですか!」
そう言って、ローラは魔法でモンスターを薙ぎ払い、更にはクラーケンにも魔法を放った。
「見てみなさい!このままでは私一人で倒してしまいますわよ!オーホッホッホッホ!!」
……そうだな、諦めて負けるなんて俺らしくない。ローラが諦めていないのに、俺が諦めちゃいけないだろ。これは負けイベントじゃないんだからな。
それに、俺はルゥに街を任せたんだ。かっこ悪いところなんて見せてられない。女の子の前でカッコつけたのなら通すのが漢ってもんだよなぁ!!
「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
船の上に登ってこようとするモンスターたちを通り魔の様に滅多斬りにしながら、船を縦横無尽に駆け回る。クラーケンはローラ一人にしか攻撃されていないせいか、すべての攻撃をローラに向けて放っているが、メイド服を着たおっさんが妙な光を放ちながらすべてを受け止めているのが見えた。そしてその後ろでエミリーが傷付いたおっさんを回復しているのも。
…何度見ても凄まじい格好だな。どんなに凄いことやとんでもないことが起きても、冥途(メイド服のおっさんに付けた渾名)が居れば話題を全部掻っ攫われてしまうな。今回の場合はそれがありがたい。
それに、生憎だが俺はローラや冥途、エミリーたちにだけカッコイイことをさせるつもりはない。彼女たちにばかり注目していて俺のことが見えていないクラーケン。そんなお前にまったく俺のことを警戒していなかったことを後悔させてやる!!
俺は先ほど思いついたことを試すため、今いる船のマストをのぼり、見張り台にたどり着いた……うん、ここからなら上手くいきそうだ。
俺は力強く床を蹴り、クラーケンに飛びついたそしてそのままの勢いでよじ登った。そしてそのままクラーケンの頭に、剣を思い切り突き刺した!
「キシャアアアァァァァァ!!!」
モンスターを呼び出すた時と同じ甲高い音を出しながら、クラーケンは叫んだ。俺の勘違いじゃなければ、かなり効いているはずだ。
…え?クラーケンを攻撃するのは良いが、船を狙っているモンスターはどうなったかだって?おいおい、忘れたのか?俺の居た船には俺しか居なかったわけじゃないだろ?
「オラオラオラオラオラオラ!!!」
「数で勝ってるからって調子に乗ってんじゃねぇ!!」
「いつまでもやられっぱなしじゃ気に入らないわ!喰らいなさい!」
俺の他の次元人、それに町を護るためにやって来た現地人の彼らが居る。彼らがいつまでもおとなしくしてると思ったら大間違いだ。あの時はみんな少し勢いに押されていただけだからな。流れさえこちらに戻ってくればこちらのものだ。
触手がいくら増えようが、体の上にいればそんなことは関係ない。直接は見えていないせいで、攻撃はとても単調な上に、船の上にいた時とは違って攻撃を躱したら当たるのは船ではなく、クラーケン本体だ。寧ろ自傷ダメージが積み重なっていく事になる。そして俺にばかリ注目すればローラの手痛い一撃や、他の人たちの攻撃が飛んでくる。
そうしてクラーケンの体力ゲージがどんどん減っていく。そして…
「「「これで終わりだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!!!」」」
俺たちの最後の攻撃を受け、ゲージが空になり、クラーケンが倒れた。俺の……いや、俺たちの勝利だ!!
前書きにも述べましたが、日間ランキングに乗っていました。ありがとうございます。
実も蓋もないですが、正直に言って私はずっとランキングに乗っていたいです。
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