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情報収集の時間だ!

三千字超えています。いつもが二千字ちょっとのことを考えると、少しだけ長いです。それではどうぞ。

 さて、冒険者になったので、支援の内容について聞いてみよう。本当なら早めに聞いておくべきなんだろうけど、ウッカリしてた。やっぱり俺も浮かれてたみたいだ。大丈夫だ、まだ間に合う。楽観的過ぎるのはよくないと思うけど、これはポジティブなだけだ。言葉の綾だけどな。


「今更なんですけど、支援の内容について教えてもらえますか?」


「あっ、いつもは最初に説明してたんですけど、ギルドが創設されたときの話を説明した際に飛ばしてしまっていたようです。申し訳ございません」


 フムフム、結局俺があの時話を聞いたせいか。まぁ、反省もしていないし、後悔もしていないが。俺はあの時知りたかったことを聞いただけなのだから、反省も何もないけどな。


「それでは説明させていただきます。冒険者ギルドが行う次元人への支援は主に三つです。一つ目はこの街の中心にある図書館の無料開放です。普通は入る際にお金が結構かかるのですが、次元人は無料となっています」


 なるほど。こういうところは、俺の勝手なイメージだが、意外と知らない便利な情報が隠れていたりするものだ。他のプレイヤーはあんまりこういう説明を聞いてる人はいなさそうだし、あとで行ってみよう。こういうところで差をつけるのさ、俺はな。(キラッ)


「二つ目は、単純に金銭面での支援です。10万ルクス差し上げます。こちらをどのように使われても構いませんが、最初はむやみやたらにお金を使ったりせず、ポーションなどのHPを回復するアイテムなどを買われることをお勧めします」


 へぇ、やっぱりあるんだ、ポーション。飲んだりするタイプかな?それとも自分に振りかけるタイプだろうか。飲むタイプなら、味覚も再現されていることだし、滅茶苦茶苦いのかもしれない。・・・一回ぐらい苦いのも飲んでみたい様な気がするけど、ずっと使い続けるはずだから、やっぱり御免だな。だからってイチゴミルクみたいな甘い味でもうんざりしそうだけどな。うん、あれだ、やっぱり振りかけるのが一番だな。そうであることを祈っておこう。


 あっ、そうだ。あれ聞いとかないとな。


「1ルクスでどのくらいの価値があるんでしょうか?」


「本当なら色んなものを用いて説明したほうがいいんでしょうが、ここは他の次元人の言葉を借りさせて頂きます。彼らの話によると、1ルクスは1えん?と同じだそうです。ええと、これで分かりましたか?」


 十分も十分。大満足の説明だ。良かった、ここで1ルクスがややこしい価値だったら、計算がとてつもなくめんどくさくなるところだった。これはこの事をちゃんと計算して気付いてくれたプレイヤーに感謝だな。ありがたやありがたや。


「はい、とてもよく分かりました」


「それは良かったです。それでは説明を続けさせて頂きます。支援の三つ目は戦い方の指導です。冒険者ギルドで取り扱っている仕事の全てが戦闘が絡んでくるとは言いませんが、それでも戦闘が出来なければ、仕事の幅が狭まること間違いなしです。これについては断言します。なので、冒険者ギルドでは新人の戦闘指導を行っています。これも勿論無料ですし、新人用ですが、それぞれの使いたい武器もプレゼントいたします。特に次元人は何故か皆さん最初は剣を持っていらっしゃるんですが、剣が合わない方もいらっしゃいますので、そういう事がないように受けられる事をオススメいたします」


 なるほど。俺は自然と剣で戦っていくものなのだと思っていたけど、よく考えたら冒険者ギルドの看板にもある通り、杖を装備して魔法中心で戦う人もいるだろうし、周りの冒険者の中にも槍などを装備している人もいる。ここでその武器が貰える上に、戦い方まで教えてくれるのか。ある意味これが一番の支援なのかもしれないな。そして、ここが運命の分かれ道でもあると。まぁ、俺は剣で戦うけどな。だってカッコいいし。


「それでは、指導の方を受けられますか?何度も何度も武器をプレゼントするわけにはいきませんが、指導自体は何度も受けることが出来ますが」


 ここはやはり受けさせてもらおう。俺はVRMMO初心者なのだ。こういうのは積極的に受けていかないと。


「受けます。よろしくお願いします」


「分かりました。しかし、準備に少し時間が掛かりますので、その間に図書館の方に行かれては如何でしょうか?一時間程で準備が終わりますので、それより後に来て頂ければ結構です。流石に日をまたぐ場合は知らせて頂きたいですが」


 そういうことなら図書館の方に行かせてもらおう。・・・もちろん金は受け取ったぞ!ギルドカード中にだけど。買い物の際はこのギルドカードを提示すればいいらしい。クレジットカードみたいなものかな?なくさないようにストレージに入れといたから安心だな。



 ☆☆☆☆☆



 という訳でやって来ました、図書館!!結構大きい。中に入ると、図書館の司書さんがこちらにやって来た。


「ようこそ!図書館へ。ギルドカードを見せて頂けますか?」


 言われるがままに司書さんにギルドカードを渡す。すると、そのギルドカードを何かの魔道具かな?に通した。


「はい、貴方は次元人ですね。ギルドにも所属なさっているので無料となっています。注意事項としては、ここでの飲食や本の持ち出しは禁止です。分からないことがあれば、聞いて下さい。本の場所などは完璧に覚えていますので」


 本の場所を完璧に覚えているなんてすごいな。結構ここ大きいのに。現実世界でこれができる人がどれほどいるだろうか。・・・最近は機械がすごいから覚えてなくても大丈夫そうだけどな。こういう世界だからこそ必要な能力なのかもしれないな。それじゃあ一つ、その能力を発揮してもらおうかな。


「次元人向けの本とかありますか?」


 たぶん俺の予想が正しければこういうのがあるはず。結構このゲーム親切だしな。


「はい、こちらですね。ついて来てください」


 それについて来ると、他の本があまり色などが装飾されていなかったのに、ここの本は赤色で、少し派手目に装飾されていた。


「ここにある本が次元人向けの本となっています。いつの間にかここにあった謎の本もありますし、他の次元人の書かれた本もあります。それではごゆっくりどうぞ」


 そう言うと、司書さんは入口の方に戻っていった。


「よし!それじゃあ探しますか!」


「静かにお願いしますね」


 あ、ごめんなさい。図書館は静かに。常識だったな。うるさいと迷惑だしな。また大きな声を出してはいけないので、俺は司書さんに頭を下げた。



 ☆☆☆☆☆



 30分ほど俺はここにある様々な本を読み続けた。本を読むのは嫌いじゃないので、そんなに苦痛でもなかったし、全然問題なかった。全部が全部役に立ちそうな本というわけではなかったけど、結構役に立つと思われる内容のものもたくさんあった。その中から二つ程俺が大変重要だと思ったものを紹介しよう。


 まず一つ目。俺たちプレイヤーが死亡してしまった時の情報だ。この世界では現地人がプレイヤーを殺すこともできるし、その逆も、そしてプレイヤー同士が殺しあうこともできるらしい。プレイヤーは死んでしまうと、最後に立ち寄った街で復活するらしい。ここはゲームらしいな。デメリットは、死んでから12時間(現実世界なら6時間)は獲得経験値が半分になるらしい。ゲームによっては装備を失ったり、能力が一定時間半減することもあるので、優しめのデメリットと言えるだろう。それ以外のデメリットは一切ない。現地人(主人公はNPCのことをこう言っている)には、次元人はそういうものだと思われているようなので、そのことを隠す必要はない。


 二つ目は、この世界でも、プレイヤーは悪いことをすれば犯罪者になるということだ。重大な犯罪を犯せば一発で犯罪者だし、現地人に嫌がられる行動を取り続けても、犯罪者まではいかなくても、不具合が出てくるらしい。そして、それを判断するのもまた、現地人だということだ。現地人にバレないところで悪いことをしても犯罪者になることはないらしい。分かりやすく言うと、何をしようと現地人が無罪と言えば無罪だし、有罪(ギルティ)と言えば有罪(ギルティ)ということだ。それを肝に銘じておこう。



 おっと、それじゃあそろそろ戻ろうかな?移動時間も含めればいい時間になるはずだ。もう少しで始まるぞ!俺の栄光への道が!待ってろよ!冒険者ギルド!大型新人がいまそっちに行くぞ!







読んでくださってありがとうございます。次回の指導ですが、分かりますように、戦闘回?です。主人公を応援してあげてください。


ん?筆者を応援したい?そういう超激レアでスーパーレアな方は、ブックマーク、評価をして下さると、嬉しいです。


これからもよろしくお願いします!

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