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食事と……

少し描写を付け足しました。どこを加えたかはあとがきに書きます。



 さて、ギルドを出てきたので今から飯を食いに行くわけだが、残念ながら俺は何処がうまいとかが分からない。普通こういうのはエスコートすべきなんだろうけどな…


 仕方ない。人によってはそんなのいけない!って言うかもしれないけど、ルゥに行きたい店でも聞いてみるか。


「ルゥは何処の店に行きたいとかあるか?正直言って全然店知らないんだよ。どうだ?」


 ルゥは少し悩んだ様子を見せたが、すぐに笑顔に変わってこう言った。


「だったら少し街を見て回りましょうよ!わたし、このゲーム始めたばっかりで街のことも調べてきたこと以上のことはあんまり知らないし、ね?それで美味しそうなものがあったら食べましょうよ!屋台でもお店でも」


 なるほど、確かにルゥはゲームを始めたばっかりだし、それが良いかもしれないな。俺ももっと町を見て回りたいと思ってたんだ。


 おばちゃんのいる道具屋とか、ティアのいる鍛冶屋はたまに行くんだけど、それ以外となると……って感じだからな。良い機会だと思う。


「よし、じゃあ、そうしようか」


 そう言って俺たちは歩き始めた。辺りを見渡しながら。こうやって改めてまじまじと見てみると、ますますこの世界がゲームの世界とは思えなくなってしまう。そしてその光景の中にはたくさんの現地住民…つまりNPCだな。彼等が街を彩っている。


 そして俺だけじゃないみんなが思っていることがある。彼等には感情が宿っているという事だ。


 楽しいという感情。嬉しいという感情。悲しいという感情。それだけじゃない。俺たちがやって来る前から彼等の物語は始まっている。過去があるのだ。


 パッと出てきた空っぽの人形じゃないって事だな。アイリスにも頼まれてるけど、やっぱり酷い目に遭ってるのなら助けたくなるってもんだ。特にそれが俺たち次元人の所為なのならな。


「あ!シルバーさん、あのお店美味しそうじゃないですか?そんなに量も多くなさそうですし……あ、そう言えばこのゲームの中ではどんなに食べてもお腹いっぱいにならないんですよね?」


 ルゥが指差した先には、蒲焼き?だろうか。ウナギでは無さそうだが、何かしらの魚の焼いているものがあった。しかも滅茶苦茶美味そうな匂いが漂って来ている。


「確かに美味そうだな……そうそう、お腹は一杯にならないぞ。食ってるのに腹にたまらない不思議な感覚だぞ。まぁ、不快なものではないけどな」


 その言葉を聞き、ルゥは顔を輝かせた。可愛い。……ハッ!?お、俺はロリコンじゃないからな!!!それにルゥは成人してるからロリの中でも合法な方……ゲフンゲフン。


「わたし、すぐにお腹いっぱいになっちゃうんであんまり沢山食べたことがないんですよ!早速二人分買って来ますね!」


 そう言ってルゥはトタトタと走っていった。やっぱり可愛い。



 …おっと、ルゥにお金を払わしてるんじゃないかと思ったそこの君!チッチッチ、甘い!甘いよ!グラニュー糖より甘い!


 抜かりはない!しっかりとお金は渡してあるさ!…まぁ、このぐらいの気遣いはできないとな。もっとも、ルゥも奢って貰うのを戸惑ってたみたいだったが、ゲームの中でぐらいカッコつけさせてくれと言ったら奢らせてくれた。


 カッコつけたいだけじゃないぞ。ルゥはこの世界にやって来たばっかりだからお金も最低限しか持ってない筈だ。そんな貴重なお金は、少量とはいえこんな時に使うのじゃなくてもっと必要な時に使う方が絶対いい。


 例えば俺の時みたいに装備を整えたり、もしくはルゥが目指す先としては色々と売る物を集めたりするのにって事だな。この世界でもお金は大事だ。ほんとにそう思う。



 っと、別に俺はお金を渡してパシらせたわけじゃないんだ。ルゥに付いて行かないとな。二人で街を回ろうって言った訳だし。


 似たようなパターンで言うなら、旅行とかの出掛けた先で景色とか美味しい食べ物とか全然楽しまないでスマホばっかいじってる奴とか居るけど、アレって結構勿体無いよな。


 一人旅ならまだ良いけどな。でも二人以上なら話は別だ。一緒に楽しむ為に来てる筈なのに自分の世界に閉じこもるのはもったいない。……女性の服とかに関する買い物はかなり長いから別で考えたくもなるけどな。それでもその女性がきれいに着飾っているところを想像しながらなら頑張れる。


 え?そもそもそんな相手は居ないんじゃないかって?妄想乙?……お、俺だってな!日々モテようと頑張ってるんだぞ!ただ結果がついて来てないだけで…


 閑話休題(この話は終わりだ!!)、話を戻そう!!


 兎に角俺は、ルゥと一緒に蒲焼き?を購入した。手に持てば分かるその重量。屋台ではあり得ないその衝撃。なんと丼の上に乗っている。そう、蒲焼き丼だ。米もちゃんとこの世界にはあったんだな。知らなかった。


 二人で近くのイスに座り、丼をいただく。ちなみに俺は普通盛り。ルゥはミニ盛りだ。食うのが遅いからミニにするらしい。まぁ、強要はしないし、別に良いんだが。


「「いただきます」」


 まずは一口。スプーンで良い感じに口に運ぶ。


 !?


 口に入れた瞬間に伝わってくる濃厚なタレの味。オラオラ!!味を濃くすりゃ満足か!とも言いたげなばかりに暴力的に俺の舌を攻撃して来る。しかし、飽きがこない。ああ、もう!もう一口だ!!


 次に口に入れると俺の口の中で魚が暴れ狂った。いや、そんな訳がないのだが、そのぐらいの衝撃を感じることが出来た。一度目にはタレで気づく事の出来なかった、魚の独特な甘みに口が一杯になった。


 美味い!美味い美味い美味い美味い!!ご飯との相性も滅茶苦茶良い!止まらない!スプーンが止まらないよぉ〜。


 そんな中チラリとルゥの方を見てみると、ルゥも口一杯に頬張っていた。やっぱり美味いよな!美味いもんに男も女も関係ない!!もっと食うぞ!!!


 ・

 ・

 ・



「は〜滅茶苦茶美味しかったですね!シルバーさん!しかもお腹いっぱいになってない!!凄いですね!コレ!」


 食い終わったルゥは満足げにしている。俺も大満足の一杯だった。そうだな、次は甘いものでも食べに行きたいな。


「良いですね、甘いもの!探しに行きましょう!!」


 お、ルゥもノって来たな。よし、じゃあ甘いものを探しにしゅっぱー「おお!?あ、アレは!!!!!!」つ……へ?


「天使!天使は此処に居られましたかwwああやっぱりこのゲームを始めてよかったこのゲームの宣伝を見た時に運命だと思ってたんですよ某はやはり見る目があるこの時の為に某は生きてきたのでしょうねww所でファーストコンタクトが重要だと思う訳ですがやっぱり緊張しますねそれでもここで行かねば某も男ではないということで某行きますよ!!!デュフフフフフフフフフフフフフフ!!!!!」


 声の聞こえた方を見ると、そこに立っていたのは小太りで猫背な男だった。しかもオタク特有の早口だと……!?






ブクマ・評価お待ちしてます!!ブクマは三千!総合評価は七千を目指して頑張っております!!


ご協力?お願い致します!!


オタクの男の見た目の描写を追加しました。

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